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Christian Sands (p) [C (piano)]

* CHRISTIAN SANDS TRIO & QUARTET & QUINTET / FACING DRAGONS

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christian sands(p,rhodes,org,key), yasushi nakamura(b), jerome jennings(ds),
caio sfiune(g)(2,4,5,7,8), keyon harrold(tp)(2,6), marcus strickland(ts)(2,6), etc
2018/Mack Avenue/

1 Rebel Music
2 Fight For Freedom
3 Yesterday (J.Lennon/P.McCartney)
4 Sangueo Soul
5 Sunday Mornings
6 Frankenstein
7 Her Song
8 Samba De Vela
9 Rhodes To Meditation

クリスチャン・サンズ(p)は現在29歳、時代を担うジャズ・ピアニストの一人だと思います。
最初に聴いたのはクリスチャン・マクブライド(b)・トリオでこれが素晴らしかったです。
マクブライドに指名されただけでも凄いけど、調べたらなんとサンズのデビュー盤が13歳というのも驚きました。
いわゆるジャズ天才児だったわけですね。

全9曲はビートルズの1曲を除いて自身のオリジナルで占められています。
曲想やリズムが多彩なので現在のサンズの音楽性を知るには最適なアルバムです。
ゲスト入りも効果的でどの曲も一筋縄ではいかない凝った演奏になっています。
でも奇をてらうという感じではなくて現代風ではあるけれど伝統に根差した表現を目指している。
どれを聴いても面白かった。
特に「イエスタデイ」の演奏を聴けばサンズが如何に才能に溢れているかが一目瞭然です。
リズム感が抜群でサウンドやスタイル的にはチック・コリアに近いかなと思いました。
なおベーシストには注目の中村恭士さんが参加しています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Cyrus Chestnut (p) [C (piano)]

*CYRUS CHESTNUT & MANHATTAN TRINITY / THE GENTLE RAIN

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cyrus chestnut(p), george mraz(b), lewis nash(ds)
2006/M&I JAZZ/

そういえばサイラス・チェスナット(p)はどうしているだろうかと気になって購入しました。
日本企画盤のトリオ、「マンハッタン・トリニティ」も何枚目になるのかな。
メンバーはサイラス&ジョージ・ムラツ(b)&ルイス・ナッシュ(ds)。
リラックスしたスタンダード中心の内容なので安心感、安定感があります。
反面、どれを聴いても同じように聴こえてしまうのが問題なんだろうね。
ノリのいい軽快なサウンドは車の運転中に聴くのが一番合いそうです。

ところで、このジャケットはどこかで見たことがあると思いました。
セロニアス・モンク・トリオの「プレイズ・デューク・エリントン」でした。
アンリ・ルソーのまったくのパクリですが何か理由があるんでしょうか。

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*CYRUS CHESTNUT & TRINITY / MISTY

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syrus chestnut(p), george mraz(b), lewis nash(ds)
2002/M & I/

冴えるヴァーチュオーゾ達の技!
ジャズ界のゴールデン・トライアングル、渾身の最新作!!
(帯中よりの抜粋)

「All Of Me」、「Misty」、「You Are My Sunshine」、「Shiny Stckings」、
「Tenderly」、「The Very Thought Of You」、「Take The A Train」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*CYRUS CHESTNUT & MANHATTAN TRINITY / LOVE LETTERS

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cyrus chestnut(p), george mraz(b), lewis nash(ds)
2001/M&I/

サイラス・チェスナット(p)を中心にしたマンハッタン・トリニティの4作目のアルバムです。
前3作はいずれもホーン奏者をゲストに迎えてのカルテット演奏でした。
今回が初のトリオ演奏でメンバーが各1曲を提供し残りがスタンダード作品集になっています。
5年越しのトリオということで気心も知れていますね。
サイラスにしてはやや大人しい感じもう少し刺激がほしいと思いました。

サイラスが理想とするジャズの形が完成!
マンハッタン待望のピアノ・トリオ作品!!
(帯中よりの抜粋)

「Love Letters」、「Django」、「So Many Stars」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*CYRUS CHESTNUT & MANHATTAN TRINITY+1 / LOVE STORY

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cyrus chestnut(p), george mraz(b), lewis nash(ds)
eric alexander(ts)
1999/M&I/

マンハッタン・トリニティ・プラス・ワンの3作目です。
今回のゲストは、アントニオ・ハート(as)、デオドロス・エイブリー(ts,ss)に引き続いて、
現在注目のエリック・アレキサンダー(ts)です。
3作目にして、ようやくトリオが馴染んできたと言う感じがしました。
全10曲中、5曲がトリオ演奏で5曲がゲスト入りです。
エリック・アレキサンダーとの相性もとても良いように思われます。
サイラスは最近、元気過ぎていまひとつだなあと思っていましたが、
ここでは押さえたプレイで好感がもてます、久し振りに私も納得しました。

スペシャル・プロジェクトならではの快いオーラと選曲!
エリック・アレキサンダー(ts)をゲストに迎え更に充実の第3弾!!!
(帯中よりの抜粋)

「The Lamp Is Low」、「Moonlight Becomes You」、「Everything Must Change」、
「Dolphin Dance」、「Prelude To A Kiss」、「Laura」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*CYRUS CHESTNUT / TRIBUTE TO DUKE ELLINGTON

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cyrus chesnut(p), renee rosnes(p)  
george mraz(b), billy drummond(ds)  
1999/KEY'STONE/

デュ―ク・エリントンの生誕100周年を記念したトリビュート・アルバムだそうです。
ピアノはサイラス・チェスナットとリニー・ロスネスが交互に弾いています。
サイラスに注目しているんですが、ここでもやや元気過ぎてムードに欠けます。
ちょっとどこへでも出張り過ぎじゃないでしょうか。器用貧乏になってしまいますよ。
もうそろそろ納得出来る作品を出してくれないと、さすがの私も怒ります。
反面、リニーはしっとりと落ち着いていていいですね。
特に「IN A SENTIMENTAL MOOD」は印象的。
これはハッキリとリニーのアルバムにした方が良かったと思います。

(中間系)



*CYRUS CHESTNUT / CYRUS CHESTNUT

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cyrus chesnut(p), ron carter(b), billy higgins(ds)
anita baker(vo), james carter(ts), joe lovano(ts), lewis nash(ds)
1998/Atlantic/

私の注目度NO.1のサイラス・チェスナットの最新盤です。
ピアニストとしての資質は相当なものだと思いますが、ちょっと器用すぎるかも。
ゲストのアニタ・べーカー((vo)が目新しいですが、ジャズでは力不足です。

(中間系)



*CYRUS CHESTNUT & TRINITY / AMERICAN MEDITATION

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syrus chestnut(p), george mraz(b), lewis nash(ds),
antonio hart(ts,ss)
1998/BAYBRIDGE/

ニューヨーク・ジャズ界若手NO.1ピアニスト、
サイラス・チェスナットを中心に生まれた黄金のトリオ、デビュー!
ゲストにアントニオ・ハート(as)を迎えた話題作。
(帯中よりの抜粋)」

「Lament」、「God Bless The Child」、「Cry Me A River」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*CYRUS CHESTNUT & TRINITY / MAKE ME A MEMORY

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syrus chestnut(p), george mraz(b), lewis nash(ds),
teodross avery(as)
1997/BAYBRIDGE/



*CYRUS CHESTNUT TRIO / EARTH STORIES

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syrus chestnut(p), steve kirdy(b), alvester garnett(ds),
eddie allen(tp), steven callington(ts), antonio hart(as)
1996/Atlantic/

現在ジャズ・シーンで注目をあびている新鋭ピアニスト、
サイラス・チェスナットのアトランティック移籍第3弾。
(帯中よりの抜粋)

「East Of The Sun」



*CYRUS CHESTNUT TRIO / THE DARK BEFORE THE DAWN

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syrus chestnut(p), steve kirby(b), clarence penn(ds)
1995/Atlantic/

ニューヨークで注目度No.1、90年代の新鋭ピアニスト、
サイラス・チェスナットの待望のアトランティック第2弾。
(帯中よりの抜粋)

「My Funny Valentine」



*CYRUS CHESTNUT TRIO / REVELATION

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syrus chestnut(p), christopher j.thomas(b), clarence penn(ds)
1994/Atlantic/

このアルバムには強烈な印象が残っています。
掛値なしにピアノ・トリオの名盤です。



*CYRUS CHESTNUT TRIO / ANOTHER DIRECTION

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syrus chestnut(p), christian mcbride(b), carl allen(ds)
1993/Alfa Jazz/

繊細なタッチとダイナミックなスイング感で人気のサイラス・チェスナット。
現在、ジャズ界で最も有望視されている彼が、クリスチャン・マクブライド(b)、
カール・アレン(ds)の最強のリズム・セクションを従えての最高傑作、遂に登場。
(帯中よりの抜粋)

「My Funny Valentine」、「Blue Skies」、「Alone Together」




Clare Fisher (p) [C (piano)]

*CLARE FISHER TRIO / SURGING AHEAD

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clare fisher(p), albert stinson(b)(1~4), colin bailey(ds)(1~4),ralph pena(b)(5~7), larry bunker(ds)(5~7), gary peacock(b)(8), gene stone(ds)(8)
1962Rec/Pacific Jazz/

ジャズ廉価版、999シリーズの1枚です。
クレア・フィッシャーもまた西海岸の人気ピアニストでした。
かといって日本での人気はそれほど高いものではなかったと思います。
どんな本を読んでも誰に聞いても代表作は同じでした。

*Clare Fischer Trio / First Time Out (1962/pacific jazz)

この一枚しか出てきません・・・これも正直つらいよね。
何としても欲しかったけど、廃盤で入手には長い時間がかかりました。
思うにパシフィック・ジャズ・レーベルはみんなそうでした。

さて、今作は62年の同時期に吹き込まれたトリオ作品の第2弾だそうです。
スタンダード作品集は3セットのトリオで演奏されています。
スマートで粋でオシャレなピアノ・スタイルは西海岸の明るさそのものです。
フィッシャーはこの後ラテン(ボサノバ)・ジャズに傾倒していきます。
ここでもその息吹をあちこちに感じることができます。
明るくリズミカルで聴きやすい。
良くも悪くもこれがフィッシャーの個性だと思います。

「Billie's Bounce」、「Satin Doll」、「This Can't Be Love」、
「Things Ain't What They Used To Be」、「Without A Song」

クレア・フィッシャーが今年の1月26日に亡くなったのを知りました。
ご冥福をお祈り致します。

(くつろぎ系)

Claes Crona (p) [C (piano)]

*CLAES CRONA TRIO / DIDIMA

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claes crona(p), jorgen smery(b), petur"island"ostlund(ds)
2003/DRAGON RECORDS/

スウェーデンのドラゴン・レーベルは同じ名前なのでなんとなく近親感を持っています。
クラエス・クローナ(p)も初めて聴くプレイヤーですが写真を見た限りではかなりのベテランです。
全10曲はオリジナル3曲とスタンダード7曲の構成で程好い加減です。
一見不器用かなと思わせながら中々に味のある演奏を聴かせてくれました。
こういうアルバムが案外長く楽しめる作品になるのかもしれませんね。

「Alice In Wonderland」、「Django」、「Here's That Rainy Day」、
「Softly As In A Morning Sunrise」、「It Never Enterd My Mind」、
「All The Things You Are」

(中間系)

Chucho Valdes (p) [C (piano)]

*CHUCHO VALDES / BRIYUMBA PALO CONGO

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chucho valdes(p), etc
1999/Blue Note/

躍動するリズム、溢れ出るロマンティシズム、
キューバが生んだ奇跡の天才による音のマジック。
(帯中よりの抜粋)

本当に凄いね、このピアニストは。
ラテン・ファンなら鳥肌ものでしょう。

Christian Lavigne (p) [C (piano)]

*CHRISTIAN LAVIGNE TRIO / FLOWING

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christian lavigne(p), michel altier(b), eric bretheau(ds)
2000/DYMUSIC/

1 Ritournelle
2 Blue Star
3 Embruns Et En Bleu
4 Zarblues
5 Glop
6 Ii Va Bientot Faire Nuit
7 Ultra Light Dreamer
8 Se Canto
9 Bird Food
10 Au Milieu Des Arbres

フランスのピアニスト、クリスチャン・ラビーンの作品です。
彼の経歴は不明ですが80年代から吹き込みをしているようです。
全10曲、オリジナルが7曲です。
最初はピンとこなかったのですが、聴けば聴くほど味が出るというか、
今ではお気に入りのアルバムになりました。
ピアノの音色は綺麗、切れはあるし、フレーズも美しく新鮮です。
ベース、ドラムスとのバランスも絶妙だと思います。機会があったら是非聴いてみてほしい人です。
内容が素晴らしいだけにジャケットでちょっとソンをしているかもしれませんね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Christian Jacob (p) [C (piano)]

*CHRISTIAN JACOB TRIO / CONTRADICTIONS
[A look at the music of Michel Petrucciani]

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christian jacob(p), trey henry(b), ray brinker(ds)
2006/WILDER JAZZ/

1 Looking Up
2 Even Mice Dance
3 Dump Breaks
4 Colors
5 Brazilian Suite
6 Contradictions
7 Rachild
8 13th
9 Memories Of Paris
10 Brozilian Suite No.2
11 My Bebop Tune

クリスチャン・ヤコブ(p)の新譜はミシェル・ペトルチアーニ(p)のトリビュート盤になりました。
全曲ペトルチアーニの作曲になるもので、名曲「LOOKING UP」が最初にきているのもさもありなんと思います。
この作品は懇意にしているジャズ・サイトのあちこちで取り上げられていますが評判は上々のようです。
多くを語る必要はないでしょう、聴いてもらえば一目瞭然、ピアノ・トリオ・ファンなら外せない1枚です。

ヤコブはアレンジャーとしても非凡な才能を持っているようでビック・バンドのアレンジもしています。
それはフィル・ウッズ(as)をフューチャーした↓のアルバムで聴けます。

*Phil Woods And The Los Angeles Jazz Orchestra / Groovin' To Marty Paich
Phil woods(as,cl) Christian Jacob(arr,p) etc
2005/Jazzed Media/

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*CHRISTIAN JACOB TRIO / STYNE & MINE

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christian jacob(p), trey henry(b), ray brinker(ds)
tierney sutton(vo)*
2004/WILDERJAZZ/

1 Just In Time
2 It's You Or No One
3 Guess I'll Hang My Tears Out To Dry
4 Never Never Land
5 Lydia's Crush
6 Piece One
7 Piece Two
8 Piece Three
9 People
10 As Long As There's Music
11 I Fall In Love Too Easily
12 Time After Time
13 The Party's Over

注目のクリスチャン・ヤコブ(p)に待望の新譜が出ました。
ヤコブを見出したのはメイナード・ファーガソン(tp)ですがコンコード・レーベルの作品は良かったです。
上品でセンスの良いピアノに私は一発で参ってしまいました。
それ以来時々引っ張り出しては聴いています。
今作は全13曲中、ジュール・スタインの手になるものが9曲、自身のオリジナルが4曲の構成です。
内2曲にはtierney sutton(vo)のヴォーカルを配して工夫をこらしています。
相変わらずのなめらかでやわらかいタッチには心を惹かれるものがあります。
つむぎ出すメロディ・ラインも美しいですよ。
プロデュースはヴィクター・ルイス(ds)でベニー・ゴルソン(ts)や前述のファーガソンもぞっこん惚れこんでいます。
ジャズ・プレイヤーの評価も高く、いずれ大ブレイクするピアニストになるのではないでしょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*CHRISTIAN JACOB TRIO / TIME LINE

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christian jacob(p), steve swallow(b), adam nussbaum(ds)
Concord Jazz/1999

今作は入手に苦労したので印象に残っています。
当時のクリスチャン・ジェイコブは知る人ぞ知るのピアニストでマニアの間では人気がありました。
それで市場にはあまり出回っていなかったんです。
スティーブ・スワロー(b)&アダム・ナシュバム(ds)のバックもユニークです。

「In A Mellow Tone」、「I'm Old Fashioned」、「There Is No Greater Love」、
「America The Beautiful」、「Things Ain't What They Used To Be」



*CHRISTIAN JACOB TRIO / CHRISTIAN JACOB

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christian jacob(p), john patitucci(b), peter erskine(ds)
Concord Jazz/1996

私が最初に聴いたクリスチャン・ヤコブの作品です。
そのセンスの良さに一発で魅せられてしまいました。
ジョン・パティトゥッチ(b)とピーター・アースキン(ds)のバックもシブい。
プロデュースはメイナード・ファーガソン(tp)です。

「Our Love Is Here To Stay」、「Here's That Rainy Day」、
「You Don't Know What Love Is」、「I Got Rhythm」

Chihiro Yamanaka 山中千尋 (p) [C (piano)]

*CHIHIRO YAMANAKA TRIO / FOREVER BEGINS

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chihiro yamanaka(p), ben williams(b), kendrick scott(ds),
2010/Verve/

1 So Long
2 Blue Pearl
3 Summer Wave
4 Cherokee
5 w.w.w
7 Good Morning Heartache
8 想い出と優しさ
9 Forever Bigins
9 The Moon Was Yellow
10 Avance

山中千尋さんを聴くのは2004年の「Madrigal」以来3枚目になります。
その間2回ほどライブを聴く機会も得ました。
それにしてもメジャー・レーベルからコンスタントにリリースしているのは立派ですね。
彼女の人気の証しだと思います。
今作は筒美京平さんや松風鉱一さんの曲などが含まれ、中々に凝った選曲でユニークです。

山中さんはテクニシャンで流麗華麗ですがやや弾き過ぎの感があります。
ライブでもそれを感じましたがいかに音数を抑えるかが彼女の課題になるのではないかな。
弾き過ぎればどうしても一音一音が軽くなります。
もっとも音数の少ない(6)「GOOD MORNING HEARTACHE」の瑞々しさはどうだろう。
切れ味の良さからラテン系の(7)「SAUDADE E CARINHO」も光る。
ベスト・トラックはイエロー・ジャケッツのラッセル・フェランテ(key)による(10)「AVANCE」でした。
この展開が素晴らしく山中さんの本領が発揮されていると思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*CHIHIRO YAMANAKA TRIO / MADRIGAL

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山中千尋(p), larry grenadier(b), rodny green(ds)
jeff ballard(ds)
2004/Atelier Sawano/

1 Antonio's Joke
2 Living Time Event V
3 Madrigal
4 Ojos De Rojo
5 School Days
6 Salve Salgueiro
7 Caravan
8 Lesson 51
9 Take Five

切れの良い爽快なプレイが聴けますが今作はやや一本調子の感あり。



*CHIHIRO YAMANAKA TRIO / WHEN OCTOBER GOES

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chihiro yamanaka(p), larry grenadier(b), jeff ballard(ds)
2002/SAWANO SHOKAI/

1 Taxi
2 Just In Time
3 Paint My Heart Red
4 Yagi Bushi
5 Plum The Cow
6 Ballad For Thier Footsteps/Three Views Of A Secret
7 I Got Rhythm
8 When October Goes
9 S.L.S.
10 In A Mellow Tone

遅ればせながら、山中千尋(p)さんをご紹介します。
デビュー作も話題になりましたが聴いたのはこれが初めてです。
さすがに評判になるだけのことはありますね。良い仕上がりの作品だと思います。
アキコ・グレース(p)さんも良かったですがまた違った魅力があります。
より女性らしいというか、艶やかな印象を持ちました。
八木節を題材にしたのも面白いですね。
こちらは大先輩の秋吉敏子(p)さんの影響でしょうか。
最近は日本女性の活躍が目覚しいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Chick Corea (p) [C (piano)]

*CHICK COREA TRIO / TRILOGY

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chick corea(p), christian mcbride(b), brian blade(ds)
guest: jorge perdo(fl)(disk1 track5,7)
nino josele(g)(disk1 track5,7),
gayle moran corea(vo)(disk3 track3)
2013/Stretch/

チック・コリア・トリオ3枚組・・・去年のベスト3に4人の方が上げられました。
原則的に組物は買わない主義ですが、これはどうしても聴かねばなりませんね。
チックを聴いたのは久し振りです。

音が出た瞬間に「これは~!!」と思いましたよ。
チックはやっぱり違う・・・凄い演奏が詰まっていました。
2010年~2012年にかけての米、日、欧のライブからの抜粋です。
選りすぐりの名演・・・スタンダードが中心というのも嬉しい。

チックはまさに名刀の趣です・・・切れ味だけじゃない深味も渋みも重量感もあります。
チックは激動のジャズ・シーンを潜り抜け、なおかつトップ・グループを維持した本当の本物。
コクがあるというか、本物だけが持つ混じり気のない純粋なチック・コリアの味がします。
妥協なし、他の誰でもない真のジャズ・ピアニスト、チック・コリアがここにいました。
稀有の個性を持つジャズ・マン、チック・コリアの集大成になるアルバムだと思います。
これを聴いたらチックが70歳になるとは誰も思いませんよ。
とどまるところを知らぬ創造力・・・枯れるどころか、益々進化しています。
チック・コリアはやはり怪物だった。

これだけの名作が出来たのはメンバーが素晴らしかったからです。
クリスチャン・マクブライド(b)とブライアン・ブレイド(ds)は現在を代表するプレイヤー。
二人の特徴はフレキシブルで変化に即座に対応できるところにあります。
相性も抜群です。
マクブライドの実力はすでに知られていますね。
特にブライアン・ブレイドのピアノ・トリオものがこれほど素晴らしいとは思わなかった。
相手がチックなればこそ、先進のドラマーではあるけれど予想をはるかに上まわりました。
この二人を選んだチックの目は確かですね。

何回も聴きましたが、一番聴いたのはDisk1でした。
変化に富んでいて私的には一番好きです。
ジョー・ヘンダーソンの(2)「RECORDA ME」は何度聴いても興奮してしまった。
チックの有名曲(7)「SPAIN」での聴衆との一体感も素晴らしい。
・・・・・まさにライブの醍醐味です。
トリオで統一したDisk2、一番の長丁場のDisk3も聴きどころは十分です。
録音もクリアで素晴らしくて、チック・コリアの代表作になるのは間違いありません。

3枚組を買うのは中々むずかしいですが買った人だけが味わえる至福の時です。
・・・これを聴いていてフト思いました。
ハービー・ハンコックにもこんなアルバムが欲しいと・・・・。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*CHICK COREA & HIROMI UEHARA / DUET

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chick corea(p), hiromi uehara(p)
2008/Universal/

夢のアルバムがついに実現。
ジャズ・ジャイアント、チック・コリアと今をときめく若手ナンバー・ワン・ピアニストの上原ひろみが送る夢のデュエット・アルバム。

「Very Early」、「How Insensitive」、「Fool On The Hill」、
「Humpty Dumpty」、「Summertime」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*CHICK COREA TRIO / PAST,PRESENT & FUTURES

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chick corea(p), avishai cohen(b), jeff ballard(ds)
2001/STRETCH/

チック・コリアの新譜はニュー・トリオと命名しての登場です。GDになりました。
トータルとして良く考えられている作品だと思います。
新鮮な感覚で聴くことが出来たからです。
この作品を聴くにあたり最も興味があったのはアヴィシャイ・コーエン(b)の存在です。
期待通り個性的で印象深いプレイを聴かせてくれました。
チック・コリアもさすがですね、一曲を除いて全てオリジナルで固めて実力を出しています。
気楽に聴ける作品ではないですが幅広い音楽性を感じさせる秀作です。
オリジンでお馴染みのジェフ・バラード(ds)を含めたコンビネーションも素晴らしいです。

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*CHICK COREA & ORIGIN / CHANGE

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chick corea(p), avishai cohen(b), jeff Ballard(ds)
steve wilson(sax,fl,cl), bob sheppard(sax,fl,cl), steve davis(tb)
1999/Stretch Records/

チック・コリア、オリジンを極める。
チック率いる世紀末最強バンド「オリジン」待望のスタジオ録音作。
ラテン、ジャズ、ブルースといった秀曲揃い。
チック、今回も聴かせます。
(帯中よりの抜粋)



*CHICK COREA & ORIGIN / ORIGIN

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chick corea(p), avishai cohen(b), adam cruz(ds)
steve wilson(sax,fl,cl), bob sheppard(sax,fl,cl), steve davis(tb)
1998/Stretch Records/

チック・コリアが20世紀末に送るニュー・グループ=「オリジン」遂にベールを脱ぐ。
あのリターン・トゥ・フォーエバー、エレクトリック・バンドも凌ぐ98年最大の話題。
新人A・コーエン(b)は要チェック!
(帯中よりの抜粋)

ブルーノート・ニューヨークのライブ盤です。

「It Could Happen To You」



*CHICK COREA & FRIENDS / REMENBERING BUD POWELL

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chick corea(p), christian mcbride(b), roy haynes(ds)
kenny garrett(as), joshua redman(ts), wallace roney(tp)
1997/Stretch Records/

チック・コリアのバド・パウエル作品集。
メンバーも豪華です。

「Bouncin' With Bud」、「Cleopatra's Dream」、etc



*CHICK COREA QUARTET / TIME WARP

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chick corea(p), bob berg(ts), john patitucci(b), gary novak(ds)
1995/Stretch records/

チック・コリアのボブ・バーグ(ts)をフューチュアーしたワン・ホーン・カルテット。
ボブ・バーグ亡き後、貴重なアルバムになりました。
この頃のバーグはたしかにマイケル・ブレッカーの影響が濃いです。
全曲チックのオリジナルでイラスト・ジャケットも洒落ています。



*CHICK COREA AKOUSTIC BAND / AKOUSTIC BAND

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chick corea(p), john patitucci(b), dave weckl(ds)
1991/GRP Records/

チック・コリア・エレクトリック・バンドがアコースティックでもその実力を証明しました。
スタンダード作品集、ジョン・パティトゥッチ(b)とデイブ・ウエックル(ds)のリズムが凄い。
チック・コリア・ライブ名盤の一枚です。

「On Green Dolphin Street」、「How Deep Is The Ocean?」、
「Sophisticated Lady」、「'Round Midnight」

この頃のバーグはたしかにマイケル・ブレッカーの影響が濃いです。



*CHICK COREA QUARTET / FRIENDS

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chick corea(p), joe farrell(sax,fl), eddie gomez(b), steve gadd(ds)
1978Rec/Polydor/

可愛く印象的なジャケットと共に心に残る作品・・・チック・コリアの人気盤です。
エディ・ゴメス(b)とスティーヴ・ガッド(ds)の強力リズム・セクションも聴きどころ。
ジョー・ファレル(sax,fl)も好演、ここからファレルの名盤「アウト・バック」が生まれた。



*CHICK COREA & GARY BURTON / CRYSTAL SILENCE

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chick corea(p), gary burton(vib)
1973/ECM/

言わずと知れた不朽の名盤です。
チック・コリアとゲイリー・バートンの絶妙な組み合わせが生んだ名作。
この二人以外には考えられないと思います。



*CHICK COREA AKOUSTIC TRIO / NOW HE SINGS, NOW HE SOBS

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chick corea(p), miroslav vitous(b), roy haynes(ds)
1968/Blue Note/

チック・コリアの代表作の一枚です。
ピアノ・トリオ名盤でもあります。
LP未収録曲が8曲も加わりました。

「My One And Only Love」、「Pannonica」

Chano Dominguez (p) [C (piano)]

*CHANO DOMINGUEZ TRIO / FLAMENCO SKETCHES

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chano dminguez(p), mario rossy(b), israel"pirana"suarez(per),
blas"kejio"cordoba(vo,palmas), tomas2tomacito"moreno(palmas)
2012/Blue Note/

1 Flamenco Sketches
2 Freddie Freeloader
3 Blue In Green
4 So What
5 All Blues
6 Nardis
7 Serpents Tooth

CDの聴き直しをしていて気になったのがこのチャノ・ドミンゲス(p)でした。
スペイン出身のピアニストなのでフラメンコとは切っても切れない縁ですね。
そのフラメンコ・ジャズ・ピアノなるものを聴きたいと思いました。
全7曲中5曲はマイルス・デイビス(tp)の超名盤「Kind Of Blue」からの選曲です。
そんなこともあってとっつき易いのも事実ですが中味は相当に濃い仕上がりになっています。

最大の聴きものは16分にも及ぶ(1)「FLAMENCO SKETCHES」です。
静かに始まって段々熱を帯びてくるのは、まるで情熱的なフラメンコの踊りをみているようです。
チャノの強力なタッチと抜群のリズム感は共に素晴らしいと思いました。
フラメンコ流「Blue In Green」、「So What」、「All Blues」、「Nardis」にも注目しました。
フラメンコには欠かせないパルマ(手拍子)がこんなに効果的だったとは驚きです。
興奮を盛り上げる効果と絡みつくような粘っこさがありますね。

ユニークなフラメンコ・ジャズ・ピアノ・トリオは会場の熱気も伝わってくる第一級のライブ盤です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*CHANO DOMINGUEZ QUARTET / ACERCATE MAS

sonet322.jpg

chano dominguez(p)
george mraz(b), guillermo mcgill(ds), anga(per,conga)
mario rossi(b)(8) pirana(cajon)(8)
2006/KARONTE DISTRIBUCIONES/

1 Ana Maria
2 Acercate
3 John's Abbey
4 Cuando Vuelva A Tu Lado
5 Solar
6 Afroblues
7 Skylark
8 Rumba Marina

スペインの名手、チャノ・ドミンゲス(p)の新作です。
今ちょうどラテン系のジャズ・ピアノを聴きたいと思っていたのでぴったりのタイミングでした。
ラテン系と言っても聴きたかったのはボサノバではなくてサンバ、ルンバ、タンゴの系統です。
それもゆったりと流れるような美しいメロディなら最高だと思っていました。
このアルバムはその条件にほぼ沿うものになりました。
バックでパーカッションやコンガがチャカポコと響くリズムが心地良い。
(2)「ACERCATE MAS」や(4)「CUANDO VUELVA A TU LADO」のラテンの名曲は美しいです。
しっとりとした(7)「SKYLARK」も良かった。
やはりラテンの名曲を表現するにはラテンの血が入っていないとこの味と雰囲気は出ません。
ただ、(6)「AFRO BLUES」だけはもっと泥臭くないとしっくりきませんでした。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



* CHANO DOMINGUEZ TRIO / CON ALMA

image542.jpg

chano dominguez(p), george mraz(b), jeff ballard(ds)
2004/Vinus/

1 La Tarara
2 No Me Platiques Mas
3 How About You ?
4 Dolphin Dance
5 Con Alma
6 El Toro Y La Luna
7 It Could Happen To You
8 Hullo Bolinas
9 Jure
10 Speak Low
11 Darn That Dream

前回がビギン・ジャズ・ピアノなら今回はフラメンコ・ジャズ・ピアノです。
スペインの名手、チャノ・ドミンゲスの2004年の日本制作盤です。
チャノの2012年の「Flamenco Sketches」はその年の「今年のベスト3」にも選びました。
地方色豊かで一つの大きな特徴を持っているジャズ・マンを聴くのは楽しみです。
全11曲はオリジナルなしのスタンダード中心ですが馴染みのないスペインの曲も入っています。

ヴィーナス・レーベルのハイパー・マグナム・サウンドは音が前面に出てくるので迫力があります。
その反面やや情緒にかけるのはいがめません。
今作はそれがそのまま出てしまったような気がします。
粗くて硬いサウンドはチャノのエレガントな持ち味を消してしまいました。
もっと柔らかく優しいサウンドだったら良かったのに・・・内容が良いだけに残念です。

(6)「El Toro Y La Luna」はチャノの特徴が出たベスト・トラックです。
スタンダードでは(10)「Speak Low」が聴きどころになりました。

(中間系)



*CHANO DOMINGUES TRIO / CHANO

sonet321.jpg

chano dominguez(p), javier colina(b), guillermo cgill(ds)
NUBA

チャノ・ドミンゲスはスペインのピアニスト、
ジャズ・ピアノでこれほどフラメンコのリズムを出せる人はいません。
強烈なタッチの情熱のピアノが聴けます。
ヨーロッパ・ピアノ・トリオ名盤の一枚。

(中間系)

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