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Gunnar Bergsten (bs) [G (sax)]

*GUNNAR BERGSTEN QUARTET / THE GOOD LIFE

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gunnar bergsten(bs),
peter nordahl(p), patrik boman(b), rune carlsson(ds)
2001/Spice Of Life/

グンナール・ベルグステンはスウェーデンのバリトン・サックス奏者です。
ピーター・ノーダール(p)の共演も魅力ですね。
珠玉のバラード作品集でその年のスウェーデンのグラミー賞に輝いたそうです。
ひっそりと聴くには最適だと思います。

「Lover Man 」、「Ask Me Now」、「I Wish You Love」、
「Peace」、「But Beautiful」、「The Good Life」、etc

(くつろぎ系)

Grover washington Jr (ts) [G (sax)]

*GROVER WASHINGTON JR / BREATH OF HEAVEN

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grover washington jr(ts,as,ss),
billy childs(p), hiram bullock(g), will lee(b), steve wolf(ds),
joe locke(vib,key), victor lewis(ds), etc
1997/Sony/



*GROVER WASHINGTON JR / ALL MY TOMORROWS

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grover washington jr(ts,as,ss),
eddie henderson(tp,fhn), robin eubanks(tb),
hank jones(p), george mraz(b), lewis nash(ds), etc
1994/Sony/

グローバー・ワシントンのジャズ・スタンダード作品集。
メンバーも純ジャズ路線のプレイヤーが多いですがグローバーのスタイルは変わりません。

「When I Falling Love」、「I'm Grad There Is You」、「Nature Boy」、
「Please Send Me Someone To Love」、「Flamingo」、
「For Heaven's Sake」、「Estate」



*GROVER WASHINGTON JR / NEXT EXIT

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grover washington jr(ts), etc
1992/Sony/

Gregory Tardy (ts) [G (sax)]

*GREGORY TARDY QUINTET / THE TRUTH

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gregory tardy(ts), marcus printup(tp)
helen sung(p), sean conly(b), jaimeo brown(ds)
2005/STEEPLE CHASE/

ニューオリンズ出身の40歳のテナー奏者、グレゴリー・ターディ(ts)のリーダー・アルバムは初見。
購入したきっかけはマーカス・プリンタップ(tp)とヘレン・サング(p)の名前があったからです。
ターディは20代でエルヴィン・ジョーンズ・ジャズ・マシーンのメンバーに抜擢され、
90年代はジェイソン・リンドナー(p)、オマー・アヴィタル(b)、トム・ハレル(tp)のグループで活躍したとあります。
好きなテナー奏者はウエイン・ショーター、ベン・ウエブスター、ジョン・コルトレーンだそうで、
その他にもブランフォード・マルサリス、ジョー・ロバーノ、マーク・ターナー、クリス・ポッター、
ミゲール・ゼノンの名前も挙げています。
コンポーザーとしてはショーター、ハレル、ドナルド・ブラウン(p)、アンドリュー・ヒル(p)の影響が大きいようです。
このアルバムで注目すべきはマーカス・プリンタップとヘレン・サングの参加でしょうか。
マーカスはブッカー・リトル、フレディ・ハバード、ファッツ・ナヴァロを敬愛していて、
ここでも切れ味鋭い印象的な演奏を聴かせてくれています。
ピアニストのヘレン・サングの評判もちらほら聞いていたし、バックのピアノ・トリオのプレイも聴きものです。
全9曲中オリジナルが5曲、師匠のトム・ハレルを2曲取り上げているのが目を引きます。
オリジナルは凝った作りですが正直なところイマイチ乗れませんでした。
ベスト・トラックは(5)の「WADE IN THE WATER」でストレートな演奏が楽しめます。
(7)、(9)のハレルの2曲もいいですが、やっぱりというかリーダーよりマーカスとヘレンの二人が目立ちます。
新感覚テナー奏者のネオ・ハード・バップが聴ける作品です。

(中間系)

Greg Osby (as) [G (sax)]

*GREG OSBY / THE INVISIBLE HAND

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greg osby(as,cl), gary thomas(fl,ts), jim hall(g)
andrew hill(p), scott colley(b), terri lyne carrington(ds)
2000/BLUE NOTE/

1 Ashes
2 Who Needs Forever
3 The Watcher
4 Jitterbug Waltz
5 Sanctus
6 Indiana
7 Nature Boy
8 Tough Love
9 With Son
10 The Watcher 2

グレッグ・オズビーの世界を聴くには絶好のアルバムになりました。
ダーク&ディープな雰囲気に統一された面白い作品だと思います。
これがアンドリュー・ヒルとジム・ホールの組み合わせの妙なのかも知れませんねえ。
私にはここにアンドリューとジムが一緒にいることがどうにも信じられません。
好みもあるでしょうがある程度ジャズを聴き慣れた人向きか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

Greg Fishman (ts) [G (sax)]

*GREG FISHMAN / INDIAN SUMMER

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greg fishman(ts), eddie higgins(p)
2001/JR RECORDS/

グレッグ・フィッシュマン(ts)の名前はたしか女性ヴォーカルのバックで見たことがあります。
私は今回初めて聴きましたが正直お目当てはデュオ相手のエディ・ヒギンス(p)の方でした。
ヒギンスのピアノは格調が高いのでお気に入りです、車の中でよく聴いています。
さてグレッグ・フィッシュマンのスタイルはレスター・ヤング(ts)~スタン・ゲッツ(ts)のライン上にあります。
サウンド的には(5)のボサノバあたりがぴったりだと思いました。
ヒギンスとのコンビネーションもいいですね、ゆったりとした感覚で癒されます。
ヒギンスも素晴らしい、これを聴いているとヒギンスのソロ・ピアノが欲しくなってしまいました。
実は今まで敬遠していたのです。

(中間系)

Greg Abate (as) [G (sax)]

*GREG ABATE QUARTET / BOP CITY LIVE AT BIRDLAND

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greg abate(as),
james williams(p), rufus reid(b), kenny washington(ds)
1991/CANDID/

Grant Stewart (ts) [G (sax)]

*GRANT STEWART TRIO / ROLL ON

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grant stewart(ts), paul sikivie(b), phil stewart(ds)
2017/Cellar Live/

1 Thinking Of You (H.Ruby/B.Kalmar)
2 Here I'll Stay (K.Will)
3 After You've Gone (T.Layton/H.Creamer)
4 Just As Though You Were Here (J.B.Brooks/E.Delange)
5 Un Poco Loco (B.Powell)
6 End Of A Love Affair (E.C.Redding)
7 Fats Flats (F Navarro)
8 Do You Know What It Means To Miss New Orleans (E.Delange/L.Alter)
9 Roll On (E.Hope)

グラント・スチュアート(ts)のピアノレス・トリオ盤です。
グラント・スチュアートについてはあまり興味がなかったのでほとんど情報を持っていませんでした。
テナー奏者にしては茫洋としていてちょっとぼやけた感じがしたからです。

グラントは1971年生まれの現在46歳です。
ちなみにエリック・アレキサンダー(ts)は48歳でハリー・アレン(ts)は50歳なので一番若いです。
解説を読んでみるとグラントはカナダ出身、トロントでパット・ラバーレラ(sax)とボブ・ムーバー(sax)に師事したとありました。
今作のルーツはソニー・ロリンズ(ts)のトリオ盤で「Way Out West」(1957)、「Village Vanguard」(1957)、「Freedom Suite」(1958)だそうです。
サックス奏者がある程度のキャリアを積んでくるとピアノレス・トリオをやりたくなる傾向にあるようですね。
そんなこともあって有名サックス奏者のほとんどにピアノレス・トリオ盤が出ています。
グラントとっては2枚目のピアノレス・トリオになります。

改めて私がグラントのテナーにピンとこないのはなぜだろうと考えてみました。
落ち着き過ぎている・・・抑揚がないというか、どうも一本調子に聴こえてしまうのです。
くねる奏法・・・音域も狭いような気がするし、無理してない、冒険していない感じがします。
私はテナー・サックスが大好きだけど突き抜ける鋭い音色と切れ味が欲しいです。
まあね、最後はやはり好みの問題だと思います。

ピアノがないとなればサックスに歌心が欠かせませんね。
で、ここではサラ・ヴォーンとフランク・シナトラをイメージしたと書いてありました。
私は今作でのグラントは今まで聴いた中で一番良いと思いました。
特に(4)、(6)、(8)のバラードが聴きどころになりました。
マイペースでのんびり、ゆったりと歌う感じがぼんやりとした音色に合っています。
グラントは牧歌的、演歌的歌い方をするサックス奏者だと認識しました。
表題曲はエルモ・ホープ(p)の曲ですがホープには作曲の才もあったので取り上げられたのは嬉しいです。
なおドラマーのフィル・スチュワートはグラントの弟だそうです。


「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* GRANT STEWART QUINTET / PLAYS JAZZ BALLADS

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grant stewart(ts), peter bernstein(g),
david hazeltine(p), peter washington(b), phil stewart(ds)
2009/Birds/

1 I'm A Fool To Want You
2 Luiza
3 You Don't Know What Love Is
4 Flamingo
5 I've Grown Accustomed To Your Face
6 Everything Happens To Me
7 Sophisticated Lady
8 Smoke Gets In Your Eyes

グラント・スチュワート(ts)については現在再評価中です。
茫洋としてちょっとぼやけた印象を持っていたのであんまり意識していなかった。
でもライアン・カイザー(tp)盤やエリック・アレキサンダー(ts)との共演盤で聴く機会は多かったです。
意外にもリーダー作を5枚も持っているので無意識のうちに意識していたのかもしれませんね。
どれを聴いても安心感があるような気がしていたのも事実です。

さて今作はそんなグラントのバラード作品集です。
大好きな「Everything Happens To Me」が入っていたのが入手の決め手になりました。
ところでこの「Everything Happens To Me」の作曲者に2説あるのを知っていますか。
一般的にはマット・デニス(vo,p)なんだけど今週紹介の2枚ではホギー・カーマイケル(p)になってます。
なんでこうなるのか摩訶不思議です・・・どちらが本当なのかな。

全8曲は全てスタンダードでバラードで演奏されています。
グラントにはこういうスローなテンポが合っていて、今作は今まで聴いた中で一番良かったです。
ストレートにゆったりとバラードを吹かせたら歌心満点の良さが出ました。
ここがグラントの神髄だと納得しました・・・私はいつも気付くのが遅いです。
(6)「Everything Happens To Me」はもちろんですが(8)「Smoke Gets In Your Eyes」も素晴らしい。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



*GRANT STEWART QUARTET / YOUNG AT HEART

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grant stewart(ts)
tardo hammer(p) peter washington(b) joe farnsworth(ds)
2008/SHARP NINE RECORDS/

グラント・スチュアートは明らかに過渡期にあるようですね。
若い時なら直球一本のストレート勝負でいけますが年齢と共にそれも厳しくなります。
ここではパワーを抑えて滑らかな演奏を心がけているような印象を受けました。
反面、豪快な音色は影を潜めてしまったのが残念な気もします。
これからどう変化していくのか、楽しみに見守ることにしましょう。
今作は大人のムードなのでゆったりとBGMで流してみたらいいと思います。
テナー・サックスのジャズ入門盤としてお勧めしておきます。

(くつろぎ系)



*GRANT STEWART QUINTET / SHADOW OF YOUR SMILE

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grant stewart(ts), peter bernstein(g)
tardo hammer(p), peter washington(b), lewis nash(ds)
2007/BIRDS RECORDS/

このグラント・スチュワート(ts)の新譜は新レーベルのBIRDS RECORDSの記念すべき第一弾だそうです。
私がグラント・スチュワートを聴いたのは最近になってからのことです。
もちろん、名前だけはあちこちで聞いていましたがなぜか聴くのが遅れました。
特筆すべきはやはり彼の音色でしょうね。
その腹の底に響いてくるようなぶっとい音色は一度聴いたら忘れられないほど個性的で魅力的があります。
これでスタンダードをじっくりと吹き上げられたらたまらないだろうとは誰しもが考えることです。
今作はタルド・ハマー(p)、ピーター・ワシントン(b)、ルイス・ナッシュ(ds)の魅力あるリズム・セクションに加えて、
旧知のピーター・バーンステイン(g)が参加しています。
正直なところ、テナー・サックス一本で聴かせるにはまだ厳しいところがあるのでバーンステインの起用が大正解。
このバーンステインの存在にインパクトがあり、程好いアクセントになっています。
聴きどころはやはり表題曲の「SHADOW OF YOUR SMILE」になるでしょうか。
正統派のテナー奏者として、エリック・アレキサンダー、ハリー・アレンと共に人気は高いと思います。
エリックとの2テナーのユニットは人気があるようですね。
これで艶やかさを増していけば鬼に金棒、スケールの大きいテナー奏者に育って欲しいものです。

「This Could Be The Start Of Something Big」、「Shadow Of Your Smile」、
「You And The Night And The Music」、「Danny Boy」、「I Won't Dance」、「Autumn Leaves」

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*GRANT STEWART QUARTET / IN THE STILL OF THE NIGHT

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grant stewart(ts)
tardo hammer(p), peter washington(b), joe farnsworth(ds)
2007/SHARP NINE RECORDS/

グラント・スチュアート(ts)の名前は幾度となく聞いていましたが購入したのは今回が初めてです。
ワン・ホーンのスタンダード・アルバムということでじっくりと聴くことができました。
安心して聴いていられるオーソドックスなメインストリーマーです。
私が最初にイメージしたのはその野太い音色からジョニー・グリフィン(ts)でした。
デクスター・ゴードン(ts)やソニー・ロリンズ(ts)にも近いと思いました。
派手さはありませんが一歩一歩確実に階段を登っていくタイプとみました。
今の段階では刺激的、個性的といった面で今ひとつ物足りない部分があります。
しかし、スケールの大きさはは感じさせるのでこのまま大きく伸びていって欲しいものです。
あと10年したらゆったりとしたバラード演奏も素晴らしいものになるでしょう。

(中間系)



* GRANT STEWART QUINTET / ESTATE

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grant stewart(ts), joe cohn(g),
ehud asherie(p), joel forbes(b), phil stewart(ds)
guest:eric alexander(ts)(1,6)
2006/Videoarts Music/

1 Syetems
2 Soul Station
3 Rain Check
4 Estate
5 Carving The Rock
6 3 For Carson
7 Jacqueline
8 Cool Struttin'
9 Felicidate

グラント・スチュワート(ts)を再評価してから見かけるたびに未聴アルバムを収集しています。
今作はギター入りクインテット編成で2曲にエリック・アレキサンダー(ts)がゲスト参加しています。
ステュアートは1971年生まれ、カナダのトロント出身、主筋はソニー・ロリンズになると思う。
現代のテナー・サックス奏者の多作家といえばスコット・ハミルトン、ハリー・アレン、エリック・アレキサンダー、とこのグラント・スチュワートが四天王でつまり世界中で高く評価されているということになります。
結局、多くのジャズ・ファンはなんだかんだと言いながらも聴きやすくて癒されるジャズを求めている。
もちろん私もその一人です。

今作は案外目立たず地味な一枚かも知れないけど結構良かったです。
ゆったりとして大らかなスチュワートの特徴がよく出ていました。
表題曲の(4)「Estate」におけるバラード奏法も秀逸で全体的にジャズ度が高いと感じました。
今作に関してはゲストのエリックは余計だったんじゃないかな。
ワン・ホーンで通した方がスッキリとまとまったような気がします。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* GRANT STEWART QUINTET / TENER AND SOUL

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grant stewart(ts), joe cohn(g),
ehud asherie(p), joel farbes(b), phil stewart(ds)
ryan kisor(tp)(4,8)
2005/Vdeoarts/

1 Hush A Bye.
2 Willow Weep For Me
3 Old Devil Moon
4 Alacant
5 On Green Dolphin Street
6 Tijuana Gift Shop
7 Quiet Sip
8 Dr.Bob's Nightmare

グラント・スチュワート(ts)の2005年の作品です。
先週のライアン・カイザー(tp)盤と同時期に吹き込まれたものでしょうね。
2曲にそのカイザーがゲスト出演しています。

スチュワートについてはあまり意識していませんでした。
でも収集対象にあるエリック・アレキサンダー(ts)との「Reeds And Deeds」やライアン・カイザー盤で馴染みがあります。
私自身が思っていたよりも聴いていて今作が5枚目のリーダー・アルバムの購入になりました。
「え~、そんなにあったのか~」という感じです。

全8曲は自身のオリジナル2曲とその他6曲の構成です。
その他ではチャーリー・ミンガス(b)の(6)「Tijuana Gift Shop」とサド・ジョーンズ(tp)の(7)「Quiet Sip」が新味か。
残りの4曲は超有名なスタンダード・ナンバーなので安心感がありました。
ジョー・コーン(g)とのコンビネーションが抜群で全編にわたってスチュワートが大らかに堂々と歌っています。
ちなみにジョー・コーンはアル・コーン(ts)の息子でハリー・アレン(ts)との双頭コンボでも知られていますね。
エリック・アレキサンダーがジョン・コルトレーン(ts)ならグラント・スチュワートはソニー・ロリンズ(ts)が出自です。
さらに二人共にデクスター・ゴードン(ts)の影響を強く感じます。
今作が良かったのでもう少し意識してスチュワートを聴いてみようかと思っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Gigi Gryce (as) [G (sax)]

*GIGI GRYCE ORCH-TETTE / REMINISCIN'

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gigi gryce(as), richard williams(tp), eddie costa(vib),
richard wyands(p), george duvivier(b), bob thomas(ds),
reginald workman(b), jurian euell(b), walter parkins(ds)
2012(1960Rec)/Mercury/

ジャズ再発廉価版シリーズの1枚です。
ジジ・グライスはシブいプレイヤーで日本での人気も高いようです。
アルト・サックスとフルートを演奏して、コンポーザーとしての能力も高い。
ボストンやパリの音楽学校で理論を学んだ知性派で当時としては珍しいタイプのジャズマンです。
比較的大きな編成のコンボというかバンドを好んで独自のサウンドを追求しています。
ドナルド・バード(tp)と組んだ「ジャズ・ラボラトリー」はその一環でしょうね。
「ニカス・テンポ」が代表作として知られています。

今作も彼の主張に沿ったアルバムになっています。
リチャード・ウィリアムス(tp)とのフロント2管、エディ・コスタがヴァイブで参加しています。
当時の気鋭の若手ベーシスト、レジー・ワークマンの名前も見えました。
(1)「BLUE LIGHT」はジジ・グライスの名曲。
(2)「CARAVAN」、(3)「YESTERDAYS」、(6)「A NIGHT IN TUNISIA」、
(8)「TAKE THE A TRAIN」はジャズの大スタンダードで、「俺ならこうやる」との意気込みを感じる。
盟友リチャード・ワイアンズ(p)の独特のブロック奏法も聴けました。

ちなみに彼以外にもプレイヤーと同時にコンポーザーとして実力のあるサックス奏者もいますね。
ベニー・ゴルソン(ts)、ジミー・ヒース(ts)、ウエイン・ショーター(ts)といったところの名前が浮かびます。

「Bule Lights」、「Caravan」、「Yesterdays」、「A Night In TunisiaA Night In Tunisia」、
Dearly Beloved」、「Take The A Train」

(中間系)



*GIGI GRYCE & DONALD BYRD / MODERN JAZZ PERSPECTIVE

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gigi gryce(as), donald byrd(tp),
wynton kelly(p), wendell marshall(b), art taylor(ds),
jackie paris(vo), etc
1995(1958/Rec)/Columbia/

↓の作品との2in1アルバムです。
ジャッキー・パリスの歌が2曲で聴けます。

*GIGI GRYCE & DONALD BYRD QUINTET / JAZZ LAB

gigi gryce(as), donald byrd(tp),
tommy flanagan(p), wendell marshall(b), art taylor(ds), etc
1995(1957/Rec)/Columbia/

↑の作品との2in1アルバムです。

「Over The Rainbow」、「Nica's Tempo」、「Little Niles」、「I Remember Clifford」



*GIGI GRYCE & DONALD BYRD QUINTET / JAZZ LAB

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gigi gryce(as), donald byrd(tp),
hank jones(p), paul chambers(b), art taylor(ds)
2010(1957/Rec)/Jubilee/

1 Blue Lights
2 Onion Head
3 Isn't It Romantic
4 Bat Land
5 Bangoon
6 Imagination
7 Xtacy

ジャズ廉価版、999シリーズの1枚です。
ジジ・グライス(as)はリーダー作が少なくて過小評価されているジャズ・マンの一人だと思います。
この特徴あるジャケットは昔LPでよく見かけたことがあったので初CD化と聞いて驚いてしまいました。
今作はドナルド・バード(tp)&ジジ・グライス(as)のフロント2管、
ハンク・ジョーンズ(p)、ポール・チェンバース(b)、アート・テイラー(ds)という垂涎もののメンバーです。

ジジ・グライスが率いるジャズ・ラブの正式名称は「Jazz Laboratory」・・・ジャズ実験室というもの。
それにLOVEを引っ掛けて「Lab」・・・いかにも知的なグライスにはピッタリの命名です。
このジャズ・ラブはアレンジを重視していてクールで魅力的なサウンドを創り出しています。
演奏ではドナルド・バードやジジ・グライスの抑制されたクールな音色が聴きどころになります。
今聴いても十分に通用するし古さはあんまり感じません。
それほど好センスで洗練されたサウンドを聴くことができます。
このジャズ・ラブはピアニストに特徴があってここのハンク・ジョーンズの他、トミー・フラナガンや
初期にはデューク・ジョーダンなどが参加していました。

(1)でグライスの名曲「BLUE LIGHTS」が聴けること、バードの(7)「XTACY」も名演ですが、
さらにドナルド・バードとジジ・グライスのワン・ホーンが1曲づつ入っていて小憎らしいほどの演出です。
バードのワン・ホーンの(3)「ISN'T IT ROMANTIC」にも参ったけど、(6)「IMAGINATION」に痺れました。
グライスのワン・ホーンで演奏されるこの曲には新たな発見がありました。
解釈と表現力が新鮮・・・頼りなく危なっかしい奏法と繊細な音色が絶妙な緊張感を生んでいます。
フランク・シナトラの歌で有名なんだけれどこんなにモダンで美しい曲だったとは・・・・。
ハンク・ジョーンズのピアノにも雰囲気あります。
この2曲のためだけに買っても惜しくないと思いますよ・・・999円は安過ぎる。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(中間系)

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余談

こういうのを聴くとマイルス・デイビス(tp)の名盤「クールの誕生」の重要性がよく分かります。
ビ・バップの最盛期に吹き込まれたこの作品がいかに多くのジャズ・メンに影響を与えたのか。
ギル・エバンス(arr)やジェリー・マリガン(bs)、ジョン・ルイス(p)などのアレンジが素晴らしかった。
アドリブ一辺倒からサウンド重視に変わった瞬間です。
ジェリー・マリガンは西海岸でピアノレス・カルテット、ジョン・ルイスは室内音楽的なMJQを結成、
参加していたリー・コニッツ(as)はレニー・トリスターノ(p)派に走ることになります。
その後上記のジャズ・ラブやジョージ・ラッセル(arr)のジャズ・ワークショップに繋がっていくことになりました。
ちなみにマイルスはギル・エバンスと共に何枚もの名作を生み出すことになります。

この「Birth Of The Cool」は1950年録音も”売れっこない”との理由でお蔵入り。
世に出たのは6年後の1956年でした。
マイルスの「才能があれば黒人も白人も関係ない」というのは当時の黒人にしては斬新な発想らしい。
やっぱりマイルスは人よりも一歩も二歩も前を歩いていたということですね。

Gianni Basso (ts) [G (sax)]

* GIANNI BASSO & RENATO SELLANI DUO / BODY AND SOUL

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gianni basso(ts), renato sellani(p)
2008/Venus/

1 Body And Sou.
2 La Mer
3 Star Dust
4 Ma L' Amore No
5 Deep Purple
6 Pennie From Heaven
7 My Foolish Heart
8 I Should Care
9 Watch What Happens
10 Miss Bo
11 Solamente Una Vez
12 I Love You

イタリア・ジャズ界の両巨頭、テナー奏者のジャンニ・バッソとピアニストのレナト・セラニとのデュオです。
最近好んで聴くのはテナー・サックスのアルバムが多くなりました。
テナー・サックスは私が一番好きな楽器だから。
特にベテランの晩年の演奏に好きな作品が多いです。
激動の時代をくぐり抜けて年輪を加えてようやく落ち着いた演奏が聴けるからです。
シブく深い味わいはベテランならではのものです。
私は90年代以降の熟年~老年になったジャズ・メンの演奏を聴くのが好きだなぁ~。

全12曲はバッソのオリジナル1曲除いて残り11曲のスタンダード作品集。
バッソとセラニのデュオなら悪かろうはすがありません。
味わい深い演奏が聴けました。
ゴツゴツ感のあるバッソのテナーと流麗なセラニのピアノの絡みがたまりません。
特にルグランの名曲(9)「Watch What Happens」~バッソのオリジナル(10)「Miss Bo」の流れが良かった。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*GIANNI BASSO QUARTET

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gianni basso(ts),
andrea pozza(p), luciano milanese(b), gege munan(ds),
2007/Penta Flower/

1 MISTER DU
2 MISS BO
3 FILL BOSSA
4 JACK LA MONELLA
5 TO LOVE
6 JA JAZZ
7 THREE SONG
8 SONNY SIDE
9 SVETLANA
10 OSCAR MY FRIEND


ジャンニ・バッソ(ts)のレア盤を入手しました。
バッソについては多くを語る必要はありませんね。
イタリア・ジャズ界の大御所、テナー奏者ではフランスのバルネ・ウィランと並んで知名度が高いです。
テナー・サックスならではの豪快かつ男性的なトーンは魅力があります。
朴訥でゴツゴツとした奏法も味わい深いです。

ここはアンドレア・ポッツア(p)の参加が興味深いですね。
今はイタリアの売れっ子ピアニストですが当時はまだそれほど知られていなかったと思います。
バッソの王道をいくテナー・サックスとポッツアの瑞々しいピアノが聴きどころになります。
バップにバラード、ボサノバとバッソのワン・ホーンが満喫できました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*GIANNI BASSO QUARTET / IN BARI

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gianni basso(ts)
guido di leone(g), giuseppe bassi(b), salvatore tranchini(ds)
2003/YVP MUSIC/

イタリア・ジャズ界の重鎮、ジャンニ・バッソ(ts)のバリ島録音盤です。
私はテナー・サックスとギターのコンビネーションもけっこう好きです。
期待にたがわぬサウンドというか、リゾート地のリラックスした雰囲気をそのまま伝えています。
フランスのバルネ・ウィラン(ts)と比べると素朴で重厚な音色ですが、
これはこれで味わい深いものがあります。
くつろぎの1枚として愛聴しています。

「You Are My Everything」、「It's You Or No One」、「Thinking Of You」、
「Somebody Loves Me」、「My Foolish Heart」。

(くつろぎ系)


Gerry Mulligan (bs) [G (sax)]

*GERRY MULLIGAN ALLSTAR TRIBUTE BAND / THANK YOU GERRY

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lee konitz(as), bob brookmeyer(vtb), randy brecker(tp)
ted rosenthal(p), dean johnson(b), ron vincent(ds)
1998/Arkadia/

ジェリー・マリガンが亡くなったことを知って、追悼アルバムを購入しました。
私にとっては、懐かしい曲がたくさん入っていて、感懐深いものがあります。
特にピアノのテッド・ローゼンタールはいいね。

「My Funny Valentine」、「Bernie's Tune」

(中間系)



*GERRY MULLIGAN / NATIONAL JAZZ ENSEMBLE
Directed By Chuck Israels

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conducter & music director: chuck israels
guest soloist: gerry mulligan(bs)
reeds: arnie lawrence, lawrence feldman, greg herbert, dennis anderson, kenny berger
trumpets: jimmy maxwell, wayman reed, mike lawrence, david berger
trombones: jimmy knepper, rod levitt, sam burtis
rhythm section: steve brown, bill dobbins, steve gilmore, bill goodwin
vocal: margot hanson
2016(1977Rec)/Dot Time Records/

1 Back At The Barn (Mulligan)
2 Walkin' Shoes (Mulligan)
3 Israel (Carisi)
4 Evidence (Monk)
5 Bird Tapestry (Parker)
6 Creole Love Call (Ellington)
7 Thruway (Mulligan)
8 Idol Gossip (Mulligan)
9 Ballade (Mulligan)

1977年録音の発掘音源盤です。
チャック・イスラエル(b)が率いた「ナショナル・ジャズ・アンサンブル」にジェリー・マリガン(bs)が客演したもの。
イスラエルが録音していたので日の目を見ることが出来ました。
正直、いまさらという思いもしましたが結局マリガンという名前に引かれました。

私はジェリー・マリガンからモダン・ジャズの世界に入ったのでマリガンには特別の思い入れがあります。
16歳の高校2年生・・・マリガンからウエスト・コースト・ジャズにどっぷりとハマりました。
2年くらいは東方面のレコードは買わなかったほどです。
そんなこともあってマリガンのLPとCDを合わせると個別プレイヤーでは一番多いと思います。
マリガンは1927年生まれ、17歳ですでにクロード・ソーンヒル楽団に楽曲やアレンジを提供していて、 当時のジャズ・天才少年の一人です。
1940年代末にはマイル・デイビス・コンボで名盤「クールの誕生」に参加しています。
先進のジャズメンの一人だったわけですね。
1950年代には西海岸に移りチェット・ベイカー(tp)とのピアノレス・カルテットで大人気になりました。
映画「真夏の夜のジャズ」のマリガンは本当にカッコ良かったです。
それまでは裏方だったバリトン・サックスを表舞台に出した功績もあります。
マリガンは1996年、68歳で亡くなっています。

さて今作はマリガンが50歳の時の録音でまさに脂がのっている時の作品です。
マリガン自身が5曲を提供していて水を得た魚のように堂々と演奏しています。
マリガン自身がビック・バンドを結成したほどマリガンのビック・バンドに対するこだわりは凄い。
まぁ~、お手のものというか、この時とばかりにという感じですかね。
(2)「Walkin' Shoes」はマリガン初期の傑作で手慣れたプレイを聴かせてくれました。
ソロはもちろんですが絶妙なバッキングにも注目しました。
マリガン抜きの(4)、(5)、(6)の3曲は斬新なアレンジが聴きどころになります。
ビル・エバンス(p)・トリオで名を上げたチャック・イスラエルの才能も大したものです。
ビック・バンド・ファンにもお勧めです。
録音はちょっとこもるというか遠い感じがしました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*THREE BARITONE SAX BAND / PLAYS MULLIGAN

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ronnie cuber(bs), nick brignola(bs), gary smulyan(bs)
andy mckee(b), joe farnsworth(ds)
1997/DREYFUS/

バリトン・サックスのマイ・ブームは今だに続いています。
ロニー・キューバー、ニック・ブリグノラ、ゲーリー・スムリアンによるジェリー・マリガン作品集です。
バリトン3本による重厚なアンサンブルが聴けます。アレンジはロニー・キューバーがやっています。
こうやって聴いていますとマリガンもいい曲をいっぱい書いていますね。
私としたら懐かしい気持でジーンとくるものがあります。

(中間系)



*THE GERRY MULLIGAN SONGBOOK

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bill charlap(p), ted rosenthal(p), dean johnson(b), ron vincent(ds)
1996/Chiaroscuro/

ジェリー・マリガンのトリビュート・アルバムです。
元マリガン・コンボのピアニスト、ビル・チャーラップとテッド・ローゼンタルが参加しています。
全11曲、マリガン作の名曲の数々が演奏されています。

(中間系)



*GERRY MULLIGAN / DRAGON FLY

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Gerry Mulligan(bs), Ryan Kisor(tp), Warren Vache(cor), Grover Washington Jr(ts,ss),
Dave Samuels(vib), John Scofield(g), Dave Grusin(p), Ted Rosenthal(p),
Dean Johnson(b), Ron Vincent(ds)
1995/Telarc/

これがマリガン最後のスタジオ録音盤になりました
まさかこれが最後になるとは思いもしませんでした。
亡くなったと聞いた時のショックは今でも鮮明に覚えています。
さすがにマリガン・・・多彩で豪華なメンバーが集まりました。
グローバー・ワシントン・Jrももう居ません。



*GERRY MULLIGAN QUARTET / DREAM A LITTLE DREAM

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gerry mulligan(bs)
ted rosenthal(p), dean johnson(b), ron vincent(ds)
1994/TELARC/

ジェリー・マリガンのスタンダードバラード集です。オリジナルも4曲入っています。
私がジャズを聴くようになったキッカケがマリガンなので彼には特別の思い入れがあります。
1994年の作品ですが買いそびれてずっと探していましたがようやく中古で見つけましたよ。
日本盤はすでに廃盤です。アメリカでも多分入手に手間取ると思います。
チェット・ベイカーを偲ぶ意味もあるらしいのですがベテランのバラード演奏には味があります。
やはり、「MY FUNNY VALENTINE」が一番印象的かな。
ピアノのテッド・ローゼンタールも中々の才人ですよ。

マリガンの渋いワン・ホーンが満喫できる寛ぎの1枚でお勧めします。
共演のテッド・ローゼンタール(p)は1988年のモンク・コンペの優勝者。
地味なキャラクターで損をしていますが実力者です。
この後、マリガンに起用されたピアニストが人気急上昇中のビル・チャーラップですがあまり知られていません。

「Nobody Else But Me」、「Home」、「Dream A Little Dream」、「I'll Be Around」、
「They Say It's Wonderful」、「Here's That Rainy Day」、「Georgia On My Mind」、
「My Funny Valentine」、「My Shining Hour」

(くつろぎ系)



*GERRY MULLIGAN / PARAISO

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gerry mulligan(bs), jane duboc(vo), etc,
1993/Telarc/

マリガンがブラジル・ミュージシャンと共演した異色作。
ジェーン・ドゥボック(vo)とのコラボレーションが楽しめるジャズ・ボッサの1枚です。

名バリトン・サックス奏者、ジェリー・マリガン。
あのしっとりとしたサウンドが今も人気の「ナイト・ライツ」以来、久々にボサノバ・アルバムを録音。
マリガンのクールなサックス、そしてブラジルの歌姫、ジェーン・ドゥボックの美しいヴォイス、
まさに90年版「ゲッツ=ジルベルト」というべきジャズ・ボッサ。
(帯中よりの抜粋)



*GERRY MULLIGAN / RE-BIRTH OF THE COOL

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gerry mulligan(bs), wallace roney(tp), phil woods(as), john lewis(p), john clark(french),
dave bargeron(tb), bill barber(tuba), dean johnson(b), ron vincent(ds), mel torme(vo)
1992/GRP/

「BIRTH OF THE COOL」はマイルス・デイビスの有名盤、これはそのリメイク盤です。
しかし、内容は素晴らしく90年代の名盤の1枚でしょう。
ウォレス・ルーニー(tp)、フィル・ウッズ(as)、ジョン・ルイス(p)といったところが参加しています。



*GERRY MULLIGAN / LITTLE BIC HORN

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gerry mulligan(bs), dave grusin(key),
Richard tee(p)(5), anthony jackson(b), jay leonhart(b),
buddy Williams(ds), butch miles(ds)
1983/GRP/

ジェリー・マリガンがデイブ・グルーシンと共演したジャズ・フュージョン盤です。
気楽にリラックス出来る一枚。
(6)では楽しげなマリガンのヴォーカルも聴けますよ。



*GERRY MULLIGAN AND HIS ORCHESTRA / WALK ON THE WATER

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gerry mulligan(bs) and his orchestra
1980/DRG/

ジェリー・マリガンは最後までビック・バンドにこだわっていたと思います。
出来ればずっと自己のビック・バンドを持っていたかったでしょうね。
ここでもマリガンの卓越したアレンジとサウンドが聴けました。
1曲目「For An Unfinished Woman」は名曲。



*GERRY MULLIGAN QUARTET

gerry mulligan(bs)
hampton hawes(p), harry franklin(b), mike carvin(ds)
1996(1971Rec)/Nippon Crown/

ジェリー・マリガンとハンプトン・ホーズ・トリオとの組み合わせ。
イタリアのジャズ・フェスのライブ盤ですがアルバム化の予定はなかったようです。
マリガンのワン・ホーンは少ないのとホウズの参加が貴重です。
全4曲は10分強の演奏でたっぷりとマリガンのソロを楽しむことが出来ました。

「Get Our Of Town」、「Ballads Medley」



*GERRY MULLIGAN WITH STRINGS / FEELIN' GOOD

gerry mulligan(bs cl)
jimmy helmes(g), pete jolly(p), jimmy bond(b), hal blaine(ds),
harry bluestone(con)
1965Rec/Limelight/

ジェリー・マリガンのストリングスをバックにしたスタンダード作品集です。
ビック・バンド好みのマリガンならこういった企画はお手のもです。
リラックスした演奏を繰り広げています。

「Night Lights」、「Please Don't Talk」、「The Second Time Around」、
「Not Mine」、「P.S.I Love You」、「The Song Is Ended」、「Love Walked In」、
「Feeling Good」、「Love Is Sweetest Thing」、「I'll Walk Alone」、
「The Shadow Of Your Smile」



*GERRY MULLIGAN SEXTET / NIGHT LIGHTS

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gerry mulligan(bs), art farmer(tp), bob brookmeyer(tb),
jim hall(g), bill crow(b), dave bailey(ds)
1963/Philips/

ジェリー・マリガンの人気盤、途切れることなく売れている作品です。
雰囲気抜群、不朽の名作と言えます。

「Night Lights」、「Black Orpheus」、「Prelude In E Minor」



* THE GERRY MULLIGAN QUARTET / THE GERRY MULLIGAN QUARTET

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gerry mulligan(bs),
bob brookmeyer(tb), bill crow(b), gus johnson(ds)
1963/Verve/

Side A
1 I'm Getting Sentimental Ove You
2 Piano Train
3 Lost In The Srars
Side B
1 I Believe In You
2 Love In New Orleans
3 I Know, Don't Know How


コロナ・ウィルスの影響で2ヶ月間ほど休みました。
緊急事態宣言が解除されたので今日から再開します。

■西洋音楽の思い出
外出自粛中に色々と思い出した。
アメリカン・ポップスとの出会いはニール・セダカだった。
「おおキャロル」、「恋の片道切符」、「カレンダーガール」、「すてきな16歳」、「悲しき慕情」など。
コニー・フランシスの大ヒット曲「Where the Boys Are」(邦題:ボーイハント)もニール・セダカの作品。
その他リッキー・ネルソン、ポール・アンカ、パット・ブーン、クリフ・リチャードも好きだった。
エルビス・プレスリーはロカビリー調だったのでイマイチの感じ。
エレキのベンチャーズもリバプール・サウンズのビートルズもリアルタイムで聴いていた。
その後の日本でのグループ・サウンズ・ブームやフォーク・ソング・ブームの洗礼も受けている。
ジャズとの最初の出会いはグレン・ミラー、トミー・ドーシー、ベニー・グッドマンのビックバンド。
モダン・ジャズ聴きの歴史はジェリー・マリガン(bs)からウエスト・コースト・ジャズへ向かう。
棚には長い間手も触れなかった、かなりの数のLPがある。
一応LPも聴けるようにはなってるけど面倒なので20年以上ほとんど聴くことはなかった。
これからの「今週のジャケット」ではそんなLPレコードを紹介しようと思っている。


さて今作が私の記念すべきモダン・ジャズ・レコードの最初の一枚です。
何の変哲もないアルバムでジェリー・マリガン紹介でもまったく触れられたことがありません。
学校からの帰り道に駅前にあったレコード店の店頭に置いてありました。
ジャケットに穴あき・・・いわゆるバーゲン品です。(後に米国オリジナル盤を入手済)
この頃の日本盤にはジャケットの裏に日本語の解説が書いてあった。
邦題は「ジェリー・マリガン再帰」となっています。
当時のLPは日本盤でも2000円位したので若者にはそう簡単に買えない代物だった。
多分安かったからだと思うけど、「なぜ手が出たのか?」、今でも理由が分からない。
ただ何となく気が向いた・・・こういうのが「運命の出会い」って言うんでしょうね。
買ってもすぐには聴かなくて2ヶ月ほど放っぽらかした後に聴いたら「ガーン!!」と来ました。
正直、「世の中にこんなに素晴らしい音楽があるのか」と思った。
マリガンはピアノレス・カルテットで人気を博したけど最初の相手はチェット・ベイカー(tp)でした。
次にアート・ファーマー(tp)が続き、ドン・フェララ(tp)やジョン・アードレイ(tp)なども試している。
でも上手くいかずに試行錯誤の結果、その後の相手にボブ・ブルックマイヤー(tb)が選ばれた。
バリトン・サックスとトランペットの相性が良いのは分かるのでマリガンにはこだわりがあった。
でも最後には同じ低音楽器のトロンボーンを持ってきたところにマリガンの非凡さを感じます。
地味な組み合わせが意外で、誰も気付かないし、たとえ気付いたとしても勇気がいったと思う。
マイルス・デイビスの「クールの誕生」にも参加したジェリー・マリガンには先取の気概がありました。

(くつろぎ系)



*GERRY MULLIGAN QUARTET / WHAT IS THERE TO SAY ?

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gerry mulligan(bs)
art farmer(tp), bill crow(b), dave bailey(ds)
1994(1958Rec)/Pacific Jazz/

ジェリー・マリガンがトランペッターにアート・ファーマーを迎えたピアノレス・カルテット。
ファーマーの柔らかな音色はチェット・ベイカーとはひと味違う趣があります。
全体的にまろやかな感じになりました。

「What Is There To Stay」、「Just In Time」、「My Funny Valentine」



*GERRY MULLIGAN / SONG BOOK

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A set : (1-7)
gerry mulligan(bs), lee konitz(as), allen eager(as,ts),
zoot sims(as,ts), al cohn(ts,bs), freddie green(g),
henry grimes(b), dave bailey(ds), bill holman(arr)

B set : (8-11)
gerry mulligan(bs), paul palmieri(g), dick wetmore(vln),
calo scott(cello), vinnie burke(b), dave bailey(ds)
1995(1957Rec)/Pacific Jazz/

1~7はマリガンのソング・ブックですが素晴らしいメンバーが参加しています。
リー・コニッツ、アレン・イーガー、ズート・シムズ、アル・コーンのサックス陣は垂涎もの。
フレディ・グリーン(g)の参加も貴重。
8~11は初登場ですが組み合わせがユニークです。



*GERRY MULLIGAN QUARTET / AT STORYVILLE

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gerry mulligan(bs)
bob brookmeyer(tb), bill crow(b), dave bailey(ds)
1956Rec/Pacific Jazz/

ジェリー・マリガン・カルテットのストリーヴィル・ライブのコンプリート盤です。
マリガン、ブルックマイヤーの曲が中心でスタンダードはあまりやっていません。
バリトン・サックスとトロンボーンの組み合わせは個性的です。
ここに目を付けたマリガンはやはりサウンドの天才だと思う。
あれだけ成功したバリトン&トランペットのコンビに固執しなかった。
もっともチェット・ベイカー以上のトランペッターがいなかったことも事実ですが・・・。

「That Old Feeling」、「 I Can't Get Started」、「Honeysuckle Rose」



*GERRY MULLIGAN QUARTET & SEXTET / CALIFORNIA CONCERTS Vol 1, Vol 2

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gerry mulligan(bs), jon eardley(tp), red mitchell(b), chico hamilton(ds),
bob brookmeyer(tb,p)(vol2,6-14), zoot sims(ts)(vol2,6-14), larry bunker(ds)(vol2,6-14)
1988(1957Rec)/Pacific Jazz/

ジェリー・マリガンがチェット・ベイカーの代わりにジョン・アードレイを迎えました。
トランペッターとしての実力はチェットよりかなり落ちます。

「Little Girl Blues」、「Yardbird Suite」、「Makin' Whoopee」、
「Darn That Dream」、「Frenesi」、「People Will Say We're In Love」、
「Polka Dots And Moon Beams」、「I'll Remember April」、
「There Will Never Be Another You」、「It Don't Mean A Thing」,etc

(中間系)



*GERRY MULLIGAN QUARTET / IN PARIS Vol 1, Vol 2

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gerry mulligan(bs)
bob brookmeyer(tb), red mitchell(b), frank isola(ds)
1995(1954Rec)/BMG/

絶頂期のジェリー・マリガン・カルテットのヨーロッパ・パリ公演のライブ盤です。
フランスのジャズ・ファンの熱狂的な歓迎を受けています。

「Bernie's Tune」、「My Funny Valentine」、I May Be Wrong」、
「The Lady Is A Tramp」、「Laura」、「Lullaby Of The Leaves」、
「The Nearness Of You」、「Makin' Whoopee」、「Love Me Or Leave Me」、
「Moonlight In Vermont」

(中間系)



*GERRY MULLIGAN QUARTET / PLEYEL CONCERT

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gerry mulligan(bs)
bob brookmeyer(tb), red mitchell(b), frank isola(ds)
1954Rec/Vogue/

絶頂期のジェリー・マリガン・カルテットのヨーロッパ公演のライブ盤です。
観客の熱気も伝わってきて当時のマリガン・バンドの人気をうかがい知ることができます。

「Makin' Whoopee」、「The Nearness Of You」、「Love Me Or Leave Me」、
「Bernie's Tune」、「Moonlight In Vermont」、「The Lady Is A Tramp」



*GERRY MULLIGAN QUARTET

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gerry mulligan(bs)
chet baker(tp), bob whitlock(b), chico hamilton(ds)
1997(1952,1953Rec)/Pacific Jazz/

オリジナル・ジェリー・マリガン・カルテットの名演が詰まっています。
マリガン&ベイカーのコンビネーションは最高です。

「Bernie's Tune」、「Lullaby Of The Leaves」、「The Nearness Of You」、
「I'm Biginning To See The Light」、
「Tea For Two」、「Love Me Or Leave Me」、「Darn That Dream」

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