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James Suggs (tp) [J (trumpet)]

* JAMES SUGGS QUINTET / YOU'RE GONNA HEAR FROM ME

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james suggs(tp), houston person(ts),
lafayette harris(p), peter washington(b), lewis nash(ds)
2018/J-Jams/

1 When I Grow Too Old To Dream (S.Romberg/O.Hammerstein)
2 Laura (D.Raksin/J.Mercer)
3 The Night We Called It A Day (M.Dennis/T.Adair)
4 But Oh, What Love (J.Suggs)
5 Be My Love (S.Cahn/N.Brodazky)
6 Detour Ahead (L.Carter/J.Frigo/H.Ellis)
7 My Baby Kinda Sweet (J.Suggs)
8 The Ripple (J.Suggs)
9 It Shouldn't Happen To A Dream (E.K.Ellington/J.Hodges/D.George)
10 Blame It On My Youth (O.Levant/E.Heyman)
11 Rachel's Blues (H.Person)
12 You're Gonna Hear From Me (A.Previn/D.Previn)

ジェームス・サッグス(tp)は初見、ジャケットの佇まいに引かれて手が伸びました。
サッグスは16歳でプロ入り、新グレン・ミラーや新トミー・ドーシーのビック・バンド畑出身。
その後アルゼンチンのブエノスアイレスに渡り現地でプレイ、8年後にアメリカに戻ったとあります。
聴き始めて間もなく「近年こういうトランぺッターは聴いたことがないなぁ~」と思いました。
雰囲気はスイングとモダンの中間派系・・・サッチモ~ロイ・エルドリッチ~ルビー・ブラフの流れか。
音色は抜けが良く爽やかで伸びやかに、端正でクリアな響きを持っています。

全12曲は自身のオリジナル3曲、パーソン1曲とその他8曲の構成です。
ここに御大ヒューストン・パーソン(ts)やルイス・ナッシュ(ds)が共演していたのも安心感を誘いました。
安定感抜群のピーター・ワシントン(b)、ラファイエット・ハリス(p)は珍しいけどパーソンの新譜でも見ました。
プロデューサーがヒューストン・パーソンなのでメンバーはパーソン好みで集められたのかもしれませんね。
やさしくてやわらかなサッグスの音楽性によく合っている人選になっています。
どこまでもメロディアスで尖がったところがなく、なんかホッとするアルバムに仕上がっています。
何となくですがここにギターが1本欲しいような気がしました。
表題曲のアンドレ・プレヴィン(p)の(12)「You've Gonna Hear From Me」はトランペットのソロです。
サッグスの実力に疑いはありません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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John Swana (tp) [J (trumpet)]

*JOHN SWANA SEXTET / PHILLY-NEW YORK JUNCTION

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john swana(tp,fln), joe magnarelli(tp,fln), eric alexander(ts)
joel weiskoph(p), peter washington(b), kenny washington(ds)
1998/CRISS CROSS/

フィラデルフィアを中心に活躍するジョン・スワナ(tp)とニュー・ヨークのジョー・マグナレリ(tp)のトランペッター・双頭・バンドです。
これだけでも珍しいと思いますがさらにエリック・アレキサンダー(ts)が加わった強力盤です。
火の出るようなトランペット・バトルが聴けます。

スタンダードは「Pannonica」、「I've Never Been In Love Before」、「Ugly Beauty」

John Marshall (tp,fhn) [J (trumpet)]

*JOHN MARSHALL QUINTET / LIVE AT "LE PIRATE"

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john marshall(tp,fhn), grant stewart(ts),
tardo hammer(p), john goldsby(b), mark taylor(ds)
2008/Organic Music/

ジョン・マーシャル(tp)は初見、フロント2管の典型的なハード・バップ・アルバムです。
狙いはもちろんグラント・スチュアート(ts)にありました。
グラントもエリック・アレキサンダー(ts)に対抗してか、段々と露出度が増えてきています。
私もアンテナを張っていて彼の参加作品はなるべく入手しようと思っています。
しかし、まだ代表作のこれというのは見つかっていません。
思い切り吹き切って、もっと大胆にプレイすればいいと思うのですがどうにも刺激が少ないです。
性格が大人しく優等生なんだろうか。
その点、良くも悪くもパワフルでエネルギッシュなエリック・アレキサンダーのほうが優っていると思います。

(中間系)

Joe Magnarelli(tp) [J (trumpet)]

* JOE MAGNARELLI QUINTET/ IF YOU COULD SEE ME NOW

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joe magnarelli(tp), ralph moore(ts),
anthony wonsey(p), dezron douglas(b), george fludas(ds)
2018/Cellar Live/

1 Lady Bird
2 On A Misty Night
3 Bula Beige
4 The Tadd Walk
5 If You Could See Me Now
6 The Dream Is You
7 I Think I'll Go Away
8 Sando Latino
9 Super Jet

ジョー・マグナレリ(tp)は1960年生まれの現在59歳、ニューヨーク出身です。
比較的地味なトランぺッターだけど貴重なサイドマンとしての評価も高い。
マグナレリの安定感と安心感には定評があります。
今作が何が何でも欲しいと思ったのは久々にラルフ・ムーア(ts)の名前を見たからです。
ムーアは好きなテナー奏者でしたが1990年代後半に突如として消息を絶ちました。
ジャズマンが隠遁生活を送ったり、表舞台から消えるのはよくあることだけど・・・。
「出た~」という感じ・・・なんと20年振りの登場には驚きました。
ラルフ・ムーアは1956年生まれの今年63歳、イギリスのロンドン出身です。
彼もまたバークリーで学んでいます。
ムーアはオスカー・ピーターソン(p)やシダー・ウォルトン(p)に可愛がられていました。
注目してたのに40代、50代の一番充実する時に消えてしまったのはなぜだろうか?

さて今作は最近では珍しいタッド・ダメロン作品集になっています。
ダメロンはピアニスト&作編曲者として知られているけど48歳の若さで亡くなっています。
代表作は表題曲にもなっている(5)「If You Could See Me Now」ですね。
その他ここでも演奏されている「Lady Bird」、「On A Misty Night」はジャズ・メン好みの曲。
また「Our Delight」や「Hot House」などのバップの名曲があります。

ここはメンバーにも魅力があります。
アンソニー・ウォンジー(p)やデズロン・ダグラス(b)とくれば主流派ハード・バップ路線は明白です。
ウォンジーもまたバークリー出身で熱心な親日家として知られています。
さて問題のラルフ・ムーアですが私はいまひとつ物足りなさが残りました。
往年の演奏は無理だとしても切れ味も迫力も不足していて何か手探りという感じがしました。
やはり長く一線から離れていたことがその理由かもしれませんね・・・病み上がりという可能性もあるかも。
まぁ、しかしムーア自身の新譜アルバムも出たようなのでこれからの復活に期待したい思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* JOE MAGNARELLI QUINTET / MAGIC TRICK

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joe magnarelli(tp), andy fusco(as),
john hart(g), ben wolfe(b), byron landon(ds)
2018/SteepleChase/

1 Akira's Riff (J.Magnarelli)
2 2nd Anniversary (J.Magnarelli)
3 Vercelli (J.Magnarelli)
4 Polkadots And Moonbeams (J.V.Heusen)
5 If I love Again (B.Oakland)
6 Remember (I.Berlin)
7 Theme For Ernie (F.Lacey)
8 Magic Trick (J.Magnarelli)
9 L.O.V.E (B.Kaempfer)
10 Along Came Betty (B.Golson)

ジョー・マグナレリ・・・ちょっとトランペットが聴きたいと思って手が伸びました。
比較的地味なトランぺッターだと思うけど、かといってそれほど知名度が低いわけでもありません。
先週の中堅ピアニストのビリー・チャイルズに続いて今週は中堅トランぺッターの作品になりました。

全10曲は自身のオリジナル4曲とその他6曲の構成です。
(4)「Polkadots And Moonbeams」はチェット・ベイカーの名演以来トランぺッターの愛奏曲になっています。
デュオ・・・ここでマグナレリはギター一本をバックに味わい深い演奏を聴かせてくれました。
続くジョン・ハートのギター・プレイにも注目しました。
オリジナルではやはり表題曲になった(8)「Magic Trick」が聴きどころになります。
コンテンポラリーなテーマと曲想を持っていて今の時代にはピッタリな感じがしました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*JOHN SWANA-JOE MAGNARELLI SEXTET / PHILLY-NEW YORK JUNCTION

sonet1219.jpg

john swana(tp,flh), joe magnarelli(tp,flh), eric Alexander(ts),
joel weiskopf(p), peter Washington(b), kenny Washington(ds)
1998/Criss Cross/

フィラデルフィアを中心に活躍するジョン・スワナ(tp)とニュー・ヨークのジョー・マグナレリ(tp)のトランペッター・双頭・バンドです。
これだけでも珍しいと思いますがさらにエリック・アレキサンダー(ts)が加わった強力盤です。
火の出るようなトランペット・バトルが聴けます。

スタンダードは「Pannonica」、「I've Never Been In Love Before」、「Ugly Beauty」

Jim Rotondi (tp) [J (trumpet)]

*JIM ROTONDI AND THE LOOP / HARD HITTIN' AT THE BIRD'S EYE

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jim rotondi(tp,flh),
eric alexander(ts), renato chicco(org), bernd reiter(ds)
2013/Sharp Nine/

ジム・ロトンディ(tp)を見直して以来、何枚かさかのぼって聴いていました。
今作はジムの最新盤でスイスのジャズ・クラブ、「The Bird's Eye」でのライブ盤です。
盟友エリック・アレキサンダー(ts)とのフロント2管にオルガン、ドラムスとの組み合わせ。
ギターが入っていないのが新味かもしれませんね。

全6曲はメンバーのオリジナル3曲にその他3曲の構成です。
ライブということで1曲が平均10分強の長丁場になっています。
内容は推して知るべしのネオ・ハード・バップ作品でジムとエリックの金太郎飴的演奏が聴けました。
お互いのアルバムで共演、さらにスティーブ・デイビス(tb)を加えた「One For All」の作品もあります。
共演作品が多いのでどうしてもそういう傾向になるのはやむを得ません。

ジムはここで新しく「The Loop」というバンドを組んだようです。
オルガン入りジャズとしてはスマートです。
近年はピアノ・ライクなオルガン奏者が多いような気がしますね。
ピアノとオルガン、どちらもそれなりにこなす二刀流プレイヤーが多いせいかもしれません。

(4)「Cry Me A River」はアップ・テンポでイメージがちょっと違いました。
(5)「Blue Moon」はバラード・・・エリック抜きのトリオ演奏でジムが大きくフューチュアーされます。
エリックはまた一段と表現力を高めています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*JIM ROTONDI QUINTET / 1000 RAINBOWS

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jim rotondi(tp), joe locke(vib),
danny grissett(p), barak mori(b), bill stewart(ds)
2011/Positone/

ジム・ロトンディ(tp)のリーダー作を買うのは初めてです。
先日聴いたエリック・アレキサンダーの「Alexader The Great」(2000)のプレイが印象的でした。
今まではあまり印象に残っていなかったので認識を新たにしました。
もちろん名前は知っていたし、聴いたこともありますよ。
エリックやデヴィッド・ヘイゼルタイン(p)などとの「ワン・フォー・オール」のメンバーですね。
ロトンディは1962年生まれの51歳、すでにベテランの域に達しています。

ロトンディを聴くにあたってまずはワン・ホーン・アルバムを聴きたいと思いました。
それで選んだのがこのアルバムです。
ジョー・ロックのヴァイブラホンが入ったクインテットはメンバー的にも面白そうでした。

ロトンディは切れ味も鋭いハード・バッパー・・・聴いていて気持がいいです。
最大の魅力はトランペットの素直な音色だと思います。
小細工なしの爽やかで明るいトランペットが高らかに響く。
けれん味のない奏法でラッパが実によく鳴っています。
テンポの速い曲になるとよりこの奏法が生きてきます。

ジョー・ロックは案外に硬質でクールなヴァイブ奏者と思っています。
ロトンディとはいわば陽と陰、明と暗の組み合わせですがこのバランスが聴きどころになりました。
この二人がダニー・グリセット(p)、バラク・モリ(b)、ビル・ステュアート(ds)のトリオに乗る構図です。

表題曲の(4)「1000 RAINBOWS」はウエス・モンゴメリー(g)の弟のバディ・モンゴメリー(p,vib)の曲。
バディの曲を取り上げるのは珍しいですがこれはジョー・ロックの選曲でしょうね。
私的ベストトラックは(5)「CRESCENT STREET」かな。
バラク・モリの強力なウォーキング・ベースに乗ってロックとロトンディ、グリセットのソロが炸裂します。
(6)「BORN TO BE BLUE」ではたっぷりのバラード演奏が聴けました。
名義はジム・ロトンディだけど実質的にジョー・ロックとの双頭バンドだと思います。
ところでバラク・モリって武骨な感じがするけど面白いベーシストですね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*JIM ROTONDI SEXTET / DESTINATION UP

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jim rotondi(tp), steve davis(tb), joe locke(vib),
malgrew miller(p), peter washington(b), joe farnsworth(ds)
2001/Sharp Nine/

ジョー・ロック(vib)との組み合わせ

「Remember」



*JIM ROTONDI SEXTET / EXCURSIONS

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jim rotondi(tp), eric alexander(ts), steve davis(tb),
david hazeltine(p), peter washington(b), kenny washinton(ds)
1996/Criss Cross/

フロント3管は「ワン・フォー・オール」と同じ。
「What Is There To say」、「Angel Eyes」



* JIM ROTONDI QUINTET / JIM'S BOP

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jim rotondi(tp), eric alexander(ts),
harold mabern(p), john webber(b), joe farnsworth(ds)
1997/Criss Cross/

1 King Of The Hill
2 Last Call
3 El Patito
4 We'll Be Together Again
5 All Or Nothing All
6 Moonrays
7 You Are The Sunshine Of My Life
8 Jim's Bop

先週ジョー・マグナレリ(tp)を聴いたので似た感じのジム・ロトンディ(tp)も聴きたくなりました。
マグナレリが1960年生まれならロトンディは1962年生まれで年齢もほとんど変わりません。
ロトンディはエリック・アレキサンダー(ts)の盟友で「ワン・フォー・オール」の一員でもあります。
エリック大好きな私は聴く機会も数多くありました。

さて今作はロトンディが35歳時の録音です。
全8曲は自身やメンバーのオリジナル4曲とその他4曲の構成です。
共演のメンバーはそのまま当時の「エリック・アレキサンダー・カルテット」ですね。
エリックも30歳を迎えたばかりでフロント2管は若さに溢れ音色は切れ味鋭く勢いがあります。
ベテランのハロルド・メイバーン(p)はトリオでは情緒的に今ひとつですがこういった場面にはピッタリきます。
強力なタッチで共演者を煽りに煽っています。

演奏ではその他の4曲に注目しました。
(4)「We'll Be Together Again」はスロー・バラード、(5)「All Or Nothing All」はアップ・テンポで演奏されています。
ホレス・シルバー(p)の(6)「Moonrays」は名曲、スティービー・ワンダーの(7)「You Are The Sunshine Of My Life」も楽しかったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*JIM ROTONDI QUINTET / INTRODUCING

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jim rotondi(tp), eric alexander(ts),
larry goldings(p,org), dwayne burno(b), billy drummond(ds)
1996/Criss Cross/

ジム・ロトンディ(tp)の初リーダー作です。

「Indian Summer」

Jeremy Pelt (tp) [J (trumpet)]

* JIM SNIDERO & JEREMY PELT QUINTET / JUBILATION !
Celebrating Cannonball Adderley

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jim snidero(as), jeremy pelt(tp),
david hazeltine(p), nat reeves(b), billy drummond(ds)
2018/Savant/

1 Party Time (J.Pelt)
2 Del Sasser (S.Jones)
3 Wabash (J.Adderley)
4 Saudade (W.Booker)
5 Stars Fell On Alabama (M.Parish/F.Perkins)
6 Sack o' Woe (J.Adderley)
7 Ball's 90th (J.Snidero)
8 Work Song (N.Adderley)

ジャズ盤には先人のトリビュート盤も多いですね。
先週はマッコイ・タイナー(p)だったけど今週はキャノンボール・アダレイ(as)です。
ジム・スナイデロ(as)とジェレミー・ペルト(tp)のフロント2管とピアニストはデヴィッド・ヘイゼルタインです。
ナット・リーヴス(b)とビリー・ドラモンド(ds)が脇を固めています。

全10曲はスナイデロとペルトのオリジナルが1曲づつと8曲のキャノンボールのヒット曲が並んでいます。
まぁね、こういう企画は本物に優るものはないけれどやりたくなる心情は分かります。
ここでの聴きどころは(5)「Stars Fell On Alabama」(邦題:星降るアラバマ)です。
このバラードは曲自体がキレイで良いですがキャノンボール・アダレイに決定的な演奏があります。
だからこそみんなが取り上げるんだけど足元にも及びません。

* Cannonball Adderley Quintet In Chicago (1959/Emarcy)

上記のアルバムでで聴けるのでまだの方は是非聴いてみて下さい。

全体的によく出来た仕上がりで(6)「Sack o' Woe」や(8)「Work Song」も聴きどころになりました。
特に「Work Song」は名演だと思います。
キャノンボール・トリビュート盤としてはお勧めの一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*JEREMY PELT / FACE FORWARD, JEREMY

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jeremy pelt(tp), roxy coss(ss,ts,bcl),
david bryant(p,org, rhodes,wurlitzer), frank locrasto(rhodes),
dana hawkins(ds,ds programming)
fabiana masili(vo)(3,6), milton suggs(vo)(9),
brandee younger(harp)(6), jennfer shaw(cello)(6)
2014/High Note/

ジェレミー・ペルトのエレクトリック・サウンドを聴いてみたいと思いました。
近年またエレクトリック・ジャズに傾倒していくジャズ・メンも多い。
ジャズ・マンとしては色々とやってみたいのは分かります。

コルトレーンがフリーに、マイルスがエレクトリックにたどり着きました。」
ジャズのスタイルは一応完成されていると思います。
だから二番煎じはまぬがれません。

何か新味を付けなければいけないのが辛いですね。
ここでの味付けはやわらかな女性ヴォーカルかな。
(3)や(6)で聴けます。
演奏的には新感覚のドラムスが聴きどころになりました。
強烈な印象を残すのが(5)「Glimpse」でダナ・ホーキンスのドラムスが炸裂します。
私的ベストはこれです。
(8)「The Cecret Code」もリズムが個性的で面白い展開だと思いました。

何となくですがテレンス・ブランチャード~ジェレミー・ペルトの流れが出来たような気がします。
ちょっと硬い感じがするので噛み砕けるかどうか・・・。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*JEREMY PELT SEXTET / INSIGHT

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jeremy pelt(tp), jimmy greene(ts,ss), myron walden(as)
rick germanson(p), vincente archer(b), ralph peterson(ds)
2002/CRISS CROSS/

ジェレミー・ペルト(tp)は一昨年あたりから注目しているプレイヤーです。
空に突き抜けるような鋭くてパワフルな音色が魅力です。
9曲中2曲を除いて彼自身のオリジナルになっています。
ここでも若手のメンバーを中心に思い切った演奏を披露してくれました。
ただ一人のベテラン、ラルフ・ピーターソンの煽りのドラミングも健在です。
元気一杯のフレッシュなサウンドをどうぞ。

「I Wish You Love」

(中間系)

Jens Winther (tp) [J (trumpet)]

*JENS WINTHER QUINTET / CONCORD

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jens winther(tp), tomas franck(ts)
antonio farao(p), palle danielsson(b), dejan terzic(ds)
2005/STUNT RECORDS/

このイェンス・ウィンザー(tp)は初見だと思っていましたが「ドラ盤」を調べたら2枚に参加していました。
私の記憶なんていいかげんなものだと反省しています。
それにしても「ヨーロピアン・クインテット」とは相当な自信ですね。
全7曲は彼自身のオリジナル、(6)はカルテット、(7)はピアノレス・トリオで存分にその実力を発揮しています。
スタント・レーベルはストレートではなくちょっとひねた音作りが特徴ですがここでもその傾向を踏襲しています。
そうそう単純ではありません。ハード・バップではあるけれどひとひねりが効いているという感じです。
当初、私の興味はアントニオ・ファラオ(p)とパレ・ダニエルソン(b)のリズム・セクションにありました。
特にファラオはトランペッターとの相性が良いようなのでなおさら聴いてみたかったです。
ファラオはイタリア系ピアニストではステファノ・ボラーニ、ジョヴァンニ・ミラバッシと並ぶ注目の逸材です。
流麗華麗で美しくメロディアス、予想通りというか、ここでもひと味違う演奏を繰り広げていました。
ウィンザーを中心にして引き締まったヨーロッパ・ハード・バップ・ジャズが聴けます。
テナーが入るとちょっと重たくなるので私はワン・ホーンのカルテットの方が良かったような気がしています。

(中間系)
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