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Ruud Breuls (tp) [R (trumpet)]

* RUUD BREULS - SIMON RIGTER QUINTET / RISE AND SHINE

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ruud breuls(tp,flh), simon rigter(ts),
karel boehlee(p,rhodes), jos machtel(b), marcel serierse(ds)
2019/Challenge Records/

1 Mr.T (K.Boehlee)
2 Let's Cool One (T.Monk)
3 Blanton (S.Rigter)
4 Goodbye Cerbaia (K.Boehlee)
5 Olivia's Dance (S.Rigter)
6 Get Your Fringe Back (K.Boehlee)
7 Passage Of Jaco (K.Boehlee)
8 Rise And Shine (S.Rigter)

ルード・ブレーブス(tp)とシモン・リヒター(ts)は初見。
オランダ発のハード・バップ作品はフロント2管の王道クインテットに惹かれました。
共演者にカレル・ボエリー(p)の名前が見えたのも安心感に繋がりました。

全8曲はセロニアス・モンク(p)の1曲を除いてメンバーのオリジナルです。
ボエリーが4曲とリヒターが3曲を提供しています。
これを見ると実質的なリーダーはカレル・ボエリーと言ってもいいかもしれませんね。
実際、1曲目の最初のソロを取るのはボエリーです。
切れのあるスイング感と軽快で爽やかなハード・バップ・サウンドを聴かせてくれました。
やっぱりトランペットとテナー・サックスの組み合わせは最高だと思う。

(帯中よりの抜粋)
オランダのジャズ・シーンとビック・バンドの人気ソリストとして活躍する二人の才能、ルード・ブレーブスとシモン・リヒターによるオランダのクインテット!ヨーロピアン・ジャズ・トリオの初代ピアニストであり、トゥーツ・シールマンスとの共演でも知られるオランダの人気ピアニスト、カレル・ボエリーを始め、オランダの名プレイヤーが集ったクインテットで充実のアンサンブルを聴かせます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Ryuichiro Tonozuka 土濃塚隆一郎(flh) [R (trumpet)]

*RYUICHIRO TONOZUKA QUARTET / TOP GEAR

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土濃塚隆一郎(flh),
中村新史(p,key,org)、高道晴久(b)、ジーン重村(ds)、
佐藤春樹(tb)、加藤景子(p,org,elp)、紺野智之(ds,per),
板垣光弘(p)、河上修(b)、宇山満隆(ds)、天野正道(orc)
2008/KINGSTONE RECORDS/

好漢、土濃塚隆一郎さんの新譜です。
フリューゲル・ホーンが炸裂、相変わらずラッパがよく鳴っています。
この爽快な疾走感とドライブ感は土濃塚さんならではのものでしょうね。
オリジナルの4曲を含む幅広い選曲が魅力、私はなぜか「CALLING YOU」が意外でした。
フレディ・ハバードの3曲は体調がイマイチと聞くハバードに対するオマージュだと思います。
ジャズ・ロックにフュージョン・テイストが加味されて土濃塚ワールド一段と広がってきました。
今作は多分にライブを意識したアルバム構成になっています。
「BROWN SUGAR」ではDJ風なメンバー紹介があって、まるでアンコールのようにバラードでお仕舞いになります。
自作の「寺泊」、「篝火」のバラードが素晴らしいです、上記の「CALLING YOU」も印象に残りました。
バラード表現に長足の進歩・・・やはり年齢の積み重ねが大事だと思います。
たまにライブにも行きますがいつも全力投球のプレイを聴かせてくれます。
パワフルで音圧も凄い、河上修さんとのコンビネーションも楽しみの一つです。
ちなみに今年聴いた最高のライブは土濃塚さんだったです・・・ライブ・レポートをどうぞ。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RYUICHIRO TONOZUKA QUARTET / FOR LOVERS

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土濃塚隆一郎(flh)
mitsuhiro itagaki(p), minoru yoshiki(b), mitsutaka uyama(ds,per)
yuichi hokazono(ds,per)(3,12)
2004/OMAGATOKI/

1 Beautiful Love
2 Grandpa
3 Scandal
4 Estate
5 Del Sasser
6 Change The World
7 Until Tommorrow
8 Solar
9 Lonely Soul
10 Without A Song
11 Autumn Leaves
12 Feel Like Makin' Love

「疾走するフリューゲル・ホーン」が土濃塚隆一郎のキャッチ・フレーズです。
そのパワフルでパンチ力溢れる演奏が最大の魅力でしょうか。
ボーッとして聴いていてもついグイグイと彼の世界に引き込まれてしまいます。
昨今の洗練された叙情派とは一味違う、野性的で泥臭い明確な音楽表現が特徴です。
今時、これだけ思いっ切り吹けるプレイヤーも少ないでしょうね。
少々荒削りでも関係ありません、実にラッパが良く鳴っています。
今はがむしゃらで勢いが先行していますが将来性はピカイチの存在だと思います。
いずれはリリカルで艶のある奏法も身に付けて味わいを深めていって欲しいものです。

(中間系)



*RYUICHIRO TONOZUKA QUARTET / RUSH TONE

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ryuichiro tonozuka(flh)  mitsuhiro itagaki(p)  
shinji nakamura(org,p)  keisuke torigoe(b)  mitsutaka uyama(ds)
2003/OMAGATOKI/

1 Lotus Blossom
2 Lonely Flower
3 Flood In Franklin Park
4 A Child Is Born
5 Alone Together
6 Kumi
7 Poem
8 Desert Highway
9 Pucchi, Walk About
10 Close To You
11 This I Dig Of You

Mさんがイチ押しの土濃塚隆一郎(fhn)を入手しました。
私はフームと唸ってしまいましたよ。この人はいいです。
ストリート・ミュージシャン出身だそうですが野性味と勢いに溢れています。
荒削りながらそのパワフルな奏法には魅力が一杯、聴く人の耳に迫ってきます。
作曲能力にも優れていますね。良い曲を書いています。「KUMI」は私のお気に入りです。
圧倒的なパンチ力と存在感、久々にスケールの大きさを感じさせるプレイヤーに出会いました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RYUICHIRO TONOZUKA / SWEET HOME

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土濃塚隆一郎(flh),
田中義人(g)、松本圭司(p)、中村新史(p)、
鳥越啓介(b)、林正男(b)、宇山満隆(ds)、高橋信之介(ds)
2003/KINGSTONE FRECORDS/

1 Red Clay
2 Fire Dog
3 Smile
4 Sunset Beach
5 Poem
6 A-Me-A-Ga-Ri
7 Night Way
8 Chappin'
9 If I Should Lose You
10 Poem
11 Ballade
12 Sweet Home

2002年に衝撃のデビューを果たし、インディ流通としては破格の好セールスを記録した
土濃塚隆一郎のデビュー・アルバム「スウィート・ホーム」がリマスタリング仕様にて新装発売。

(中間系)

Ryan Kisor (tp) [R (trumpet)]

*RYAN KISOR QUINTET / LIVE AT SMALLS

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ryan kisor(tp), sherman irby(as),
peter zak(p), carlos henriquez(b), ali jackson(ds)
2010/Small Live/

1 Cool And Hot (Kisor)
2 You Steped Out Of A Dream (Brown)
3 Enigma (Johnson)
4 Con Alma (Gillespie)
5 Blues For Worm (Kisor)

先日のドミニク・ファリナッチに続いてトランぺッターが聴きたくなりました。
今回選んだのがライアン・カイザーです。
カイザーを見出したのはジャック・ディジョネット(ds)でリーダー・デビュー作が18歳という天才児でした。
今作は2008年録音のライブ盤・・・カイザーは34歳になりました。

カイザーのラッパの音色はまろやかでやわらかな感じがします。
系統的にはクラーク・テリー~アート・ファーマー~ケニー・ドーハム~ルー・ソロフの流れになると思います。
もちろん、ここでも演奏しているディジー・ガレスピーやクリフォード・ブラウンも大好きでしょうね。

シャーマン・アービー(as)とのフロント2管は十分刺激的です。
アービーを最初に聴いたのはロイ・ハーグローブ(tp)の作品でした。
ピーター・ザックはマッコイ・タイナー系のピアニストでカイザーの盟友ともいえる存在です。
アービーもザックもオーソドックスなスタイルを持ち合わせています。
カルロス・エンリケス(b)とアリ・ジャクソン(ds)のリズム・セクションもそつがありません。

J.J.ジョンソン(tb)が書いた美しく切ないバラード(3)「Enigma」が素晴らしいです。
めったに取り上げられることがない曲なので新鮮でした。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*RYAN KISOR QUINTET / CONCEPTION

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ryan kisor(tp), sherman irby(as),
peter zak(p), john webber(b), willie jones Ⅲ(ds)
(2008/Birds)

1 Cool And Hot
2 Line For Lyons
3 Conception
4 You Stepped Out Of A Dream
5 Enigma
6 I Remember You
7 All The Things You Are

メンバーは↑のライブ盤でも共演しているシャーマン・アービー(as)とピーター・ザック(p)、それにジョン・ウィーバー(b)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)です。
演目には同じ「Cool And Hot」、「You Stepped Out Of A Dream」、「Enigma」などが含まれているので↑ライブ盤の前哨盤になりました。



*RYAN KISOR QUARTET / ONE FINGER SNAP - INCREDIBLE RYAN

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ryan kisor(tp)
peter zak(p), john webber(b), joe strasser(ds)
2006/VIDEOARTS MUSIC/

熱いブローと滑らかなスイングに聴き惚れ、スタンダードを超えるオリジナルに唸る。
さらに余裕と歌心が加わった会心のプレイが満載。
まさにライアン・カイザーのワン・ホーンの魅力を余すところなく捉えた最高傑作!
ジャズの醍醐味、息遣いが聴こえる2chダイレクト・レコーディング。
リー・モーガンのハードバップ魂とフレディ・ハバードの都会的センスが融合された21世紀ニュー・スタンダードの誕生!
(帯中よりの抜粋)

「Tin Tin Deo」、「One Finger Snap」、「My Ideal」、
「Buffalo」、「Milestones」



*RYAN KISOR QUINTET / THIS IS RYAN

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ryan kisor(tp), grant stewart(ts),
peter zak(p), john webber(b), jason brown(ds)
2005/Vdeoarts/

1 Waiting For Brown.
2 You And The Night And The Music
3 Una Mas
4 Maiden Line
5 Dirty Ernie
6 Art Deco
7 Con Alma
8 Solitaire

ライアン・カイザー(tp)は収集対象なので見つけると少しづつ集めています。
これで16枚目になりました。
今作は2005年録音の日本制作盤でカイザーのレギュラー・クインテットの作品です。
切れ味鋭いカイザーのトランペットと茫洋としたグラント・スチュワートのテナー・サックスの絡みが聴きどころになります。

全8曲は自身のオリジナル4曲とその他4曲の構成です。
今作は先輩トランぺッター達へのオマージュにもなっているようですね。
(3)「Una Mas」はケニー・ドーハム、(6)「Art Deco」はドン・チェリー、(7)「Con Alma」はディジー・ガレスピーの作品。
ここいら辺がカイザーの原点になっているということかな。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RYAN KISOR THE QUINTET / A NIGHT IN TUNISIA
Plays "A Night At Birdland"

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ryan kisor(tp), grant stewart(ts),
sam yahel(p), james genus(b), victor lewis(ds)
2004/Videoarts Music/

1 Quick Silver (H.Silver)
2 A Night In Tunisia (D.Gillespie)
3 Confirmation (C.Parker)
4 If I Had You (J.Campbell)
5 Sprit Kick (H.Silver)
6 Mayreh (H.Silver)
7 Now's The Time (C.Parker)
8 Once in A While (D.Edwards)
9 Wee Dot (J.J.Johnson)

私には見つけたら買おうと思っているジャズ・マンが何人かいます。
ここのライアン・カイザー(tp)もその一人です。
グラント・スチュアート(ts)とのフロント2管、「ザ・クインテット」の2枚目の作品です
サム・ヤヘルはオルガンとの両刀遣いですがピアノにも注目しました。

今作はアート・ブレイキー・クインテットの歴史的名盤「バードランドの夜」(1954)の演目を再演したものです。
バップの名曲が並んでいますね。
スピード感溢れる切れ味鋭いハード・バップが聴けました。
気分は爽快・・・文句なしの快演だと思います。
つくづく現代のジャズ・メンの実力は凄いです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RYAN KISOR QUARTET / DONNA LEE

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ryan kisor(tp)
sam yahel(org), peter bernstein(g), greg hutchinson(ds)
2004/VIDEOARTS MUSIC/

前作の「SIDEWINDER」に次ぐファンキー路線の第二弾。
果たして二匹目のドジョウはいるのか、いないのか。なんとなくまだ迷いがあるように感じます。
(8)など悪くはないがイマイチ物足りないと思うのは私だけでしょうか。
彗星の如く現れたライアン・カイザー(tp)も早30代になりました。
空に突き抜けるようなストレートな音色が最大の魅力でしたがそろそろ一皮むけてほしいです。
ここいらへんで彼の代表作と言われるものを一発ガツンと作ってほしいですね。
期待が大きいだけにそう思ってしまいます。

(中間系)

[Song For My Father], [Donna Lee], [Work Song]



*RYAN KISOR QUARTET / THE SIDEWINDER

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ryan kisor(tp)  
sam yahel(org), peter bernstein(g), willie jones Ⅲ(ds)
2003/VIDEOART MUSIC/

今週の紹介は偶然トランペットが2枚重なりました。
こちらはライアン・カイザーのリー・モーガンの没後30年、トリビュート・アルバムです。
モーガン4曲、カイザー3曲を取り上げていますが「キャンディ」はモーガンの極め付きでもあります。
ライアン・カイザーの魅力はスピード感溢れる疾走感のあるプレイだと思っています。
思いきりがよくて切れ味のある演奏は小気味が良いです。
バックにはサム・ヤヘル(org)、ピーター・バーンステイン(g)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)を器用しました。
ファンキー・ムードを高めるにはオルガン・トリオは最適でしょう。
特にここでのバーンステインはいいなあーと思ってしまいました。
もう少し泥臭さがほしいのは欲目なんでしょうね。

(くつろぎ系)

[Candy], [Ceora], [The Sidewinder], [SpeedBall],
[Like Someone In Love], [Mr.Kenyata]



*RYAN KISOR QUINTET / AWAKENING

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ryan kisor(tp), grant stewart(ts),
peter bernstein(g), sam yahel(org), willie jones Ⅲ(ds)
2002/Criss Cross/

1 Awakening
2 Sioux City
3 UFO
4 Harlem Moon
5 Effing Blues
6 What Can I Say ?
7 Free As A Bird

こちらはオルガン・トリオをバックにグラント・ステュアート(ts)とのフロント2管です。
全7曲は全てカイザーのオリジナルで気合が入っています。
カイザー28歳、この頃ひとつのピークにあったと思います。
元気溌剌として鋭さ十分、やや間延びした感のあるスチュアートとの相性もいいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* RYAN KISOR QUARTET / THE DREAM

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ryan kisor(tp),
peter zak(p), john webber(b), willie jones Ⅲ(ds),
eric alexander(ts)(8), renato thomas(per)(8)
2001/Criss Cross/

1 Minor Ordeal (R.Kisor)
2 The Dream(R.Kisor)
3 Deception(R.Kisor)
4 Calypso Cove(R.Kisor)
5 Bert's Blues(R.Kisor)
6 Panic Attack(R.Kisor)
7 I Should Care(Cahn/Stordahl/Weston)
8 Fiesta Mojo(D.Gillespie)

ライアン・カイザー(tp)は収集対象です。
もっとも何が何でも集めるというわけでもなく見かけたら購入しています。
15枚ほどのリーダー・アルバムが知られていますがこれが13枚目になりました。

1曲を除いてトランペットのワン・ホーン・アルバムです。
全8曲中6曲が自身のオリジナルでカイザーの作曲能力が問われています。
やや大人し目で静かな作風、ラッパ特有の突き刺さってくる感覚は少ないです。
もう少し「刺激的であって欲しかった」のが正直な感想です。
ゲストのエリック・アレキサンダー(ts)が1曲だけというのも中途半端な気がします。

そんな中で(4)「Calypso Cove」とエリックが入った(8)「Fiesta Mojo」が光る。
共にラテン・ナンバーなんですが心地良いです。
いっそうのこと全てラテン・リズムにしてしまった方が面白かったかもしれませんね。
この2曲のために買うのはちょっと辛いかな。

(中間系)



*RYAN KISOR QUARTET / KISOR Ⅱ

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ryan kisor(tp)
peter zak(p), john webber(b), joe farnsworth(ds)
2001/VIDEOARTS/

1 The Song Is You
2 I'll Close My Eyes
3 The Imposter
4 Seven Steps To Heaven
5 In The Now
6 My Little Suede Shoes
7 Everytime We Say Goodbye
8 Memories Of You

ライアン・カイザー(tp)の新作はとにかく爽やかで気持が良いです。
美しいメロディには彼のまろやかな音色が良く似合います。
2,5,7のミディアム・テンポのバラードの表現力に長足の進歩が窺えました。
8のスロー・バラードはイマイチですね、もう少し深みが欲しい感じがします。
しかし、これをクリアするのもそう遠くはないでしょう。
一枚を聴き通せる数少ないアルバムに仕上がりました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RYAN KISOR / KISOR

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ryan kisor(tp)
peter zak(p), john webber(b), willie jones(ds)
1999/VIDEOARTS/

ライアン・カイザーのクリフォード・ブラウンにちなんだアルバムだそうです。
これはまず何と言っても選曲の良さが魅力的ではないでしょうか。
[DAHOUD],[DELILAH],[CHEROKEE],[I REMEMBER CRLIFFORD],[JORDU]等々。
26才になってさすがに落ち着いてきましたかね、まとまりはあると思います。
自己のグループを率いての演奏ですから、リラックスしていて気持が良さそうな感じです。
難しいところはないですし、誰でもが聴き易いトランペットのワン・ホーン・アルバムです。
ジャズ入門用としてお薦め出来る一品か。

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)

[DaHoud], [Delilah], [Cherokee], [I Remember April],
[Jordu], [Parisian Thoroughfare], [Sandu], [Valse Hot]



* RYAN KISOR QUARTET / POINT OF ARRIVAL

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ryan kisor(tp),
peter zak(p), john webber(b), willie jones 3(ds)
justin kisor(tp)(8)
1998/Criss Cross/

1 Point Of Arrival
2 Smoke Signal
3 Better Late Than Never
4 For All We Know
5 Jessica's Theme
6 The Lonely Hour
7 The Best Thing For You Is Me
8 Sir Lancelot
9 The End Of A Love Affair

ライアン・カイザー(tp)は収集対象の一人です、今度で16枚目になりました。
もっとも私の場合は何が何でもではなくて見つけたら買う程度のものですがね。
カイザーは1973年生まれ、アメリカ中西部のアイオワ州出身です。
師匠はクラーク・テリー(tp)で1990年にジャズ登竜門で有名なモンク・コンペで優勝しています。
この時は弱冠17歳だったので流星のように現れた天才児だったわけですね。

今作はカイザーが25歳時の録音です。
全9曲は自身のオリジナルが2曲(1,8)、メンバーのオリジナル4曲とスタンダード3曲の構成です。
今聴いてみると安定感や安心感はあるけど特別に若さ溢れる突き抜けた感じではなかったと思います。
でもこの上品なまろやかさがたまらないと言うファンも多いのではないかな、もちろん私もその一人ですが。
クラーク・テリー、クリフォード・ブラウン、アート・ファーマー、ケニー・ドーハムなどの名前が浮かびます。
バックののピーター・ザック(p)、ジョン・ウィーバー(b)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)は当時のレギュラー・メンバーです。
ここでは私的にイマイチだったジョン・ウィーバーのポール・チェンバース張りのベースに注目しました。
カイザーは抜群のテクニックの持ち主で音色も綺麗、そのよどみなく流麗なソロワークが聴きどころになります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



RYAN KISOR QUARTET / BATTLE CRY

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ryan kisor(tp),
sam yahel(org), peter bernstein(g), brian blade(ds)
1997/Criss Cross/

1 Battle Cry (R.Kisor)
2 It Happens (R.Kisor)
3 Falling In Love With Love (Rodgers/Hart)
4 I'm Old Fashioned (Kern/Mercer)
5 Birdlike (H.Hubbard)
6 Sweet Pumpkin (R.Bright)
7 If Ever I Would Leave You (Lerner/Loewe)

ライアン・カイザー(tp)は収集対象です。
のんびりと集めているので見かけた時に買っています。

今作はオルガン・トリオをバックしたワン・ホーン作品でトランペットでは珍しいかもしれません。
カイザーにしても異色の編成といえます。
オルガン入りはよりソウル色が強まって泥臭くなるのは自明の理ですね。
カイザーがここでどんな演奏を聴かせてくれるのか?・・・興味津々でした。

カイザーの魅力は突っ込んでくる鋭い音色にあります。
いかにもジャズっぽい音とスタイルの持ち主です。
オルガン・トリオだとそれが十分に生かされました。
サム・イエール(org)、ピーター・バーンステイン(g)、ブライアン・ブレイド(ds)も好演。
いかにも現代的なオルガン・トリオでスマートなのも幸いしました。
カイザーは瑞々しく水を得た魚・・・面目躍如の演奏を聴かせてくれました。
(3)「Falling In Love With Love」~(4)「I'm Old Fashioned」の流れが素晴らしいです。
ベストは鋭く突き抜けたフレディ・ハバードの(5)「Birdlike」かな。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RYAN KISOR SEXTET / ON THE ONE

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ryan kisor(tp)
mulgrew miller(p), chris mcbride(b), lewis nash(ds)
chris potter(as), mark turner(ts), david sanchez(ts)
1993/SONY/

1 One The One
2 Far Away
3 Remembering Tomorrow
4 Thinking Of You
5 Groovin'
6 Valhalla
7 The Distant Preser
8 Punjab
9 Darn That Dream
10 Beatitudes

今週は新譜を購入しませんでした。
どうも触手が動く作品がないというか、買い意欲に欠けているようです。
バイオリズム的にも下がってきているのかもしれませんね。

さて、今週は先日行われたオフ会、「CD聴きの会」に持っていったハード・バップ・アルバムの2枚です。
参加者の自作真空管アンプの試聴会も兼ねていたので内容のみならず録音にも多少気を使いました。
前者はルディ・ヴァン・ゲルター、こちらはジム・アンダーソンが録音技師です。

■ライアン・カイザー(tp)はこれが2枚目のリーダー・アルバムになります。
ここで興味深いのはクリス・ポッター(as)とマーク・ターナー(ts)が共演していることです。
ラテン・ジャズに向かったデヴィッド・サンチェス(ts)のハード・バップが聴けるのも今となっては貴重です。
プロデュースはボビー・ワトソン(as)で、表題曲を含めて2曲を提供しています。
私はライアン・カイザーの最高傑作ではないかと思っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム 」

(中間系)



*RYAN KISOR QUINTET / MINOR MUTINY

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ryan kisor(tp), ravi coltrane(ts),
michael cain(p), lonnie plaxico(b), jeff siegel(ds),
jack dejohnette(ds)
1992/Sony/

ジャック・ディジョネットに見出された新世代トランペッター。
スペシャル・エディションのキー・メンバーと共に描き出すネオ・モダン。
(帯中よりの抜粋)

1990年にワシントンで行なわれた「ルイ・アームストロング・インターナショナル・トランペット・コンペティション」において優勝し、一躍ジャズ・シーンの注目を集めた白人トランペッター、ライアン・カイザー。
現在弱冠18歳でありながら、ディジー・ガレスピーやクラーク・テリー、メイナード・ファーガソン、そしてミンガス・ビッグ・バンド等と共演。
92年のJVCジャズ・フェスティヴァルでは、ウィントン・マルサリスがディレクションした若手トランペッターの共演ステージにおいて大フューチャーされている。
今作はディジョネットの初プロデュース作品としても注目。
(解説より抜粋)

Russell Gunn (tp) [R (trumpet)]

*RUSSELL GUNN QUARTET / MOOD SWINGS

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russell gunn(tp)  
radam schwartz(org), eric johnson(g), cecil brooks Ⅲ(ds)
2003/HIGHNOTE/

このところ注目しているラッセル・ガン(tp)の新譜です。
新譜といっても録音が1999年なのでなぜ今頃なんだろうと考えてしまいました。
オルガン・トリオをバックにオーソドックスな演奏を展開していますがイマイチ面白みには欠けます。
やはりガンにはもう少し暴れる部分があった方が良いと思います。
そこいらへんが発売が遅れた原因なのかもしれませんね。
共演者もセシル・ブルックス(ds)を除いてはほとんど知られていないのではないでしょうか。
それでもラッセル・ガンのルーツを探るには程好いアルバムですよ。
リー・モーガン(tp)やドナルド・バード(tp)の曲が取り上げられています。
その上、モーガンに捧げる曲があったりして嬉しかったです。

(中間系)

[Night And Day], [I'll Close My Eyes]



*RUSSELL GUNN SEXTET / BLUE ON THE D.L

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russell gunn(tp)
J.D.allen(ts), mark whitfield(g)
orrin evans(p), eric revis(b), montez coleman(ds)
2002/HIGHNOTE REC/

1 Sir John
2 Minor Mood
3 Cheryl
4 Blues On The D.L
5 Brian's Bounce
6 Kelly Blue
7 J.D.'s Revenge
8 No Blues
9 When It Comes

ラッセル・ガン(tp)の新作は雰囲気をガラリと変えてきました。
ブルージーでジャズ・ムード満点、実に懐かしいサウンドに満ち溢れています。
こんなアルバムを聴いていると遠い昔を思い出してしまいますよ。
ガンもマーク・ホイットフィールド(g)もいいなあー、実に心地良く胸に響いてきます。
名曲「ケリー・ブルー」を取り上げたのも嬉しいじゃありませんか。
多くを語る必要はないでしょう、是非、ご一聴をお薦め致します。
演奏だってカッコイイよ、俗に言うモダン・ジャズの好盤ですね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RUSSELL GUNN QUINTET / SMOKINGUNN

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russell gunn(tp), bruce williams(as)
marc cary(p), ric revis(b), terreon gully(ds)
2000/HIGHNOTE/

1 From "The Freedom Suite" The Paris Masses Begin / The San Domingo Complete
2 Amnesia
3 El's Kitchen
4 Groid
5 Yvette
6 Memory Of Waterford
7 The Beeach
8 Delfeayo's Dilemma
9 Crescent

つい先日ご紹介した急上昇中のトランペッター、ラッセル・ガンの新作です。
前回は組曲風の意欲作でしたが今回は一転してストレートなジャズ・アルバムを作ってきました。
ラッセル・ガンは現在28才、パワーとスピード感溢れるプレイを聴かせてくれています。
プロデュースはセシル・ブルックス・Ⅲです。本当に若さとは素晴らしいものですね。
ピアニストのマーク・キャリーも最近お薦めしたばかりですがやっぱり出てきましたよ。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*RUSSELL GUNN / LOVE REQUIEM

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russell gunn(tp)
myron walden(as), mark turner(ts), greg tardy(fl,ts)
james hurt(p), shedrick mitchell(p), stefon harris(vib)
eric revis(b), cindy blackman(ds)
1999/HIGH NOTE/

現在急上昇中のトランペッターの1人、ラッセル・ガンのアルバムです。
この「ラブ・レクイエム」は9パーツに分かれた自作の組曲でラッセル・ガンの意欲作と言えます。
聴いていてまずピンと来るのがフレディ・ハバードかな、その他にブッカー・リトル、
ウィントン・マルサリス、ニコラス・ペイトンの名前が挙がっていました。
プロデュースはドラマーとしても活躍中のセシル・ブルックス・Ⅲでこの人にも注目しています。
メンバーには若手の成長株が揃っており中々に興味深い作品です。
アルバムとしては最も売りにくいパターンですがいずれ評価されることは間違いないでしょうね。
彼の音楽性を探るには絶好の作品だと思います。

(まじめ系)

Ruby Braff (cor) [R (trumpet)]

*RUBY BRAFF DUO / INSIDE & OUT

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ruby braff(cor), roger kellaway(p)
1996/Concord/

ルビー・ブラフ(cor)とロジャー・ケラウェイ(p)のデュオ・アルバム。
明らかにエリス・ラーキンスとのデュオを意識した企画だと思います。
しっとりと落ち着いたスタンダード作品集はリラックス出来ました。

[Love Walked In], [Yesterdays], [Memories Of You],
[I Got Rhythm], [Always], [Basin Street Blues], Exactly Like You]



*RUBY BRAFF AND SCOTT HAMILTON / A SAILBOAT IN THE MOONLIGHT

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ruby braff(cor), scott hamilton(ts),
john bunch(p), phil flanigan(b), chuck riggs(ds), chris flory(g)
1986/Concord/

ルビー・ブラフ(cor)とスコット・ハミルトン(ts)の共演第2弾。
これもまた雰囲気抜群でよく聴いていた一枚です。

[A Sailboat In The Moonlight], [Lover Come Back To Me], [Where Are You?],
[When Lights Are Low], [Jeepers Creepers], etc



*RUBY BRAFF AND SCOTT HAMILTON / A FIRST

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ruby braff(cor), scott hamilton(ts),
john bunch(p), phil flanigan(b), chuck riggs(ds), chris flory(g)
1985/Concord/

ルビー・ブラフ(cor)とスコット・ハミルトン(ts)の初共演盤。
リズム・ギターを加えて、スイング感溢れる演奏が気持良いです。

[Romance In The Dark], [When A woman loves A Man], [Rokin' Chair], etc



*RUBY BRAFF & GEORGE BARNES QUARTET / SALUTES RODGERS and HART

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ruby braff(cornet), george barnes(g), wayne wright(b), michael moore(ds)
1975Rec/Concord/

1 Mountain Greenery
2 Isn't It Romantic
3 The Blue Room
4 There's A Small Hotel
5 Thou Swell
6 I Wish I Were In Love Again
7 Lover
8 You Took Advantage Of Me
9 Spring Is Here
10 The Lady Is A Tramp

最近図らずもシブいギタリストの作品を聴きました。
エド・ビッカートとポール・メイヤーズです。
それでふとジョージ・バーンズを思い出しました。
同じような感覚を持つギタリストです。

今作はコルネット奏者のルビィ・ブラフとの双頭カルテットで1970年代に人気を博しました。

ルビィ・ブラフは中間派のトランぺッター・・・1927年、ボストン生まれ、2003年に75歳で亡くなっています。
1950年代、ピアニストのエリス・ラーキンスと出したデュオ盤は名盤です。
80年代はスコット・ハミルトン(ts)との共演では好盤を連発しました。

ラルフ・バーンズはチャーリー・クリスチャン系のよくスイングするオーソドックスなギタリスト。
1921年、シカゴ生まれ、1977年に56歳で亡くなっています。
以前はバーンズのジャズ・マンとしての情報はほとんどなかったです。
ソウル系歌手のバックやスタジオ・ミュージシャンとしての働きが長かったからだと思います。

さて、今作はリチャード・ロジャース&ロレンツ・ハート作品集・・・スイング感溢れる演奏は心地良いです。
私的ベストは(4)「There's A Smoll Hotel」で二人の息の合ったコラボレーションが素晴らしい。
(2)「Isn't It Romantic」と(10)「The Lady Is A Tramp」も好きな曲です。
全体を流れる端正で落ち着いた雰囲気を味わいたいアルバムです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



*RUBY BRAFF AND ELLIS LARKINS / DUETS

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ruby braff(cornet), ellis larkins(p)
1956/Vanguard/

好評を博したルビー・ブラフ(cor)とエリス・ラーキンス(p)のデュオ・アルバム。
3枚からのコンピ盤です。

これは最高・・・長い間愛聴していました。

[My Funny Valentine], [Old Forksn], [I Didn't Know What Time It Was],
[Pocket Full Of Dream], [I Could Writer A Book], [You Are Too Beautiful], etc



*RUBY BRAFF AND ELLIS LARKINS DUO / TWO BY TWO

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ruby braff(cornet), ellis larkins(p)
1956/Vanguard/

ルビー・ブラフ(cor)とエリス・ラーキンス(p)のデュオ・アルバム。
ロジャース・アンド・ハート作品集です。

[My Funny Valentine], [Where Or When], [I Didn't Know What Time It Was],
[Blue Moon], [I Could Writer A Book], [My Romance], etc

Roy Hargrove (tp) [R (trumpet)]

*ROY HARGROVE QUINTET / MOMENT TO MOMENT

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roy hargrove(tp,fhn), sherman irby(as)
larry willis(p), gerald cannon(b), willie jones(ds), strings
2000/VERVE/

1 You Go To My Head
2 Always And Forever
3 Natural Wonders
4 Moment To Moment
5 I'm Fool To Want You
6 How Insensitive
7 I'm Glad There Is You
8 A Time For Love
9 The Very Thought Of You
10 Peri
11 I Fall In Love Too Easily
12 Another Time
13 Worth The Wait

ロイ・ハーグローブの待望の新作です。
ラブ・バラードのスタンダード作品集は好みの曲が並んでいます。
彼の新しいクィンテットとストリングスの競演という試みが面白いというか意外でした。
ストリングスをバックにしたロイは押さえたプレイで本当に素晴らしいです。
その他のメンバーは若手のプレイヤーだと思いますが特にアルトとピアノが印象に残ります。
ストリングス入りの作品は一般的に評価が分かれるけれど私はとても気に入りました。

ちなみに今作は「2000年のベスト3」の一枚に選びました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



*ROY HARGROVE'S GRISOL / HABANA

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roy hargrove(tp),
chucho valdes(p), john benitez(b), horacio "elnegro" hernandez(ds)
frank lacy(tb), gary bartz(as), russell malone(g), etc
1997/Verve/

キューバのハバナでのライブ盤。



*ROY HARGROVE QUINTET / WITH THE TENORS OF OUR TIME

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roy hargrove(tp),
cyrus chestnut(p), rodney whitaker(b), gregory hutchinson(ds)
stanley turrentine(ts), johnny griffin(ts), branford marsalis(ts),
joe henderson(ts), joshua redman(ts),
1994/Verve/

ロイ・ハーグローブ・カルテットに新旧テナー・奏者がゲスト出演。
スタンレー・タレンタイン、ジョニー・グリフィン、ジョー・ヘンダーソン、
ブランフォード・マルサリス、ジョシュア・レッドマンの豪華盤。



*ROY HARGROVE QUINTET / LIVE OF KINDRED SOULS

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roy hargrove(tp), ron blake(ts,ss)
marc cary(p), rodny whitaker(b), gregry hutchinson(ds)
gary bartz(as), andre hayward(tb)
1993/BMG Victor/

魅力あるメンバーが揃いました。
特にピアノのマーク・キャリーに注目。

[Everything I Have Is Yours/Dedicated To You], [My Shining Hour]



*ROY HARGROVE QUINTET / PUBLIC EYE

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roy hargrove(tp), antonio hart(as)
stephen scott(p), christian mcbride(b), billy higgins(ds)
1991/BMG Victor/

ロン・カーターのグループでお馴染みのステフェン・スコット(p)がここにいます。
アントニオ・ハート(as)もいいです。

[September In The Rain], [End Of A Love Affair],
[You Don't Know What Love Is], [What's New]

Rick Braun (tp) [R (trumpet)]

*RICK BRAUN / KISSES IN THE RAIN

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2001/WARNER BROS/

リック・ブラウンはスムース系トランペッターの第一人者です。
コンスタントに好アルバムを連発しています。

(くつろぎ系)

Ray Vega (tp) [R (trumpet)]

*RAY VEGA SEXTET / SQUEEZE SQUEEZE

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ray vega(tp), bobby porcelli(as), igor atalita(p)
gregg august(b), wilson "chembo" corniel(cong), adam weber(ds)
2004/PALMETTO RECORDS/

たまにはパーッと明るいジャズでもと思って選んだのがこのアルバムです。
レイ・ベガの軽快なトランペットが吹き抜けるラテン・ジャズの一枚です。
メンバーは新人でしょうか、アルトのボビー・ポルセリ、ピアノのイゴール・アタリタのプレイにも注目しました。
オリジナルが4曲、ウェイン・ショーター(ts)とマッコイ・タイナー(p)の曲が目を引きます。
ラテン・ジャズといっても以前はリズム重視でしたが今はより複雑でモダンな味付けがなされています。
それもそのはず、時代はすでにマッコイやショーターを聴いて育った世代に移っているからです。
他民族国家のアメリカではラテン・ジャズの人気も根強いものがあります。
むしろ今ではこちらの方が一般的で聴き易く売れ筋なのかもしれませんね。
多くのジャズ・プレイヤーがラテン・ジャズ系の作品を発表しているのがその証拠です。

(中間系)

[Black Nile], [Contemplation]

Randy Brecker (tp) [R (trumpet)]

*RANDY BRECKER & MICHAEL BRECKER / SOME SKUNK FUNK

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randy brecker(tp), michael brecker(ts), jim beard(key)
will lee(b), peter erskine(ds), marcio doctor(per)
the wdr big band koln conducted by vince mendoza
2005/BHM/

1 Some Skunk Funk
2 Sponge
3 Shanghigh
4 Wayne Out
5 And Then She Wept
6 Strap-Hangin'
7 Let It Go
8 Freefall
9 Levitate
10 Song For Barry

これも「2005年みんなのベスト3」でTさんから薦められた1枚です。
ブレッカー・ブラザーズの結成30周年特別企画と銘打ってありました。
2003年のドイツのジャズ・コンサートで録音されたものですがこれは文句なしに凄いアルバムです。
まずは1曲目の「SOME SKUNK FUNK」の圧倒的な迫力に驚かされました。
全体を通して特にマイケル・ブレッカー(ts)の全身全霊を傾けた鬼気迫るプレイには背筋が寒くなるほどの気迫を感じました。
まるで病魔に倒れるのを予知していたかのような、すさまじいソロです。
聴いていて私はジョン・コルトレーン(ts)に相通じるものを感じました。
コルトレーンのライブを見た時、いつもこんなに激しいプレイをしていたら病気になってしまうのではと懸念したからです。
もちろん中心になっているランディ・ブレッカー(tp)もベテランらしく安定したプレイで好演しています。
ジム・ベアード(key)、ウィル・リー(b)、ピーター・アースキン(ds)、マルシオ・ドクター(per)のまとまりも申し分ありません。
アースキンのいつになく多弁なドラミングにも注目しました、フレキシブル、しなやかという表現がぴったりです。
バックが素晴らしく、その上、ヴィンス・メンドーサ率いるオーケストラの分厚いアンサンブルが加わる強力盤です。
フュージョン・シーンの名コンボの一つだったブレッカー・ブラザーズの曲が次々と演奏されます。
現代を代表するテナー奏者の一人、マイケル・ブレッカーの真の姿がここにありました。
マイケルが病気を克服してカムバックしてくれるのを祈るのみです。
私は白熱のライブ盤として歴史に残る1枚になると思っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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