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Dodo Marmarosa (p) [D (piano)]

*DODO MARMAROSA TRIO / DODO'S BACK !

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dodo marmadosa(p), richard evans(b), marshall thompson(ds)
1961Rec/ARGO/

隠れたバップ・ピアニストの名手、
マーマローサが残した最高傑作!

全てのピアノ・トリオ・ファンが愛してやまないマーマローサの傑作。
ビバップ時代の黎明期からチャーリー・パーカーと共演した幻のピアニストが、久々にカムバックして吹き込んだ痛快なアルバム。
(帯中よりの抜粋)

「Everything Happens To Me」、「On Green Dolphin Street」、「I Thought About You」

Dieter Reith (p) [D (piano)]

*DIETER REITH TRIO / A HAPPY AFTERNOON

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dieter reith(p), peter witte(b), charly antolini(ds)
1966Rec/MPS/

「時計のライス」の愛称で知られるドイツのピアニスト、ディーター・ライスの代表作。
有名なスタンダード・ナンバーを中心に収録したスインギーなアルバム。
(帯中よりの抜粋)

「Days Of Wine And Roses」、「 On Green Dolphin Street」、
「Just In Time」、「Fly Me To The Moon」

Denny Zeitlin (p) [D (piano)]

*DENNY ZEITLIN TRIO / SLICKROCK

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denny zeitlin(p), buster williams(b), matt wilson(ds)
2004/MAXJAZZ/

1 You And The Night And The Music
2 Wishing On The Moon
3 Every Which Way
4 Put Your Little Foot Right Out
5 It Could Happen Ton You
6 Body And Soul
7 Sweet Georgia Brown
8 E.S.P
9 Just Passing By
10 Dawn; Gathering
11 On The Trail
12 Recovery
13 On The Trail Again

デニー・ザイトリン(p)の名前も私にとってはかなり懐かしい響きがあります。
医学博士の称号を持つ異色のジャズ・ピアニストですね。
ビル・エバンズ(p)派ですが多少ずれたところに位置していました。
私には一癖あるすんなりとはいかないプレイヤーとの印象が残っています。
60年代から活躍していますが、2、3年に一枚のリリースのようなので寡作の人と言えますね。
今作品は13曲中、オリジナルが6曲とスタンダードほか6曲の構成です。
(8)のウエイン・ショーター(ts)の曲を取り上げているのが目を引きました。
このアルバムでは比較的素直にストレートに表現してくれています。
それでも独特のクセ味が隠し味となってピリッと効いているので面白かったです。
だてに年を取ってはいません、さすがにスタンダードの解釈には味わい深いものがありました。
ひねりが効いていてもどことなく暖かくて明るいアメリカ的雰囲気を感じさせます。
この点、冷静なヨーロッパ系ピアニストとは一味も二味も違います。
日本盤でも共演したバスター・ウィリアムス(b)とは相性が良いようですね。
マット・ウィルソン(ds)の起用も成功していると思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*DENNY ZEITLIN TRIO / AS LONG AS THERE'S MUSIC

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denny zeitlin(p), buster williams(b), al foster(ds)
1998/Venus/

1 As Long As There's Music
2 They Can't Take That Away From Me
3 For Heaven's Sake
4 There And Back
5 I'm All Smiles
6 Cousin Mary
7 Triste
8 Canyon
9 I Fall In Love Too Easily
10 The Man I Love

デニー・ザイトリン(p)の1998年作品も紹介から漏れていました。
実は後から買い増したCDの1枚でこういう作品もかなりの数があります。
追々紹介していく機会もあるかもしれません。

ザイトリンは医学博士の肩書きを持つジャズ・ピアニストで1960年代に活躍していました。
エバンス的ではあるけれど一筋縄ではいかない硬派なピアニストとの印象が残っています。
ここでもその特徴を生かしたクールでリリシズム溢れる演奏を聴かせてくれました。
長らくその名前を聞かなかったけれど、この演奏を聴くとまったくブランクはないようですね。


現在も精神科医をしながらジャズ・ピアニストとしてLA、NYで活躍中のザイトリンの待望の新作。
ビル・エバンスを愛してやまない彼のピアニズムが暖かく、時には激しく、
ジャズのロマンティシズムを華麗に発散させた傑作アルバム。
(帯中よりの抜粋)

「Swing Journal : ゴールド・ディスク」

(中間系)

David Kikoski (p) [D (piano)]

* DAVID KIKOSKI QUARTET / PHOENIX RISING

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david kikoski(p),
eric alexander(ts), peter washington(b), joe farnsworth(ds)
2019/HighNote/

1 Phoenix Rising (E.Alexander/D.Kikoski)
2 Kit It (E.Alexander)
3 Wichita Lineman (J.Webb)
4 If I Were A Bell (F.Loesser)
5 Emily (J.Mandel/J.Mercer)
6 Love For Sale (C.Poter)
7 My One And Only Love (G.Wood/R.Mellin)
8 Lazy Bird (J.Coltrane)
9 Willow Weep For Me (A.Weep)

デヴィッド・キコスキ(p)は1961年生まれの今年58歳、ニュージャージーの出身です。
日本でもお馴染みのバークリー音楽大学で学んでいます。
プロ入りしてからアル・フォスターやロイ・ヘインズといったベテラン・ドラマーにしごかれて成長しました。
盟友はシーマス・ブレイク(ts)でライブでは対照的な静と動、光と影みたいなコンビが面白かったです。
キコスキが動と光、ブレイクが静と影です。

今作はハイノート・レーベルに移籍した第一作です。
全9曲はメンバーのオリジナル2曲とその他7曲の構成です。
選曲は良く知られたスタンダードが中心でキコスキにとっては何をいまさらと思ったかも知れませんね。
でもこのラインがハイノートのポリシーなのでやむを得ない。
1曲目の「Phoenix Rising」を聴いたらコルトレーン・サウンドそのものだと思いました。
キコスキはマッコイ・タイナーの影響が強いピアニスト・・・コルトレーン派のエリックとは相性がいい。
言わばエリック・アレキサンダー(ts)とのコンビネーションは動と動の関係になります。
アップ・テンポにおける両者のエネルギッシュで情熱的な演奏は期待を裏切らなかったです。
ジョニー・マンデルの(5)「Emily」を聴く。
キコスキがいまひとつ突き抜けないのはバラード奏法にあると思っています。
もう少し、しっとり感というか、艶やかさが出てくるともっと幅が広くなるんですが・・・。
もっともキコスキとエリックは似た者同士で器用じゃないところが一番の魅力かも知れません。
このままどこまでも突っ走ってもらいましょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*DAVID KIKOSKI TRIO / LIVE AT SMALLS

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david kikoski(p), hans glawischnig(b), obed calvaire(ds)
2009/SMALLS LIVE/

デヴィッド・キコスキ(p)・トリオのライブ盤です。
オリジナルが3曲とジョー・ヘンダーソン(ts)、チャーリー・パーカー(as)が選ばれています。
収録曲は5曲、気合乗りは十分でそれぞれ10分を超える熱演になりました。
キコスキの魅力は甘さ控え目のストレート・アヘッドなピアノ・プレイにあると思います。
ルーツはマッコイ・タイナー(p)、力強いタッチと思い切りがよく硬質で一本気なところが感じられます。
スロー・テンポはいまひとつでグイグイと突っ走るピアノがいいです。
良かったのは(5)「GREY AREAS」でこれが素晴らしい。
「おいおい、これは~」・・・途中で私は座り直して聞き耳を立ててしまいましたよ。
ピアノとドラムスのコンビネーションが凄い、中盤の盛り上がりが圧巻で背筋がゾクゾクとしました。

今回、新しいメンバーを起用して名実共にキコスキーのトリオになったと思います。
ベースのHans Glawischnigはデヴィッド・サンチェス(ts)やミゲール・ゼノン(as)と共演、
ラテンや一癖あるサウンドだったのでこういうストレートなジャズは初めてです。
若手のドラマーのObed Calvaireはフィリップ・デザック(tp)のアルバムで聴いたことがあります。
二人共に要注目のプレイヤーになりましたが特にオベッド・カルヴァイアー(ds)は魅力十分です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*DAVID KIKOSKI QUARTET / LIMITS

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david kikoski(p)
seamus blake(ts), larry grenadier(b), bill stewart(ds)
2006/CRISS CROSS/

1 Growth
2 Kaye And Moose part1
3 Duane Reade
4 As It Happens
5 Ping Ponging
6 Limits
7 Not The Only Hurting One
8 Healing Time
9 Kaye And Moose part 2

デヴィッド・キコスキ(p)とシーマス・ブレイク(ts)の組み合わせは↓のアルバムでいいなと思っていました。
今作品はそれに加えてバックのラリー・グレナディア(b)、ビル・スチュワート(ds)にも魅力があります。
今や中堅どころの脂の乗り切った旬のメンバーをじっくりと聴くには最適の作品です。
前作と同様に全曲キコスキのオリジナルで意欲的、気合が入っています。
前作と比べると両者共に明らかに表現力が進化しています、切れ味に増して、野太く、逞しくなりました。
甘さを廃した真摯なプレイで聴きどころは多いですが、10分強の最長曲の(3)はお気に入りです。
興味があれば、より繊細で美しい↓「THE MAZE」と聴き比べてみるのもまた一興だと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*DAVID KIKOSKI / ALMOST TWILIGHT

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david kikoski(p), john patitucci(b), jeff "tain"watts(ds)
1999/CRISS CROSS/

中堅ピアニスト、デヴィット・キコスキの新作です。
帯中には右手首の骨折で録音が延期されたと書いてありました。
全て自作のオリジナル曲で固めた意欲作だと思います。この人は中々面白いですよ。
力強いスケールの大きなピアノを聴かせるかと思えば繊細な部分も持ち合わせています。
ワッツのタイコもパティツッチのベースも好調でピアノ・トリオの佳作だと思います。

(まじめ系)



*DAVID KIKOSKI QUARTET / THE MAZE

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david kikoski(p), scott colley(b), jeff "tain" watts(ds),
seamus blake(ts)
1998/CRISS CROSS/

盟友シーマス・ブレイク(ts)とのワン・ホーン・アルバムです。
全6曲は全てキコスキのオリジナルで占められています。
正直これはちょっとキツイと思うよ。
やっぱり1、2曲のスタンダードが欲しい。

David Hazeltine (p) [D (piano)]

*GEORGE MRAZ & DAVID HAZELTINE TRIO / YOUR STORY

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george mraz(b), david hazeltine(p), jason bown(ds)
2013/Cube Metier/

1 AROUND THE CORNER(B.Harris)
2 TURN OUT THE STARS(B.Evans)
3 BARBARA(D.Hazeitine)
4 FOR B.C(G.Mraz)
5 YOU MUST BELIEVE IN SPRING(M.Legrand)
6 YOUR STORY(B.Evans)
7 I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS(Rodgers/Hart)
8 WISTERIA(G.Mraz)
9 EVERY TIME WE SAY GOODBYE(C.Poter)

ジョージ・ムラツは1944年、当時のチェコスロバキア出身のベーシストです。
68年に渡米してバークリーに留学、今年で70歳になりました。
多分、チェコ出身のジャズ・マンとしては最も知られていると思います。
オスカー・ピーターソン(p)やトミー・フラナガン(p)に起用されたことにより有名になりました。
クラシックに裏打ちされた堅実で安定感のあるベース・テクニックには定評があります。

ピアニストのデヴィッド・ヘイゼルタインは1958年生まれ56歳です。
現在最も油の乗っているピアニストの一人と言えます。
この二人の共演盤は日本のヴィーナス盤が最初のようです。

全9曲はムラツとヘイゼルタインのオリジナルが3曲とその他6曲の構成です。
ビル・エヴァンスが2曲、バリー・ハリス1曲、スタンダード3曲の選曲のバランスも良い。
ムラツの良く伸びるベース・ラインに支えられてヘイゼルタインのピアノが冴えます。
ジェイソン・ブラウンの控え目で趣味の良いドラミングもピッタリとハマっています。
コール・ポーターの(9)「Every Time We Say Goodbye」は大好きな曲。
ヴォーカルでは聴くことが多いけどインストでは珍しい・・・特にピアノ・トリオ。
ムラツとヘイゼルタインの対比も際立っていて聴き味の良いトリオ作品に仕上がりました。
デュオに近いかも・・・天才肌の二人のプレイが楽しめる好盤です。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(中間系)



*DAVID HAZELTINE TRIO / CLEOPATRA'S DREAM

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david hezeltine(p), george mraz(b), billy drummond(ds)
2005/VENUS DECORDS/

デヴィッド・ヘイゼルタイン(p)のバド・パウエル(p)作品集です。
コンセプトはパウエルをヘイゼルタイン自身のスタイルで演奏することにあります。
ヘイゼルタインは現在の人気ピアニストの中ではよどみがある方なので興味を持ちました。
どんな演奏を聴かせてくれるのかと思いましたがやはり洗練されたスマートな内容になっています。
どうしても爽やかな部分、切れ味が先に出てくるのでもっと陰影が出てくれたらと思いました。
私が抱いていたイメージとはだいぶ違いました。もう少し泥臭く演奏して欲しかったですが・・・
これが気に入るのか、気に入らないのか、リスナーの評価の分かれるところだと思います。
もっとも、今のヘイゼルタインがパウエルを演ったらこうなるということなんでしょうね。
とは言うものの聴きどころが多いのも事実ですよ。
ベスト・トラックは(6)の「DANCELAND」でここでの最高のパフォーマンスが聴けます。
当たり前ですがやっぱり時の流れは止められませんね。
ジャズもまた間違いなくその時代を反映しています。
ジャケット写真は絵画的で自然体、リアリティがあるので私は気に入っています。

天才ピアニスト、バド・パウエルの芸術作品が持つ「魔力」と「魅力」を余すところなく
再構築してみせた作品集。
原曲の息詰まる緊張感を解きほぐし、パウエルの隠れた華麗なるメロディの地平と安らぎを新たに創造したヘイゼルタインの大傑作アルバム!!
(帯中よりの抜粋)

「Cleopatra's Dream」、「Bouncing With Bud」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*DAVID HAZELTINE QUARTET / MANHATTAN AUTUMN

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david hazeltine(p), peter washington(b), joe farnsworth(ds)
eric alexander(ts)
2003/SHARP NINE/

今や超売れっ子ピアニストになったデヴィッド・ヘイゼルタインの新作です。
「ワン・フォー・オール」でお馴染みのメンバーを従えてご機嫌な演奏を披露しています。
全8曲、彼自身のオリジナルは3曲です。
ヘンリー・マンシーニの「ムーン・リバー」やバート・バカラックの「ザ・ルック・オブ・ラブ」が新味でしょうか。
共演のエリック・アレキサンダー(ts)も円熟味を増してきました。
惜しむらくは両者共にちょっと忙し過ぎか。この辺で充電期間を置くと良いかもしれませんね。

「Moon River」、「The Look Of Love」、「Ask Me Now」、「Nancy」

(中間系)



*DAVID HAZELTINE TRIO / MEETS ERIC ALEXANDER

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david hazeltine(p), peter washington(b), louis hayes(ds)
eric alexander(ts)
2002/SHARP NINE/

デヴィッド・ヘイゼルタイン(p)が率いるクラシック・トリオに盟友、エリック・アレキサンダー(ts)をゲストに迎えてのワン・ホーン・アルバムです。
ヘイゼルタインのオリジナルが2曲、アレキサンダーも1曲提供しています。
エリック・アレキサンダーは今や世界で一番忙しいサックス奏者ではないでしょうか。
あちこちのセッションに引っ張りダコで、ピアニストが最も共演したいプレイヤーだそうです。
相変わらずのストレートでパワフルな演奏には魅力がいっぱいですね。
ベテラン・ドラマーのルイス・ヘイスもフューチャーされています。

「O Grande Amor」、「East Of The Sun」、「Our Delight」

(中間系)



*DAVID HAZELTINE QUINTET / GOOD-HEARTED PEOPLE

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steve davis(tb), jim snidero(as,fl)
david hazeltine(p), nat reeves(b), tony reedus(ds)
jesse van ruller(g)
2001/CRISS CROSS/

デヴィッド・ヘイゼルタイン(p)の新作です。このところ意欲的に活動をしているようですね。
この作品が気になったのはゲストにジェシ・ヴァン・ルーラー(g)が参加していたからです。
でも、たったの2曲だけだったのでちょっと期待外れでした。
うち1曲は珍しいデニー・ザイトリン(p)作のバラードでしたがイマイチ深みが足りませんね。
もう1曲はチャーリー・パーカー作のミディアム・テンポです。
やはりこの人はやや甘めの爽やかに疾走するプレイが魅力だと思いました。
クインテットでの演奏は全体的にオーソドックスなスタイルなので安心して聴くことが出来ます。
反面、感覚的にはちょっと古さを感じるかも知れません。

「Imagination」、「Barbados」

(中間系)



*DAVID HAZELTINE TRIO / PEARLS

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david hazeltine(p), peter washington(b), joe farnsworth(ds)
2001/VENUS/

先週に引き続きデヴィッド・ヘイゼルタインのヴィーナス・レコードの第3弾です。
1作目がビル・エバンス、2作目がホレス・シルバーのトリビュート・アルバムでしたが、
今作は自己の個性を際立たせようとの狙いがあるようです。
気心の知れたメンバーを起用しているのでトリオとしてのまとまりやスリルは一番あると感じました。
なんと言っても1曲目の「WHAT KIND OF FOOL AM I」の出来が素晴らしいです。
ピーター・ワシントンの良く伸びるベースとジョー・ファーンズワーズの小気味良いドラムに
支えられて快調にスイングします。この1曲だけでも買う価値があると思いますよ。
甘さは控え目の中堅ピアノ・トリオの佳作です。

「My Old Flame」、「The Masquerade Is Over」、「Somewhere」、
「Darn That Dream」、「Close Enough For Love」

(中間系)



*DAVID HAZELTINE TRIO / SENOR BLUES

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david hazeltine(p), peter washington(b), louis hayes(ds)
2000/VENUS/

デヴィッド・ヘイゼルタインのヴィーナス・レコードの第2弾です。
今回はファンキー・ピアニストの巨匠、ホレス・シルバーの名曲を取り上げた作品です。
ご存知のようにシルバー・グループはペット、サックス入りのクインテットが中心です。
これらの曲をトリオで演奏することにはある種の勇気がいったと思います。
聴いた後の感想としてはやはりどことなく物足りない雰囲気がありましたね。
しかし、シルバーに馴染みの少ない新しいファンならどうでしょうか。
テーマが親しみ易いのでピアノ・トリオ入門用として単なるスタンダード集より面白いかも知れません。

元祖ファンキー・ジャズの大御所、ホレス・シルバーの代表曲を網羅してデヴィッド・ヘイゼルタインのクラシック・トリオがファンキー・ジャズの醍醐味をグルービーに演奏!
原曲の魅力をさらに掘り下げて不滅の演奏を仕立て上げた。
(帯中よりの抜粋)

「Nica's Dream」、「Peace」、「Senor Blues」、「Horace-Scope」、「Song For My Father」

(中間系)



*DAVID HAZELTINE TRIO / WALTZ FOR DEBBY

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david hazeltine(p), george mraz(b), billy drummond(ds)  
1999/VENUS/

デヴィッド・へイゼルタインの最新盤です。
第一印象は渋いです。これと同じ感想をビル・チャーラップにも持ちました。
リラックスしている中に適度の緊張感があって、聴き応えがあります。
こういうアルバムは派手さはないですが、長く愛聴出来るという点で大変貴重なのです。
1曲を除き全部ビル・エヴァンスの作品ですけれど、エヴァンスよりは感情を表に出すタイプで、
持ち味は大分違うと思います。やはり「WALTZ FOR DEBBY」が一番印象的かな。
評価としては高いですが、曲目が偏っていますので、ドラ流には入れませんでした。

今、最も注目されているジャズ・ピアニスト、デヴィッド・ヘイゼルタインが
「ワルツ・フォー・デビィ」や「ファンカレロ」等、ビル・エバンスの素敵なオリジナル曲を
リリカルにまた情熱的にプレイしたピアノ・トリオ・ファン必聴のアルバム!!
(帯中よりの抜粋)

「Waltz For Debby」、「Very Early」、etc

(中間系)



*DAVID HAZELTINE TRIO / AFTER HOURS

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david hazeltine(p), billy peterson(b), kenny horst(ds)
1998/GO JAZZ/

デヴィッド・ヘイゼルタイン・トリオのレア盤。
全13曲はオリジナル4曲、その他9曲の構成です。

「Happy Time」、「Theme For Ernie」、「Detour Ahead」、「People」、
「Goodbye」、「I Get A Kick Out Of You」、「Caravan」、etc



*DAVID HAZELTINE QUINTET / HOW IT IS

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gim rotondi(tp), steve wilson(as),
david hazeltine(p), peter washington(b), joe farnsworth(ds)
1997/CRISS CROSS/

ジム・ロトンディ(tp)とスティーヴ・ウィルソン(as)のフロント2管。
このデヴィッド・へイゼルタイン・クインテットは軽快なハード・バップ・ジャズが聴けます。

スタンダード「Reasons」、「Pannonica」、「Where Are You」、「Doxy」

David Gordon (p) [D (piano)]

*DAVID GORDON TRIO / UNDIMINISHED

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david gordon(p), ole rasmussen(b), paul cavaciuti(ds)
1999/Zah Zah/

デヴィッド・ゴードン・トリオの第二弾。
90年代、お勧めのピアノ・トリオ。



*DAVID GORDON TRIO / DOZEN A DAY

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david gordon(p), ole rasmussen(b), paul cavaciuti(ds)
1998/Zah Zah/

評価の高いデビッド・ゴードン・トリオのアルバムです。
マイルスの「Solar」、ペトルチアーニの「Looking Up」などが聴けます。
1990年代お勧めピアノ・トリオ。

David Budway (p) [D (piano)]

*DAVID BUDWAY SOLO & TRIO & QUARTET & QUINTET & SEXTET
/ A NEW KISS

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david budway(p), eric revis(b), jeff"tain"watts(ds),
branford marsalis(ss)(02), marcus strickland(ss)(01,10,11),
ron affif(g),(10,11), joe"sonny"barbato(accrdian)(11)
2011/Max jazz/

1 Japanese Brunch
2 Lonely Cane
3 Strike Up The Band
4 Love You Tonight
5 Stinky
6 Round Midnight
7 Maintain Speed Through Tunnel
8 You'd Be So Nice To Come Home To
9 A New Kiss
10 PHI
11 Sama'l Shat Arabud

今作も去年の年末に買い置きしていた1枚で新年になってから封を切りました。
CDショップで蛸唐草紋様のネクタイに惹かれた。
デヴィッド・バドウェイ(p)は初見ですが共演者が面白そうです。
ジェフ・ワッツ(ds)、ブランフォード・マルサリス(sax)やマーカス・ストリックランド(sax)の名前がありました。

聴いてみると独特のリズム感の持ち主でオヤッと思いました。
この感覚は何だろうか?と聴きながら考えていましたがその答が最後にありました。
(11)「SAMA'I SHAT ARABUD」はアラビア音楽そのものでした。
こういう曲は新鮮なんでしょうね・・・踊りたくなる・・・みんな楽しそうに演奏しています。
改めて解説を読んでみるとお父さんがアラビアのバイオリン弾きだったようです。

演目はオリジナル7曲、スタンダード4曲の構成です。
1曲目は日本の印象を書いたもの・・・よほど日本のブランチが気に入ったようですね。
それでネクタイも蛸唐草なのかな。
バドウェイは実力も相当なものだと思います。
ブランフォードもマーカスはソプラノで参加・・・二人はあくまでゲストでバドウェイは自分の主張を貫いています。名前でも実力でも負けていません。
面白かったのは(6)「ROUND MIDNIGHT」と(8)「YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO」の2曲。
この大スタンダードはソロ・ピアノで演奏されましたがいかにもラウンジ風だったのが面白かったです。
あちこちで弾き語りの仕事をしていたのは想像にかたくありません。

ジェフ・ワッツとのコンビネーションは抜群で(7)「MAINTAIN SPEED THROUGH TUNNEL」で聴けます。
表題曲の(9)「A NEW KISS」はいかにも今風のピアノ・トリオの疾走感で飛ばします。
このアルバムには色んな料理が並んでいました・・・多彩な曲想で飽きさせません。
バドウェイは幅広い音楽性を持つコンテンポラリーなピアニストで楽しめました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

David Benoit (p) [D (piano)]

*DAVID BENOIT TRIO / GREAT COMPOSERS OF JAZZ

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david benoit(p), brian bromberg(b), gregg bissonette(ds)
2001/VERTICAL JAZZ/

1 Brothers Go To Mothers
2 Cute
3 Django
4 Blue Rondo A La Turk
5 Some Other Time
6 Cakewaik
7 Stardust
8 Straight No Chaser
9 I Loves You Porgy
10 Waltz For Debby

カナダ出身のピアニスト、デヴィッド・ベノワの新作です。
このところフュージョン系のメロウな作品が多かったので新鮮な感覚で聴くことが出来ました。
本格的なピアノ・トリオでブライアン・ブロンバーグ(b)の参加も嬉しい。
ちょっと本気を出せば、「まあー、こんなもんよ」という感じでしょうか。
デイブ・ブルーベック(p)の「トルコ風ブルーロンド」を取り上げたのも意欲的ですね。
名曲がずらりと並んでいますが「スター・ダスト」や「ワルツ・フォー・デビィ」も聴きものです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Dave Peck (p) [D (piano)]

*DAVE PECK TRIO / OUT OF SEATTLE

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dave peck(p), jeff johnsen(b), joe la barbera(ds)
2002/Let's Play Stella Records/

1 Solar
2 Lonely Town
3 Come Rain Or ome Shine
4 You And The Night And The Music
5 I Love You Porgy
6 With A Song In My Heart

デイヴ・ペック(p)、この人も聴いたのは初めてです。
お馴染みのスタンダード・ナンバーを中心にしたライブ盤です。
典型的なキース・ジャレット(p)系のピアニストですが中々に良い雰囲気を持っています。
1曲平均8分強の熱演でスタンダードの解釈も新鮮だと思いました。
美しいメロディ・ラインと切れの良いタッチが特徴です。
1曲目、マイルス・デイビス(t)の「Solar」は出色の出来、私のお気に入りになりました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Dave McKenna (p) [D (piano)]

*BUDDY DeFRANCO & DAVE McKENNA TRIO
/ DO NOTHING TILL YOU HEAR FROM US !

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buddy defranco(cl), dave mckenna(p), joe cohn(g)
1999/CONCORD/

バディ・デフランコとデイヴ・マッケンナの2枚目のアルバムです。
前回の作品(1997年、ドラ流目立たないけどいい作品)が素晴らしかったので、続編が出るのではないかと思っていましたが考えることは同じでやはり出してきましたよ。
今回はバックにギターを加えましたがどうやら柳の下には2匹目のどじょうはいなかったようです。
何と言うか、2度目の共演なので緊張感が感じられませんでしたね。
もちろん、水準以上の出来ではあります。

(中間系)



*DAVE McKENNA & BUDDY DeFRANCO / YOU MUST BELIEVE IN SWING

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dave mckenna(p), buddy defranco(cl)
1997/CONCORD/

1 You Must Believe In Swing
2 Invitation
3 The Song Is You
4 If You Could See Me Now
5 Darn That Dream
6 Autumn Nocturne
7 Poor Butterfly
8 You Must Believe In Spring
9 Anthropology
10 Detour Ahead

まずこれだけバランスの良いデュオ・アルバムは珍しいです、雰囲気も抜群です。
マッケンナとデフランコにとっても晩年の代表作になることは間違いないと思います。
大人?のジャズとでも言うのか、実に味わい深いプレイを聴かせてくれます。
ジャズ・プレイヤーの最盛期は一体何時なのか?そう簡単ではないことを教えてくれました。
年を取ったら、あの人はもう終わったというとらえ方をするのは大きな勘違いだったかも知れません。
これを聴いて、私は年齢を問わずジャズは楽しめるものだと実感しましたよ。
ジャケットも結構気に入っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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