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Giovanni Mazzarino (p) [G (piano)]

*GIOVANNI MAZZARINO LATIN SEXTET / RETRATO
feat. Francesco Cafiso

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giovanni mazzarino(p), francesco cafiso(as,fl), dino rubino(tp,flh),
riccardo fioravanti(b), stefano bagnoli(ds), mimmo cafiero(per)
2013/Jazzy Records/

1 Cansado
2 Descanso
3 La Vida y la Muerte Bailan con la Cerveza en la Mano
4 Fiesta, Vida y Suerte
5 Beatriz (Edu Lobo) / Obilivion (A.Piazzolla)
6 Pablo (D.Rubino)
7 Mehace el Faver _Pues
8 Laguna de Cocha
9 Retrato
10 Una Noche a Medellin
11 Besame Mucho (C.Velasquez)

イタリアのベテラン・ピアニストのジョバンニ・マッツァリーノは初見です。
フランチェスコ・カフィーソ(as)の名前に引かれました。
カフィーソは収集対象ですがラテン・セクステットも面白そうです。

全11曲はマッツァリーノのオリジナル8曲とその他3曲の構成です。
アフロ・キューバン・サウンドですが全体的にちょっと硬いかなと思いました。
アフロ・キューバンのバラードは甘く切なくロマンティックなサウンドです。
でもイタリアのラテンは明るく爽やかな感じがします。
もっとやさしくやわらかな色気が欲しかったです。

もっとも録音時22歳のカフィーソでは仕方がないかもしれませんね。
ないものねだりというか、そこまで望むのは酷かな。
いかんせん、まだ若いですから。
でもそれを考慮してもカフィーソのソロは素晴らしいと思います。
鋭く突っ込んでくる音色は彼独自のもので、まるでキリのように鋭利なんだよね。
緩急自在な表現力も凄いです。
カフィーソには何としてもリー・コニッツを継ぐ存在になって欲しいと願っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*GIOVANNI MAZZARINO QUINTET / LIVE ALLO SPASIMO

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fabrizio bosso(tp), francesco bearzatti (ts),
giovanni mazzarino(p), stefasno senni(b), paolo mappa(ds)
2003/Philology/

イタリア発の痛快なハード・バップ盤。
なんといっても火の出るようなボッソのトランペットが凄い。
一気に大ブレイクしたのもよく分かります。

Gerard Hagen (p) [G (piano)]

*GERARD HAGEN TRIO / FAR HORIZONS

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gerard hagen(p), domenic genova(b), jerry kalaf(ds)
gary foster(as)
1998/RESURGENT MUSIC/

1 Yesterdays
2 In Walked Bud
3 I Should Care
4 You And The Night And The Music
5 Sep.15, 1980
6 Far Horizons
7 Voyage
8 I Hear A Rhapsody
9 Black Nile
10 Sheryl's Surprise

ジャズ鑑賞集団、MOONKSが選ぶ「幻の廃盤/レア盤掘り起こしコレクション」の1枚です。
このシリーズの存在は知っていましたが私は今回初めて買いました。
購入のきっかけになったのは大好きな「YESTERDAYS」が聴きたかったからです。
ポール・チェンバースの「BASS ON TOP」(BN-1569)で痺れて以来愛聴曲になっています。
この曲が入っていると気付くとまあー大抵買ってしまいます。
みなさんにもそんな曲が1つや2つありませんか。
並んだ曲目を見ているとオリジナル3曲、スタンダード4曲、ジャズメンの曲が3曲と非常にバランスがいいですね。
内容も文句がありませんよ、さすがに聴く耳は確かだと思いました。
実に味わい深いトリオとカルテットでスイング感も十分、自然に身体が揺れてきます。
端正で渋い大人のジャズというか、落ち着いていて安定感があります。
つくづく世の中は広いと思います。
たしかに知られざる名盤を紹介するのは大切なことですね。
一人で聴ける時間などはたかが知れているからです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

George Shearing (p) [G (piano)]

*GEORGE SHEARING TRIO / PAPER MOON

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george shearing(p), neil swainson(b), louis stewart(g)
1996/TELARC/

ジョージ・シアリングは一体いくつになったんでしょうねえ。
もう70歳はとうに越えてますよ。
それでも今だに好アルバムを連発しているのにはまったく驚いてしまいます。
オシャレでエレガントなサウンドは、昔から変わっていません。
これはナット・キング・コールのトリビュート・アルバムですがとてもくつろげる一枚です。
それでキング・コール・トリオを踏襲したピアノ、ギター、ベースのトリオ編成になっています。

「Sweet Lorrain」、「Nature Boy」、「It's Only A Paper Moon」、「You've Changed」、etc

(くつろぎ系)



*GEORGE SHEARING QUINTET / THAT SHEARING SOUND

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george shearing(p), steve nelson(vib),
louis stewart(g), neil swainson(b), dennis mackrell(ds)
1994/TELARC/

今作は5匹の犬のジャケットが楽しいです。
このジャケットを見ているとつい引き寄せられてしまいます。

「East Of The Sun」、「I Like To Recognize The Tune」、「I'll Never Smile Again」、
「I Hear Music」、「Girl Talk」、「Autumn Serenade」、「Strollin」、「Very Early」、
「Peace」、「Lullaby Of Birdland」




*GEORGE SHEARING QUINTET / THE WAY WE ARE

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george shearing(p), heribert thusek(vib),
sigi schwab(g), andy simpkins(b), rusty jones(ds)
chino valdes(congas,bongos), carmelo garcia(timbales)
1974/MPS/

ジョージ・シアリングがMPS・レーベルに残した一枚です。
有名ロック、ポップスのヒット曲を取り入れた楽しいアルバム。
お馴染みの曲がシアリング流にアレンジされて心地良いサウンドに仕上がっています。
数あるシアリングの作品でも最もジャズ度の低いアルバムと言えます。
でもねぇ~、これがいいんだな・・・ホッとしますよ。

「The Way We Are」、「Do You Know The Way To San Jose ?」、
「Killing Me Softly With His Song」、「The Aorld Is A Ghetto」、
「Superstar」、「Elenor rigby」、「Brian's Song」、「Aquarius」、
「You Are My Sunshine Of My Life」、「Alone Again」



* GEORGE SHEARING QUINTET & CANNONBALL ADDERLEY QUINTET / AT NEWPORT

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on #1-5
cannonball adderley(as), nat adderley(tp),
junior mance(p), sam jones(b), jimmy cobb(ds)
on #6-11
george shearing(p), emil richards(vib),
toots thielemans(g), al mckibbon(b), percy brice(ds)
armando peraza(cong)(10,11)
guest:cannonball adderley(as)(9), nat adderley(tp)(9)
1957/Concord(Fantasy)/

1 Wee Dot
2 A Foggy Day
3 Sermonette
4 Sam's Tune
5 Hurricane Connie
6 Pawn Ticket
7 It Never Entered My Mind
8 There Will Never Be Another You
9 Soul Station
10 Old Devil Moon
11 Nothin' But De Best

ジョージ・シアリング(p)・クインテットとキャノンボール・アダレイ(as)・クインテットが一度に聴けます。
初めてこのジャケットを見たので気になりました。
1957年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルでの未発表ライブ・パフォーマンスとのことです。
(1-5)までがキャノンボール・アダレイで(6-11)までがジョージ・シアリングの演奏です。
なお(9)「Soul Station」にキャンボールとナットのアダレイ兄弟がゲスト参加しています。

50年代のジャズ最盛期の熱いライブ・パフォーマンスが詰まっていました。
サム・ジョーンズが期待の若手ベーシストとして紹介されていたりナット・アダレイのラッパもよく鳴っている。
多分進行役はキャノンボールだと思うけどキッチリと話していたのが印象的でした。
ジョージ・シアリングはやっぱりいいと思いましたよ。
ピアノ・トリオにヴァイヴとギターの組み合わせはユニークでトゥーツ・シールマンスのギター・ソロも聴けました。
(10-11)でコンガが入ると一気に気分はラテン・アメリカに飛んで行きます。

ちなみにジャズのドキュメンタリー映画の「真夏の夜のジャズ」が撮影されたのは次の年の1958年のことです。
いかにこの頃のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルが盛況であったかはこれを見れば明らかになります。
ジャズ・ファンならこの映画は是非見て欲しい・・・観客と演奏者の盛り上がりと一体感が凄いです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*GEORGE SHEARING QUINTET / LULLABY OF BIRDLAND

A: george shearing(p), don elliot(xylo),
chuck wayne(g), john levy(b), denzel best(ds)

B: george shearing(p), joe roland(vib),
dick garcia(g), al mckibbon(b), marquis foster(ds)

C: george shearing(p), joe roland(vib),
chuck wayne(g), al mckibbon(b), denzel best(ds)

B: george shearing(p), cal tjader(vib),
toots thielmans(g,hca), al mckibbon(b), bill clark(ds)
1951-1954Rec/Verve/

ジョージ・シアリング・クインテットの「9月の雨」に続く人気盤です。
1951年~1954年にかけての4セットを集めたオムニバス盤。
シアリングはポップな味わいを持ち聴き易く、ジャズ・コンボとしては一般受けが良かった。
スタンダードを洒落た感覚でスマートに演奏しています。

「Lullaby Of Birdland」、「I'll Never Smile Again」、「I Remember You」、
「My Silent Love」、「They All Laughed」、「Loose Leaf」、「Monoration」、
「Midnight Mood」、「Simplicity」、「Over The Rainbow」、「How High The Moon」、
「When Light Are Low」、「I Hear The Rhapsody」


George Essihos (p) [G (piano)]

*GEORGE ESSIHOS TRIO / EXTRAORDINARY MEASURES

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george essihos(p), joey smith(b), don leppard(ds)
1995/VIRGA/

1 I'm Beginning To See The Light
2 A Foggy Day
3 Blue Frederic
4 Some Other Time
5 Tenderly
6 Willow Weep For Me
7 Blue Bossa
8 In A Sentimental Mood
9 Emily
10 Body And Soul
11 Yesterdays
12 I'll Remember April

ジャズ鑑賞集団、MOONKSが選ぶ「幻の廃盤/レア盤掘り起こしコレクション」の1枚です。
ジョージ・エシオス(p)はもちろん初見ですが主にカナダを中心に活躍しているようです。
オリジナルの1曲を除いては良く知られたスタンダードの名曲がずらりと並んでいます。
さすがにこのピアノトリオも聴きどころが多いです。
スタンダード演奏ですがそれほど単純ではなくユニークな展開を見せます。
やや多弁な音使いながらもロマンチックかつ刺激的、これをどう感じるかで評価も変わってくると思います。
大好きな「Yesterdays」も面白かったですが、解説にもある通り、やはり「Body And Soul」が出色の出来かな。
素晴らしいピアノの音色にも注目して下さい。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

George Duke (p,key) [G (piano)]

*GEORGE DUKE / AFTER HOURS

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george duke(p), paul jackson(g), christhan mcbride(b)
leon "ndugu" chancler(ds), lenny castro(per), etc.
1998/WARNER BROS/

20年振りにジョージ・デュークのアルバムを買ってしまいました。
これまた20年振りのフル・インストゥルメンタル・アルバムだそうです。
仕事が終わってから、次の日の朝までを、物語風に演奏しています。
全曲、デュークのオリジナルで、中々楽しめる作品です。
クリスチャン・マクブライド(b)が3曲に参加、ダグ・チャンクラーの太鼓も嬉しい。
まるで70年代のフュージョンを聴いているようで、私にはとても懐かしかったなあ。
音量を下げて聴くのがベストということで、典型的なくつろぎ系の一枚です。

(くつろぎ系)

George Colligan (p) [G (piano)]

*GEORGE COLLIGAN QUARTET / ULTIMATUM

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george colligan(p),
gary thomas(ts,fl), drew gress(b), ralph peterson(ds)
2002/Criss Cross/

1 Ultimatum
2 Ancestral
3 Catalyst
4 Was It Not Meant To Be ?
5 Shiva's Dance
6 Silkscreen
7 Across...
8 Wishful Thinking
9 Lords Of Justice

ジョージ・コリガン(p)の新作です。
全9曲は全てオリジナルで占められているので意欲は十分に感じられます。
ここでの注目は鬼才というか、曲者というか、ゲイリー・トーマス(ts,fl)の参加でしょうね。
ほとばしるテナー・プレイと爽快なフルートの対比が面白かったです。
コリガンも切れ味のあるプレイで好演していて、私はいいなあーと思いました。
もう一人の注目はラルフ・ピーターソン(ds)ですがここでもビシッと決めています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*GEORGE COLLIGAN TRIO / ACTIVISM

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george colligan(p), dwayne burno(b), ralph peterson(ds)
1996/Steeplechase/

ジョージ・コリガン(p)の初リーダー・アルバムです。
コリガンは1969年生まれ、今作は25歳でのリリースでした。
オリジナルは1曲だけ、選曲を見るとコリガンのジャズ史が伝わってくるようです。
ウエイン・ショーター、デューク・ピアソン、ホレス・シルバー、セロニアス・モンク、
ジョン・コルトレーン、ファッツ・ウォーラー、フレディ・ハバードなどが選ばれています。

George Cables (p) [G (piano)]

* GEORGE CABLES TRIO / MY MUSE

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george cables(p), essiet essiet(b), victor lewis(ds)
2012/HighNote/

1 Lullaby
2 You're My Everything
3 You Taught My Heart To Song
4 Helen's Song
5 My Muse
6 My One And Only Love
7 But He Knows
8 The Way We Are
9 My Old Flame
10 Hey, It's Me You're Talkin' To
11 I Loves You Porgy

久々にジョージ・ケイブルス(p)を聴いてみようかと手が伸びました。
ケイブルスが67歳時の録音です。

全11曲は自身のオリジナル4曲とその他7曲の構成です。
(1)と(11)はピアノ・ソロ・・・ソロで始まりソロで閉じています。
ベテランらしく落ち着いてシットリトした作品になっています。
しなやかに流れるようなタッチで生み出されるピアノ音はどこまでも優しくて美しいです。
ケイブルスのピアノ・タッチは本当に素晴らしい・・・気負いを感じさせずにピアノを愛しむ弾き方です。
でもまったく刺激がなかったので私にはきつかったです。
その分、癒し系のピアノ・トリオを求める人にはピッタリだと思います。

(中間系)



*GEORGE CABLES / SHARED SECRETS

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george cables(p,key)
abraham laboriel(b), peter erskine(ds), bennie maupin(ts,bcl)
gary barz(as,ss), ralf rickert(tp), larry klimas(ts,bs)
alphonso johnson(b), vinnie coliauta(ds), etc  
2001/MUSEFX/

ジョージ・ケイブルス(p)がフュージョン系のラテン・サウンドとはと一瞬驚きました。
ところが1980年頃には演奏していたそうですね。私は全然知りませんでしたよ。
全10曲は全てケイブルスのオリジナルでかなりの気合が感じられます。
MUSEFXというレーベルの記念すべき第一作なんでしょうか。
以前どこかで聴いたような感じがしますが最近のファンには新鮮に聞こえるかもしれません。
ベースのエブラハム・ラボリエルやアルフォンソ・ジョンソン、サックスのベニー・モウピンや
ゲイリー・バーツ、ドラムスのピーター・アースキンなど、懐かしい顔ぶれがいっぱいです。

(くつろぎ系)



*GEORGE CABLES TRIO / SENORITA DE ARANJUEZ

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george cables(p), george mraz(b), victor lewis(ds)
2001/MELDAC JAZZ/

ジョージ・ケイブルス(p)の新作は前作の「ニューヨーク・コンチェルト」に引き続き
同じプロデューサー、同じメンバーによる2作目です。
果して、柳の下に2匹目のどじょうはいるのかいないのか?。
全10曲、スタンダードが7曲、オリジナルが2曲、クラシックが1曲の構成です。
一聴した途端、まずは今までのケイブルスとはイメージが大分違ったので驚かされました。
ここまであっさりと割り切られてしまうとかえって潔いと思います。
刺激がない分物足りなさも感じますが私は前作よりもいいなあと思った次第です。

「アランフェスの恋人」はエキゾティックな雰囲気漂う名曲。
ケイブルスのコンポーザーとしての才能にも思わず拍手したくなるナンバーだ。
シャープで艶やかなタッチで瑞々しいピアノを聴かせてくれている。
(帯中よりの抜粋)

「It Could Happen To You」、「Black Olpheus」、「Unchained Melody」、
「The Summer Knows」、「All The Things You Are」、etc

(くつろぎ系)



*GEORGE CABLES TRIO / NEW YORK CONCERTO

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george cables(p), george mratz(b), victor lewis(ds)
2001/MELDAC/

これまたお久し振りですね、ジョージ・ケイブルス(p)の新作は日本制作盤です。
クラシックが4曲、スタンダードが4曲、バカラックが1曲、オリジナルが1曲の構成です。
上品でゆったりとしたスイング感を持つロマンティックなピアノ・トリオに仕上っています。
ジョージ・ムラツ(b)とビクター・ルイス(ds)との相性も良いようです。
やはり随分と聴き易いです。
最近のゴールド・ディスクは益々この傾向が強くなってきました。

「Autumn In New York」、「Prelude To A Kiss」、
「Manhattan」、「Polka Dots And Moonbeams」

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*RED MITCHELL & GEORGE CABLES / LIVE AT PORT TOWNSEND

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red mitchell(b), george cables(p)
2005(1992Rec)/Challenge/

CDの聴き直しを始めてから1年以上が経ちました。
Aから始めてRまできています。
全部を聴くというのは無理なので各CDの気になる曲を何曲か選んで聴いています。
今作はレビュー時に「ドラ盤」から外れていた作品。
聴き直してみて「失礼しました・・・何でなんだ?」と不思議に思うほどの快作です。
”ロクに聴いちゃいなかった”ということですね。
特にジョージ・ケイブルスの底力を感じた。
以前、「ドラさんのジャズ・ブログ」で紹介した時に手持ちのトリオ盤はイマイチと書きました。
ところがこのディオが素晴らしいです。
「ケイブルスってこんなに凄かったのか」と思いを新たにしています。
1曲目の「枯葉」を聴いてぶっ飛び、2曲目の「Don't Blame Me」で耳が立った。
改めて「ドラ盤」入りです。

(レビュー時のコメント)
1992年7月、ワシントンでのライブ盤です。
レッド・ミッチェル(b)はその年の暮れに亡くなっているのでラスト・レコーディングになりました。
ミッチェルは言わずと知れたウエスト・コーストの代表的なベーシストでアルバム参加は数が知れません。
私はジョージ・ケイブルス(p)に注目、デュオ・アルバムと言うことで興味を惹かれました。
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセジャーズに在団、フレディ・ハバード(tp)やアート・ペッパー(as)などと共演。
ケイブルスはキャリアも十分、主流派ピアニストの道を歩んでいる割りにはパッとしないところがありました。
しかし、最近のケイブルスを[FRANK MORGAN / CITY NIGHTS]で聴いてみると吹っ切れたのか、
ぐっと存在感が増してきたような感じがします。
結果的に晩成型のタイプだったと言えるかもしれませんね。
ここでも”そろそろと来るか”といった予感がするプレイが聴けます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Geoffrey Keezer (p) [G (piano)]

*JOE LOCKE & GEOFFREY KEEZER QUARTET / LIVE IN SEATTLE

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joe locke(vib), geoffrey keezer(p,key)
mike pope(b,elb), terreon gully(ds)
2006/ORIGIN RECORDS/

意気投合して新グループを結成したジョー・ロック(vib)とジェフ・キーザー(p)のライブ盤です。
”ヴァイブとピアノは静”の常識を覆した激しくエネルギッシュな演奏が聴けます。
まさにこの演奏こそがこのグループの持ち味、テリオン・ガリー(ds)の存在感が光ります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*THE NEW SOUND QUARTET / SUMMER KNOWS

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joe locke(vib)  geoffrey keezer(p)
ed howard(b)  terreon gully(ds)
2004/EIGHTY-EIGHT'S/

1 Tulipa
2 Emily
3 All The Things You Are
4 Dear Old Stockholm
5 Ray Brown Suite, Movement 1
6 The Kings
7 Come Rain Or Come Shine
8 Bye Bye Blackbird
9 Sommer Knows

この組み合わせではジョン・ルイス(p)とミルト・ジャクソン(vib)のモダン・ジャズ・カルテットが
あまりにも有名で、洗練された美しいサウンドとして定型化してしまった感があります。
ボビー・ハッチャーソン(vib)+ハービー・ハンコック(p)の名盤、「ハプニングス」もそうでした。
デュオではゲイリー・バートン(vib)とチック・コリア(p)の「クリスタル・サイレンス」が知られています。
だからでしょうね、最初は正直異質な感じがしましたよ、ドラムがかなりうるさいと感じました。
私の頭の中ではヴァイブ+ピアノのカルテットのイメージが固まっていたからです。
しかし何回か聴いているうちにこれがこのグループの良さだと気が付いたのです。
この作品でキーになっているのは間違いなくテリオン・ガリーのドラムスだと思います。
煽るような強力なリズムが大人しくなりがちなサウンドに刺激を与えています。
この太鼓をどう感じるかが評価の分かれ目になります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*GEOFFREY KEEZER / FALLING UP

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geoffrey keezer(p,feder rhodes,vib,marimba)
scott colley(b), karriem riggins(ds,per), keola beamer(g)
paul bollenback(g), claire martin(vo), ingrid jensen(fhn)
joe locke(vib), steve wilson(alto flute), tim garland(bass clarinet), etc
2003/MAXJAZZ/

ジェフ・キーザー(p)は17歳でデビュー、ジャズ・メッセンジャーズの最後のピアニストに抜擢されました。
その後もレイ・ブラウン(b)の薫陶を受け彼のトリオで、最近はジョー・ロック(vib)と双頭ユニットを結成しています。
若い頃から認められていて、いずれも第一線級で活躍しているので天才肌のピアニストと言えるでしょうね。
ジャズは独学だそうで特に誰に似ているというわけでもなく独自の個性を持っていると思います。
いわゆる優等生的ではないのである意味自由奔放、年齢や経験を重ねることにより大きな可能性を秘めています。
ワールド・ワイドな音楽性の持ち主でフレキシブルな感性を考えると今後も幅広い活躍が期待できます。
その彼も30代半ばに差し掛かり益々プレイに磨きがかかってきました。
それでも15年以上のキャリアがありながら、まだ30半ばというのは凄いことなんでしょうね。
現在彼は私のちょっとしたマイ・ブームになっていますがこれからも注目に値するプレイヤーだと思います。
今作では11曲中、自身のオリジナルが5曲、ここで目に付くのは3曲のハワイアンを取り上げていることです。
曲によって組み合わせを変えて変化を持たせています。(4)、(6)、(11)が純正ピアノ・トリオです。
女性トランペッターのイングリット・ジェンセンのフリューゲル・ホーン、スティーヴ・ウィルソンの珍しいアルト・フルート、
クレア・マーティンのヴォーカルも2曲で聴けます。
つい最近、ジェフはジム・ホール(g)とのデュオで来日公演をしましたがその評判も上々のようですね。

(中間系)



*GEOFF KEEZER TRIO / TRIO

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geoff keezer(p), steve nelson(vib), neils swainson(b)
1993/SACKVILLE/

1 Relaxin' At Camarillo
2 There Are Many Angels In Florence
3 On The Lam
4 solo Piano Medley
Darn That Dream/Sophisticated Lady
5 Epistrophy
6 Eternal Triancle

ジェフ・キーザーことジェフリー・キーザー(p)の近年の活躍も目覚しいものがあります。
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの最後のピアニストとして知られていますが、
ジャズの歴史そのもののブレイキーのソウルを身を持って体験した最後のピアニストでもあります。
それを踏まえて1曲目の「RELAXIN' AT CAMARILLO」を聴くとこれが凄かったです。
バド・パウエル(p)直系のピアニストかと思えるほどのバップ・テイストを持っています。
加えて、オスカー・ピーターソン(p)を彷彿とさせる流麗なテクニックも楽しむことが出来ます。
天才肌のピアニスト、ジェフ・キーザーの面目躍如たる演奏を聴かせてくれました。
録音時の1993年はまだ弱冠23歳、若さ一杯のストレートなピアノ、これが天才の天才たる所以ですね。
スティーヴ・ネルソン(vib)もスピード感溢れるダイナミックなプレイで対抗、
両者のぶつかり合いには聴き応えがあります
「TRIO」と銘打っているように三位一体で、エキサイティングな演奏を繰り広げています。
ニールス・スワインソン(b)も好演、カナダのライブ盤ですが掘り出し物の1枚でした。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*GEOFF KEEZER TRIO / WORLD MUSIC

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geoff keezer(p), jamus genus(b), tony reedus(ds)
1992/DIW/

21歳時の日本企画盤です。
今作は20歳にして3枚目のリーダー・アルバムです。
若さ溢れる抜群のスイング感で飛ばしています。

「It's Only A Paper Moon」、「Black And Tan Fantasy」、
「These Foolish Things」、「For Heaven's Sake」



*GEOFF KEEZER TRIO / HERE AND NOW

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geoff keezer(p),
steve nelson(vib), peter washington(b), billy higgins(ds),
donald harrison(as)(6,10)
1991/Blue Note/

ジェフ・キーザーは弱冠17歳にしてジャズ・メッセンジャーズに起用された天才的ピアニストです。
最も影響を受けたのはハロルド・メイバーンのようでそのスタイルを引き継いでいます。
強烈なタッチとスイング感を持っている。
デューク・エリントンが2曲選ばれいるのも尊敬の現われだと思います。

今作は20歳にして3枚目のリーダー・アルバムです。
ヴァイブとの相性は良いようで、以後、ヴァイブとのサウンドを追求していくことになりました。
その相手役になったのは、ここのスティーヴ・ウィルソンやジョー・ロックです。

「Agra」、「Just One Of Those Things」、「The Feeling Of Jazz」、
「It Never Entered My Mind」、「If That's The Way You feel」

Gene Harris (p) [G (piano)]

*GENE HARRIS / ALLEY CATS

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gene harris(p), niki harris(vo)
ernie watts(as,ts), red holloway(ts), frank potenza(g)
jack mcduff(org), luther hughes(b), paul kreibich(ds)
1999/CONCORD/

今回の爺ちゃんジャズは元スリー・サウンズのジーン・ハリスのライブ盤です。
その上にレッド・ホロウェイ(ts)やブラザー・ジャック・マクダフ(org)が加わったとなれば、
これはもうファンキー&ソウルがいっぱいのジャム・セッションになりますね。
アーニー・ワッツ(ts)もご機嫌でノリノリです。
肩のこらない楽しいアルバムです。

(中間系)

Gene Dinovi (p) [G (piano)]

* GENE DINOVI'S GENERATIONS TRIO / BRAND NEW MORNING

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gene dinovi(p), dave young(b), andrew scott(g)
2008/Marshmallow/

1 Will You Still Be Mine
2 Lisa
3 Stardust
4 Brand New Morning
5 Flower Of The Night
6 Sleep
7 No Moon At All
8 Move
9 Red Dragon Fly

ジーン・ディノヴィはカナダ在住で「ジャズ・ピアノの詩人」と呼ばれています。
そのスインギーで美しいピアノに魅せられるファンも多いです。
日本で大人気を博したエディ・ヒギンス(p)のルーツになる人かもしれませんね。
日本のマシュマロ・レーベルから多くのアルバムを出しています。

ギター入りのピアノ・トリオはある意味伝統的な組み合わせだけど最近はあまり見ないような気がします。
ナット・コール・トリオ~オスカー・ピーターソン・トリオと続く流れがありました。
共演のデイヴ・ヤングはピーターソン・トリオのベーシストを務めていたし、アンドリュー・スコットも達者なギタリストです。
全9曲は自身のオリジナル3曲とその他6曲の構成で、(9)「Red Dragon Fly」は日本の童謡の「赤とんぼ」です。

ジーン・ディノヴィはいつでも聴く人の心を癒してくれます。
彼の持つやさしさがピアノの音に沁み込んでいるんです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



*GENE DINOVI TRIO / HOW BEAUTIFUL IS NIGHT

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gene dinovi(p), don thompson(b), memo acevedo(ds)
1992/Marshmallow/

カナダのジーン・ディノヴィの代表作。
上品で落ち着いた雰囲気のしっとりと聴かせるピアノ・トリオです。
入手以来時々は引っ張り出して聴いている掛け値なしの愛聴盤の一枚。

「Alone Together」、「Reaching For The Moon」、
「Maybe September~How Beautiful Night」、
「Deep Night」、「I Wished On The Moon」、「Last Night When We Were Young」

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