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David Friedman (vib) [D (vibraphone)]

* DAVID FRIEDMAN QUARTET / CSHADES OF CHANCE

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david friedman(vib.mar)),
geri allen(p), anthony cox(b), ronnie burrage(ds)
1986/Enja/

1 Shades Of A Labyrinth
2 Out Of A Labyrinth
3 3 + 1 = 5
4 The Search
5 Ibbahim

ヴィブラフォン聴きの15枚目はベテランのデヴィッド・フリードマンの作品です。
フリードマンはキャリヤの割に寡作の人ですがチェット・ベイカー(tp)との共演が一番知られているかな。
スタイルはゲイリー・バートン(vib)系でひとひねりあるヴァイブ奏者だと思います。
ここの注目点は硬派のジャズ・ピアニストのジェリ・アレン・トリオとの共演にありました。

全5曲は全て自身のオリジナルで占められていてフリードマンの世界が広がっています。
(1)は16分を超える長丁場で(2)とは組曲風になっていて凝った作りです。
ジェリ・アレン・トリオはM-ベース派とかブルックリン派とか呼ばれる当時の先進のジャズ・トリオです。
当然ながらフリードマンもそのスタイルを踏襲していて刺激的なヴァイブ演奏を聴かせてくれました。
リズムや音遣いは先進ながらヴァイブ特有の流麗華麗な音の広がりもあって面白かったです。
私的ベストはやはり変化に富んだ(1)「Shades Of A Labyrinth」になりました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

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Arturo Serra (vib) [A (vibraphone)]

* ARTURO SERRA SEXTET / CONFIDENCIAL

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arturo serra(vib), perico sambeat(as), benet palet(tp),
albert bover(p), lucho aguilar(b), juanjo garcera(ds)
1993/EGT/

1 Fat Lady
2 After "Siesta"
3 Confidencial
4 Lapsus
5 Laura
6 Da-Bap
7 Sweet awakening
8 Quiets Moments
9 Mandragora

ヴィブラフォン聴きの13枚目は当時のスペインの若手が参加したアルトゥーロ・セラの作品です。
ここでの注目は鬼才ぺリコ・サンビエト(as)にありました。
ぺリコが2005年に初来日した時は夢中になって見に行きました。
ライブのメンバーの池田篤(as)さんや井上陽介(b)さんとはニューヨークで切磋琢磨した仲だと言ってました。
ぺリコがブラッド・メルドー(p)やカート・ローゼンウィンケル(g)と共演した「Friendship」は名盤です。
2005年の「私のベスト3」にも上げました。

全9曲は自身のオリジナル7曲とその他2曲の構成です。
1曲目にウェイン・ショーターの曲を持ってくるところがいかにも現代のジャズマンだと思います。
ベストはデヴィッド・ラスキンの名曲(5)「Laura」で幻想的なテーマはヴィブラフォンにはピッタリです。
オリジナルでは2曲目の「After Siesta」が良かった・・・メロディが美しくお気に入りになりました。
聴き易いハード・バップですが全体的に優等生的でこじんまりとまとまってしまった気がします。
もっと弾けて刺激的ならもっと良かったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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JPEK (grp) [J (group)]

* JPEK / THE LONG GOODBYE

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tizian jost(vib), bernhard pichl(p), rudi engel(b), michael keul(ds)
2014/Organic Music/

1 A Night In Tunisia
2 The Long Goodbye
3 Eight Four
4 Pra Machucar Meu Coracao
5 I'm Getting Sentimental Over You
6 Refuge
7 Soon
8 For Django-Django
9 Softly As In A Morning Sunrise
10 Warm Valley
11 Santa Claus Is Coming To Town

ヴィブラフォン聴きの10枚目はJPEKのグループ作品です。
メンバーの名前の頭文字がグループ名になっています。
2014年のドイツ盤で比較的新しいアルバムです。

ピアニストとして知られているティチィアン・ヨーストがヴィブラフォンを 演奏している異色作です。
これがまたヴァイブも本職並みの素晴らしさでストレートでオーソドックスな演奏を展開しています。
実に聴き味のいい作品でヴィブラフォン・カルテットの見本みたいな演奏が聴けました。

全11曲はメンバーのオリジナル2曲とその他9曲の構成です。
モダン・ジャズの名曲、ボサノバ、バラード、クリスマス・ソングまでが網羅されています。
表題曲になったオリジナルの(2)「The Long Goodbye」がとても印象に残りました。
レイモンド・チャンドラーの有名小説に同題名があるのでそれから取ったものかも知れませんね。
優しくソフトなヴァイブの音色は心地良いスイング感と相まって癒し系に仕上がっています。
心がウキウキと弾んでくるのはリズム感の良さで昼下がりのティー・タイムにも夜のグラス片手にも合います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Ben Adams (vib) [B (vibraphone)]

* BEN ADAMS QUARTET / THE FIGURED WHEEL

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ben adams(vib),
Chihiro Yamanaka(fender rhodes), bruno raberg(b), ferenc nemeth(ds)
2000/Tonic/

1 Road To Rincon
2 It Could Happen To You
3 Astarte
4 How Deep Is The Ocean
5 Waiting To Become Ocean
6 Memory's Grail
7 The Figured Wheel

ヴィブラフォン聴きの9枚目はベン・アダムス・カルテットです。
ここでの注目はもちろん山中千尋さんですが先進のドラマー、フェレンク・ネメスも共演しています。

全7曲は自身のオリジナル4曲とその他3曲の構成です。
(2)「It Could Happen To You」を聴いた時、ガツンときて痺れてしまいました。
ジャズです・・・カッコイイです。
今作は山中さんのフェンダーローズがサウンドの決め手になりました。
電気的要素を入れることでより現代的なサウンドになっています。
山中さんのデビュー前の姿をとらえている貴重な作品です。
アダムスの美しく広がりのあるヴァイブ奏法とネメスの多彩なドラミングにも注目しました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Khan Jamal (vib) [K (vibraphone)]

* KHAN JAMAL TRIO / THE TRAVELLER

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khan jamal(vib), johnny dyani(b), leroy lowe(ds)
1985Rec/SteepleChase/

1 Thelonious
2 Unsung Heroes
3 Bells Of Joy
4 Equinox
5 Body And Soul
6 The Traveller
7 Bloom
8 Colours

ヴィブラフォン聴きの8枚目はカーン・ジャマル・トリオです。
ヴィブラフォン聴きをしていて気が付きましたがトリオ編成というのは案外に少ないです。
多くはピアノが入ったカルテット編成でその上に管楽器が乗るというスタイルです。
それでこのジャマル・トリオは不思議な感覚でインパクトがありました。
出てくるサウンドが初めての味というか、今まで聴いたことがない味わいです。
ヴァイブ、ベース、ドラムスの3者の音がキッチリと集まってくる感じ・・・未体験ゾーンで面白かった。
実に引き締まった感覚でクリアで音に無駄がないサウンドです。
このカーン・ジャマル・トリオは今までで一番ユニークなサウンドを聴かせてくれました。

全8曲は自身のオリジナル6曲とその他2曲の構成です。
オリジナルばかりではどうも、ということでバランスは取れています。
ヴァイブ・トリオはベースの存在が大きいことを初めて知りました。
キッチリとした安定感十分のベースに支えられてジャマルのソロが展開されていく。
この作品は面白かったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Tom Beckham (vib) [T (vibraphone)]

* TOM BECKHAM QUARTET / SUSPICIONS

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tom beckham(vib),
chris cheek(ts,ss), reid anderson(b), george schuller(ds)
1999/Fresh Sound New Talent/

1 Village Children
2 No Agenda
3 Little Booboo
4 Ascent
5 Snoop
6 Suspicions
7 Sweet Tooth
8 Ground Control
9 Kansas Tale

トム・ベックハム(vib)は初見、ここの興味は注目のテナー奏者のクリス・チークにありました。
ベックハムはアメリカのワシントン出身でヴァイブはMJQのミルト・ジャクソンの影響で始めたとありました。
ボストンのバークリー出身です。

全9曲は全て自身のオリジナルです。
スペインの「フレッシュ・サウンド・ニュー・タレント」盤は新人プレイヤーに自由に演奏させる傾向にあります。
売ることだけを考えていない・・・こういう方向性も大事なことだと思います。
ヴァイブ・トリオとサックスの組み合わせも新鮮で全体を通して先進のヴァイブ・サウンドが聴けました
それぞれの曲想も多彩でベックハムには作曲家としての才能もあります。
ベストはヴァイブにしては骨太な演奏を聴かせる(2)「No Agenda」と(3)「Little Booboo」を上げたいと思います。
浮揚感があり音の広がりを聴かせる現代風サウンドの表題曲の(6)「Suspicions」も良かったです。
変幻自在なクリス・チークのサックスが素晴らしいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Geni Barry (vib) [G (vibraphone)]

* BARRY & PEREIRA QUINTET / GIANTS STEPS

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geni barry(vib), angel pereria(ds),
joan diaz(p), jordi gaspar(b), nan mercader(per)
1999/Cap/

1 On Green Dolphin Street
2 Isn't This My Sound Around Me
3 Jeanine
4 Peace
5 Pent Up House
6 Baile De Ochun
7 Giant Steps

ヴィブラフォン聴きの6枚目です。
バリー(vib)&ペレイラ(ds)・クインテットはスペイン盤です。
パーカッション入りとなれば爽やかなラテン・サウンドとの予想がつきました。
予想通りの軽快なモダン・ジャズの好盤です。

全7曲はオリジナル1曲とその他6曲の構成だと思います。
思いますと言うのはジャケットに作曲者の名前がないからです。
これはまずいんじゃないかな。
(1)「On Green Dolphin Street」と(7)「Giant Steps」は有名なモダン・ジャズの名曲。
(2)はボビー・ハッチャーソン(vib)、(3)はキャノンボール・アダレイ(as)、(4)は「ホレス・シルバー」(p)、
(5)は「ソニー・ロリンズ(ts)、(6)はオリジナルだと思います。
ベスト・プレイはボビハチの(2)でやはりヴィブラフォンにピッタリの美しい曲です。
どの曲を聴いても心地良いヴァイブ・サウンドに浸ることが出来ました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Mark Sherman (vib) [M (vibraphone)]

* MARK SHERMAN QUINTET / FAMILY FIRST

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mark sherman(vib,per), joe magnarelli(tp),
allen farnham(p), dean johnson(b), tim horner(ds)
chembo corniel(conga)(4,5)
2007/City Hall/

1 Explorations
2 Fantasize
3 Family First
4 With Hope
5 Wapango
6 Lazy Autumn
7 Symmetrical
8 Punjab
9 We'll Be Together Again
10 A New Blue

ヴィブラフォン聴きの17枚目はマーク・シャーマンの2007年作品です。
シャーマンはニューヨーク生まれの60歳で今回のヴァイブ聴きの2回目の登場です。
シャーマンはドラムスやピアノも達者のようでここでは(2)と(4)の2曲でパーカッションを叩いています。
伝統的でありながらモダンな感覚を持っているヴァイブ演奏者で私には一番しっくりきました。
アレン・ファーナム(p)やティム・ホーナー(ds)といったところの隠れ名手をファミリー化しているのも嬉しいです。
今回の目玉は柔らかく温かい音色を持つジョー・マグナレリのトランペットになりますね。
このマグナレリもまた隠れ名手の一人というのも面白い・・・シャーマンはきっとこういう人が好きなんだろうね。

全10曲は自身のオリジナルが5曲、ファーナムが1曲、その4曲の構成です。
その他の曲にはパキート・デリベラ(as)、ジョー・ヘンダーソン(ts)、ジミー・ヒース(ts)が含まれています。
凝った選曲からもシャーマンの音楽性が見えるような気がしました。
気取りがなくストレートな演奏・・・この安定感は誰にでもお勧めできるヴァイブ作品だと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* MARK SHERMAN QUARTET & QUINTET / THE MOTIVE SERIES

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mark sherman(vib),
allen farnham(p), phil palombi(b), tim horner(ds),
guest:michael brecker(ts)(2,4)
2004/Cap/

1 Nature Boy
2 Motive #10 Judaican (for K.Kirkland)
3 Motive #1
4 Motive #11 Always Reaching
5 Motive #7 Alla Sandra
6 Motive #3 That Moment
7 Motive #4 Venture Within
8 Motive #9 Soothing Dream
9 Old Folks
10 Motive #8 Altered

ヴィブラフォン聴きの5枚目はマーク・シャーマンです。
ジャケットにはポスト、ボビー・ハッチャーソン/マイク・マイニエリとジョー・ロックが紹介しています。
ここでの注目は2曲に参加しているマイケル・ブレッカー(ts)にありました。

全10曲は自身のオリジナル8曲とその他2曲の構成です。
ブレッカーの参加は(2)、(4)の2曲だけだけど有名スタンダード2曲との配合が絶妙の構成になりました。
シャーマンの持ち味は伝統的なストレート・アヘッドなハード・バップ・ヴァイブにあると思います。
プラス現代風のモダンな感覚も持っていて中々に面白いヴァイブ奏者です。
その感覚は共演者にも現れていてアラン・ファーナム(p)やティム・ホーナー(ds)の起用は鋭いです。
もちろん、今作におけるファーナムやホーナーの演奏にも注目しました。
オリジナルも多彩で聴きどころになるけどやはり私はどうしても2曲のスタンダードに向いてしまいました。
1曲目の「Nature Boy」と2曲目のブレッカーで見事につかまれた気がします。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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