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Brice Winston (ts) [B (sax)]

*BRICE WINSTON QUARTET / INTRODUCING

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brice winston(ts,ss),
aaron parks(p), derrick hodge(b), kendrick scott(ds)
2010/Djemba Music /

1 Time To Spare
2 Dare To Dream
3 Step By Step
4 Half Sight
5 Many Faces
6 In Time Of Need
7 Aftermath
8 Recalled To Life
9 Time To Spare

ブライス・ウィンストン(ts)は初見です。
私は「INTODUCING~」とあると気になってつい買ってしまう習性があります。
全て自身のオリジナルで占められアーロン・パークス(p)、ケンドリック・スコット(ds)が参加していました。

浮揚感のある現代的サックス奏者。
ルーツはコルトレーン~ショーター~マイケル・ブレッカー~マーク・ターナーの系統だと思います。
テクニシャンでクールで情念をぐっと抑えているのが緊張感を生んでいます。
暗く深遠な世界に引き込まれる・・・ブライス・ウィンストンは独特の感性を持っていました。
バックのアーロン・パークスとケンドリック・スコットが素晴らしいのでこの人選は大正解です。
バッチリとはまったコンビネーションは彼の持つ音楽性にピッタリでした。

それにしても新人で全てオリジナルというのは聴くほうにしてはかなりきついですね。
せめて1曲でも知っている曲が入っていれば良かったと思います。
曲によって最後がプツンと切れてしまうのも気になりました。
ちなみに紹介解説文を書いているのはテレンス・ブランチャード(tp)です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

Brew Moore (ts) [B (sax)]

*BREW MOORE QUARTET / ZONKY

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brew moore(ts),
kenny drew(p), niels-henning orsted perdersen(b)), nakaya ntshoko(ds)
1966Rec/SteepleChase/

ブリュー・ムーアはレスター・ヤング系のクールなテナー奏者です。
今作はケニー・ドリュー・トリオをバックにしたモンマントル・ジャズ・フェスのライブ盤です。
(1)「Gene's Blues」における心地良いスイング感がたまりません。

スタンダードは「I Should Care」、「Donna Lee」です。

Branford Marsalis (ts) [B (sax)]

*BRANFORD MARSALIS & JOEY CALDERAZZO / SONG OF MIRTH AND MELANCHOLY

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branford marsalis(ts,ss), joey calderazzo(p)
2011/MARSALIS MUSIC/

ブランフォード・マルサリス(ts)とジョーイ・カルデラッツォ(p)のデュオ・アルバム。
マルサリスの透明感のある美しいテナー・サックスとソプラノ・サックスの音色が聴きどころです。
当然ながらメランコリーな曲に耳が向きました。



*BRANFORD MARSALIS QUARTET / BRAGGTOWN

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branford marsalis(ts,ss)
joey calderazzo(p), eric revis(b), jeff "tain" watts(ds)
2006/MARSALIS MUSIC/

1 Jack Baker
2 Hope
3 Fate
4 Blakzilla
5 O Solitude
6 Sir Roderick, The Aloof
7 Black Elk Speaks

ブランフォード・マルサリス(ts)はこのところコンスタントにアルバムをリリースしています。
自己のレコード会社を持ったせいか、自分の演りたいことが出来ている感じです。
聴いていて思い浮かべるのは”ジョン・コルトレーン・カルテット”そのものです。
ブランフォードが思い描いた通りの道を進む「Giant Steps」が始まっています。
聴いてもらえば一目瞭然、多くを語る必要はありません。
心に沁みてくる・・・しばらくは黙って聴いていたい・・・そんな感じの作品です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*BRANFORD MARSALIS QUARTET / ETERNAL

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branford marsalis(sax)
joey calderazzo(p), eric revis(b), jeff "tain" watts(ds)
2004/MARSALIS MUSIC/

1 The Ruby And The Pearl
2 Reika's Loss
3 Gloomy Sunday
4 The Lonely Swan
5 Dinner For One Please, James
6 Muldoon
7 Eternal

ご存知マルサリス兄弟の長兄ブランフォード・マルサリス(sax)のこの新作は良いですよ。
ブランフォードは80年代、ジャズ・メッセンジャーズでアルト・サックスからスタートしました。
その後テナーに持ち替え、ソプラノ・サックスもこなすマルチ・サックス奏者です。
その彼も早40代になり試行錯誤しながら表現力を増してきました。
色々なアルバムを聴いていても案外に平均点は高いプレイヤーだと思います。
同メンバーでの「FOOTSTEPS OF OUR FATHERS」(2002年)ではソニー・ロリンズの「自由組曲」、ジョン・コルトレーンの「至上の愛」やジョン・ルイスの「コンコルド」などに挑戦して話題になりました。
それぞれのオリジナルが凄いだけにカバーには勇気がいったでしょうね。
それを消化して自分なりのジャズを創造したその意欲は買いたいです。
今作は一転してのバラード作品集ですがその表現力は中々に秀逸です。
満を持してのバラード演奏集は今までのイメージとは一新、完全に一皮むけたと思います。
レギュラー・カルテットとも言えるメンバーも好演、バランスも良く、しっくりと決まっています。
(1)「The Ruby And The Pearl」のサンバのリズム、(7)の自作の表題曲は17分強の熱演です。
メンバーのバラードを1曲づつ取り上げているのも興味深く、聴きどころも多いです。
コンテンポラリーからシリアスなものまで十分にこなしますがこれからは純ジャズ路線を歩むかもしれませんね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*BRANFORD MARSALIS QUARTET / FOOT STEPS OF OUR FATHERS

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branford marsalis(sax)
joey calderazzo(p), eric revis(b), jeff "tain" watts(ds)
2002/MARSALIS MUSIC/

マルサリス・ミュージック設立第一弾。
巨人達の足跡を越えるブランフォード・マルサリス渾身のブローイング・アルバム。
(帯中よりの抜粋)

「Giggin'」、「The Freedom Suite」、「A Love Supreme」、「Concorde」

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*BRANFORD MARSALIS / REQUIEM

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branford marsalis(ts,ss)
kenny kirkland(p), eric revis(b), jeff watts(ds)
1999/SME/

久し振りにブランフォード・マリサリスのアルバムを購入しました。
40歳も過ぎて、円熟味が増しましたね。
ジャズ・アルバムとして、かなり高いレベルだと思います。
急逝したケニー・カークランド(薬が原因らしいです)にささげたレクイエムで、ケニーにとっても最後の作品になりました。

98年5月のBLUE NOTE来日公演直後にNYで録音された本作は、はからずもケニー・カークランドのラスト・レコーディングになってしまた。
ブランフォードがデビュー以来から活動を共にし、自身のグループだけでなく「STING」を結成した時も、また米NBCテレビ「Tonight Show」の音楽監督に就任した時も、いつもブランフォードの横にはケニーがいた。
ケニーはブランフォードにとってかけがいのない友であり、兄弟であり、同士であった。
「鎮魂歌」というアルバム・タイトルには、ブランフォードの深い悲しみと、それにもまして大いなる感謝の意が表れている。
そう、ここにはケニーの永遠の生命が刻み込まれているのだ。
(帯中よりの抜粋)

(まじめ系)

Booker Ervin (ts) [B (sax)]

*BOOKER ERVIN QUINTET & SEXTET / HEAVY !!!

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booker ervin(ts), jimmy owens(tp), garnett brown(tb),
jaki byard(p), richard davis(b), alan dawson(ds)
1966Rec/Prestige/

まったくブッカー・アーヴィン(ts)の人選は興味深いですね。
ここではジミー・オーエンス(tp)とガーネット・ブラウン(tb)を起用してきました。
二人共にパワフルかつエネルギッシュに好演していてこのアルバムの価値を高めています。

「You Don't Know What Love Is」のみカルテット演奏。



*BOOKER ERVIN QUARTET / LAMENT FOR BOOKER ERVIN

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booker ervin(ts),
kenny drew(p), nils-henning orsted pedersen(b), alan dawson(ds)
1965Rec/Enja/

収録曲はたった2曲です。
ヨーロッパで活躍中のケニー・ドリュー・トリオをバックのプレイ。
(1)「Blues For You」は27分を超える熱演です。
(2)「Lament For Booker」はブッカー死後に、盟友のホレス・パーラン(p)が書いた曲です。
ブッカー自身の演奏にパーランが追加されている内容。



*BOOKER ERVIN QUINTET / SETTING THE PACE

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booker ervin(ts), dexter gordon(ts),
jaki byard(p), reggie workman(b), alan dawson(ds)
1965Rec/Prestige/

ブッカー・アーヴィン(ts)とデクスター・ゴードン(ts)の豪快なテナー・バトルが聴けます。
全4曲は15分強で20分に及ぶ長丁場が3曲もあります。

「Speak Low」



*BOOKER ERVIN QUARTET & QUINTET / GROOVIN' HIGH

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booker ervin(ts), carmell jones(tp)(2),
gildo mahones(p)(2), richard davis(b), alan dawson(ds)
1964Rec/Prestige/

ブッカー・アーヴィン(ts)がプレスティッジに残した一連のブック・シリーズの一枚。
下の「THE BLUES BOOK」と「THE SPACE BOOK」の未発表曲を集めた作品。

「Groovin' High」



*BOOKER ERVIN QUARTET / THE SPACE BOOK

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booker ervin(ts),
jaki byard(p), richard davis(b), alan dawson(ds)
1964Rec/Prestige/

ブッカー・アーヴィン(ts)がプレスティッジに残した一連のブック・シリーズの一枚。
ジャッキー・バイアード・トリオをバックにワン・ホーンによる長尺な演奏で
アーヴィンの豪快なテナーが横溢する傑作!
(帯中よりの抜粋)

「I Can't Get Started」、「There Is No Greater Love」



*BOOKER ERVIN QUINTET / THE BLUES BOOK

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booker ervin(ts), carmell jones(tp),
gildo mahones(p), richard davis(b), alan dawson(ds)
1964Rec/Prestige/

ブッカー・アーヴィン(ts)がプレスティッジに残した一連のブック・シリーズの一枚。
カーメル・ジョーンズを加えたクィンテットでアーヴィンのオリジナルを中心に熱気漲るプレイを展開する意欲作!!
(帯中よりの抜粋)

アーヴィンの人選に注目です。
ここではカーメル・ジョーンズ(tp)と珍しいギルド・マホネス(p)がバックに登場しました。
LPの収録曲はオリジナルの4曲だけ。
うち2曲が15分に及ぶ演奏で各人のソロをたっぷりと聴くことができまます。
なおCDには「Groovin' High」が追加されています。

「Groovin' High」



*BOOKER ERVIN QUARTET / THE SONG BOOK

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booker ervin(ts),
tommy flanagan(p), richard davis(b), alan dawson(ds)
1963Rec/Prestige/

ブッカー・アーヴィンのスタンダード作品集。
アーヴィン盤では一番聴いたアルバムです。
(5)「Yesterdays」の絶品バラードが聴きどころになりました。
バックはトミー・フラナガン・トリオ
リチャード・デイビス(b)とアラン・ドウソン(ds)のコンビネーションが素晴らしい。
特にアラン・ドウソンは斬新です。

「The Lamp Is Low」、「Yesterdays」、「All The Things You Are」、
「Just Friends」、「Our Love Is Here To Stay」、「Come Sunday」



*BOOKER ERVIN QUARTET / THE FREEDOM BOOK

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booker ervin(ts),
jaki byard(p), richard davis(b), alan dawson(ds)
1963Rec/Prestige/

ブッカー・アーヴィン(ts)がプレスティッジに残した一連のブック・シリーズの一枚。
ジャッキー・バイアード・トリオをバックにスリリングなテナーが感動を呼ぶ傑作!
(帯中よりの抜粋)

バックのバイアード・トリオが新鮮、特にアラン・ドウソンのドラミングに注目しました。
なおCDには「Stella By Starlight」が追加されています。

「Stella By Starlight」



*BOOKER ERVIN QUINTET / EXULTATION !

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booker ervin(ts), frank strozier(as),
horace parlan(p), butch warren(b), walter perkins(ds)
1963Rec/Prestige/

ここではフランク・ストロジャー(as)とウォルター・パーキンス(ds)の参加が嬉しい。
(2)「Black And Blue」のバラードが絶品です。
この1曲のために買っても惜しくないと思う。

「Black And Blue」、「Just In Time」



*BOOKER ERVIN QUARTET / THAT'S IT

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booker ervin(ts),
horace parlan(p), george tucker(b), al harewood(ds)
1961Rec/CANDID/

ブッカー・アーヴィン(ts)が「CANDID」に残した貴重盤。
「ポインシアナ」な大好きな曲、ここでのホレス・パーラン・トリオも素晴らしい。
ジョージ・タッカーのベースが凄い。

男気なテナーの筆頭格
ブッカー・アーヴィンのホーンに頭を突っ込んで聞き惚れたい。
(帯中よりの抜粋)

「Poinciana」、「Speek Low」



*BOOKER ERVIN QUINTET / COOKIN'

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booker ervin(ts), richard williams(tp),
horace parlan(p), george tucker(b), danny richmond(ds)
1960Rec/SAVOY/

ブッカー・アーヴィン(ts)の多くのアルバムはCD時代になってから聴きました。
今作は「SAVOY」・レーベルに残した一枚。
ホレス・パーラン・トリオをバックに野太いテナーがうねる。

「You Don't Know What Love Is」、「Autumn Leaves」

Boney James (ts) [B (sax)]

*BONEY JAMES & RICK BRAUN / SHAKE IT UP

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boney james(ts), rick braum(tp),
phil davis(p), rohn lawrence(g), larry kimpel(b), lil' john roberts(ds),
bob james(ke), larry carlton(g), nathan east(b), harbey mason(ds),
david torkannowsky(p), paulinho da costa(per), paul jackson jr(g), etc
2000/Warner Bros/

ボニー・ジェイムス(ts)とリック・ブラウン(tp)の組み合わせ。
全曲、テナー・サックスとトランペットの組み合わせはありそうでない。
バックにはフォー・プレイの顔も見え、オールスター・キャストによるフュージョンの名盤。
7曲目にホレス・シルバーの名曲「Song For My Farher」がポツンと入っていました。

Bobby Watson (as) [B (sax)]

* VINCENT HERRING & BOBBY WATSON & GARY BARTZ / BIRD AT 100

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vincent herring(as), bobby watson(as), gary bartz(as),
david kikpski(p), yasushi nakamura(b), carl allen(ds)
2019/Smoke Sessions Records/

1 Klactoveedsedatenne (C.Parker)
2 Bird-ish (B.Watson)
3 Lover Man/V.Herrring (J.Davis/R.Ramirez/J.Sherman)
4 The Hymn (C.Parker)
5 These Foolish Things/B.Watson (J.Strachey/H.Marvel/H.Link)
6 Folklore (V.Herring)
7 Bird Lives (J.McLean)
8 April In Paris/G.Bartz (V.Duke/Y.Harburg)
9 Yardbird Suite (C.Parker)

人気アルト・サックス奏者3人によるチャーリー・パーカー生誕100年周年記念盤です。
それもヴィンセント・ハーリング、ボビー・ワトソン、ゲイリー・バーツとくれば興味が湧きました。
ただ2人ならともかく3人になると顔見世興行的で焦点がぼやけるかもとも思いました。
でも1枚で3人が一度に聴ける徳用盤なんてそうはありませんね。

全9曲はパーカー作が3曲、その他6曲の構成です。
目玉は3人のソロで(3)「Lover Man」でハーリングが(5)「These Foolish Things」でワトソンが、(8)「April In Paris」でバーツがフューチャーされていることです。
手慣れた3人のバラード・プレイが聴きどころになりました。
このそれぞれの1曲が聴けるだけでも価値があると思います。
バックのトリオにもまた注目しました。
デヴィッド・キコスキ(p)、中村恭士(b)、カール・アレン(ds)という天才肌が脇を固めています。
中にジャッキー・マクリーン作の(7)「Bird Lives」が入っていました。
これには3人のマクリーンに対するトリビュートも含まれているのではないかと思いました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*BOBBY WATSON SEXTET / FROM THE HEART

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bobby watson(as), leron thomas(tp), warren wolf(vib,p),
halold o'neal(p), curtis lundy(b), quincy davis(ds)
2007/Palmetto/

1 Wikes Bbq
2 Purple Flowers
3 Deep Pockets
4 Climbing The Stairs
5 Aye Carumba
6 For Milt
7 Peace, Love, And Carrots
8 Del Corazon
9 Timeless
10 From The Heart
11 Marcus Vein

才人、ボビー・ワトソンの新譜はさすがに一味違います。
フレッシュなメンバーと共に溌剌とした切れのある演奏を聴かせてくれました。
たしかにワトソンの持つ「Young At Heart」は感じることができます。
ヴァイブのウォーレン・ウォルフの名前はチラホラ聞きますが、レロン・トーマス(tp)、
ハロルド・オ・ニール(p)、クインシー・デイヴィス(ds)は初見、ニュー・フェイスだと思います。
しかし、カーティス・ランディ(b)が脇を固めているので人選にもソツがありません。
ワトソンも新人の発掘、育成に努めているのでここいらへんの名前は覚えておくことにしましょう。
全曲、メンバーのオリジナルによる意欲的な作品になっています。
特にウォーレン・ウォルフの瑞々しいヴァイブ・プレイが魅力で、今後の期待は大きいです。
ヴァイヴ界には久しくニュー・スターが現れていないのでなんとか大きく羽ばたいて欲しいと願っています。
もちろん、あとの3人も張り切って好演しています。
ところでワトソンは「ホライゾン」という自己のグループ名を持っていますがここでは使われていません。
なぜなんでしょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*BOBBY WATSON & HORIZON / HORIZON REASSEMBLED

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bobby watson(as), terell stafford(tp,fhn)
edward simon(p), essiet essiet(b), victor lewis(ds)
2004/PALMETTO RECORDS/

ボビー・ワトソン(as)が率いるホライゾンの新譜です。
全11曲中、メンバーのオリジナルが6曲、バカラックの「THE LOOK OF LOVE」も取り上げています。
一聴した第一印象はちょっと大人しい、さすがのワトソンも落ち着いてしまったのかなということでした。
元々彼はテンションが高くて覇気のある演奏が最大の魅力だったからです。
しかし、それを補って余りあるのがテレル・スタッフォード(tp、fhn)とエドワード・サイモン(p)のプレイです。
特にテレル・スタッフォードはジャズ仲間のGさんの一押しでしたが、なるほどなぁーと思いました。
若かれし頃のアート・ファーマー(tp、fhn)かケニー・ドーハム(tp)か。
しなやかでまろやかな音色ながら鋭いアタックや切れ味を併せ持つプレイヤーです。
エドワード・サイモンは新感覚のピアニストかと思っていましたがバップを演らせても大したものです。
さすがに懐が深いところを見せてくれました。
ワトソンがジャズ・メッセンジャーズで鍛えられたように今度は彼自身が若手を育てる立場になったわけです。

(中間系)



*BOBBY WATSON QUINTET / LIVE & LEARN

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bobby watson(as), gregg skaff(g),
john hicks(p), curtis lundy(b), victor lewis(ds), kenny washington(ds)
2002/Palmetto/



*BOBBY WATSON QUARTET / IN THE GROOVE

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bobby watson(as)
dado moroni(p), hein van de geyn(b), hans van oosterhout(ds)
2000/CHALLENGE REC/

1 Confirmation
2 All Blues
3 The Shadow Of Your Blues
4 Cjherokee
5 Blues For Claude
6 The Theme

久し振りにボビー・ワトソン(as)のアルバムを買ってみました。
これはいいですね、文句なしです。ライブ・アルバムとしても極上の一品です。
1曲目、チャーリー・パーカー作の「CONFIRMATION」におけるアルトソロから始まる
プレイは熱い!!、ワトソンの面目躍如、まさに圧倒的な迫力で迫ってきます。
2曲目、「ALL BLUES」ではダド・モロニ(p)が凄みのあるプレイを聴かせます。
ワトソンの変幻自在のソロ、モロニのピアノも相変わらず切れ味が鋭いです。
「百聞は一聴にしかず」、ワトソンとモロニとの勝負は本当に聴き応えがありますよ。
ジャズ・フェスティバルにおける真剣勝負のぶつかり合いに圧倒されてしまいました。
ベース、ドラムも強力、早くも今年のベスト3候補の登場です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*BOBBY WATSON & HORIZON / NO QUESTION ABOUT IT

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bobby watson(as), frank lacy(tb), roy hargrove(tp).
orrin evans(p), curtis lundy(b), montez coleman(ds)
1988/Blue Noe/

ボビー・ワトソンもホライゾンを結成して後進の発掘、育成に努めています。
ロイ・ハーグローブ(tp)もここが初登場でした。



*BOBBY WATSON QUARTET / LOVE REMAINS

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bobby watson(as),
john hicks(p), curtis lundy(b), marvin"smitty"smith(ds)
1988/RED/

ボビー・ワトソンはジャズ・メッセンジャーズで一気に名前が知られました。
アルト・サックスの名手の一人だと思います。
ここはワトソンのメロディ・メーカーとしての実力をいかんなく発揮した一枚。
全曲オリジナルでジョン・ヒックス・トリオの好演も光ります。
隠れ名盤の一枚です。

Bob Rockwell (ts) [B (sax)]

*BOB ROCKWELL QUARTET / BLACK JACK

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bob rockwell(ts)
kasper villaume(p), shigeo aramaki(b), masahiko ohsaka(ds)
2006/MARSHMALLOW EXPORT/

1 So In Love
2 Black Jack
3 TimeOn My Hands
4 Purple Gazelle
5 Blues Legacy
6 Three Little Words

実はこのボブ・ロックウェルも好みのテナー奏者の一人でして、私はかなりのCDを持っています。
特にSteepleChase盤↓のピアノレスやドラムレスのトリオはよく聴いていました。

このアルバムは一昨年の2004年に来日した時の横浜の「ドルフィー」で録音されたライブ盤です。
確かこの時はロックウェルとキャスパー・ヴィヨーム(p)のデュオの公演もありました。
荒巻さんと大坂さんを加えたこのカルテットは、ほぼぶっつけ本番の組み合わせであったと思います。
最初はやや手探り状態にあったことは想像に難くありません。
いわゆるジャムセッションに近いですが一期一会的発想はジャズのもう一つの醍醐味でもあります。
グループとしてのバランスやまとまりよりもプレイヤーの力量や自由度を重視するやり方です。
それだけにスリリングで面白く、それぞれが白熱したエキサイティングなプレイを繰り広げています。
ここでの最大の聴きどころはロックウェルと大坂昌彦さん(ds)のぶつかり合いでしょうか。
惜しむらくはヴィヨームですが、この時はまだ発展途上、才能を感じさせながらも物足りなさも残りました。
彼はこの1年余りの間にその才能を開花させ長足の進歩を遂げています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*BOB ROCKWELL & BEN SIDRAN QUARTET / WALK PRETTY

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bob rockwell(ts,fl), ben sidran(p,vo)  
billy peterson(b), kenny horst(ds)
2002/GO JAZZ/

ボブ・ロックウェル(ts)も精力的に活動しています。
この作品はベン・シドラン(p)との双頭ワン・ホーン・カルテットです。
「THE SONG OF ALEC WILDER]とのサブタイトルが付いていて、
全12曲はアレック・ワイルダーの作曲になるものです。
5曲でベン・シドランの渋いノドが聴けます。
ロックウェルは3曲でフルートも披露していますがこちらはイマイチですね。
やはり、テナー・サックスに安定感と魅力があります。

(中間系)



*BOB ROCKWELL QUARTET / ONE AFTERNOON AT JAZZCUP

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bob rockwell(ts)
kasper villaume(p), marc davis(b), karsten bagge(ds)
2001/MUSIC MACCA/

渋いテナー・サックス奏者のボブ・ロックウェルのライブ作品です。
主にヨーロッパで活動、活躍していますがもう少し注目されてもいいプレイヤーです。
若手トリオをバックに悠々としたサックス・プレイを披露しています。
ミディアム・テンポに乗った重厚な音色はまさにテナー・サックスの王道を行くものです。
特に(1)、(3)がいいなと思いました。

(中間系)



*BOB ROCKWELL / AFTER HOURS

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bob rockwell(sax)
david hazeltine(p), billy peterson(b), kenny horst(ds)
1998/GO JAZZ/

1 Confluence
2 You Stepped Out Of A Dream
3 Dominator
4 Love Walked In
5 Relaxin At Camarillo
6 Prisoner Of Love
7 Pentimento
8 So In Love

余り一般に知られている人ではないので迷っていましたが思い切って紹介することにしました。
現在私が聴き込んでいるプレイヤーの一人でボブ・ロックウェルの最新作です。
オーソドックスなワン・ホーン・ジャズで比較的聴き易い作品に仕上がっています。
バックの3人も素晴らしいです、特にデヴィッド・ヘイゼルタイン(p)の参加が貴重です。
こういうのがいずれ「幻の名盤」になっていくのだと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*BOB ROCKWELL QUARTET / SHADES OF BLUE

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bob rockwell(ts),
andy laverne(p), jesoer lundgaard(b), keith copeland(ds)
1996/Steeplechase/

ボブ・ロックウェルはこれを最後にスティープル・チェースを離れることになりました。
〆はやっぱりオーソドックスなワン・ホーン・カルテットです。

「Wonder Why」、「Pannonica」、「On A Misty Night」、etc



*BOB ROCKWELL TRIO / BORN TO BE BLUE

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bob rockwell(ts), andy laverne(p), jesoer lundgaard(b)
1994/Steeplechase/

前作にスティープル・チェースのハウス・ピアニストのアンディ・ラバーンが加わりました。
しっとりとしたトリオが聴け舞ました。

[Bye-Ya」、「Born To Be Blue」、「A Nightingasle Sang In Berkeley Square」、
「Bye Bye Baby」、「Jitterbug Waltz」、「While We're Young」、etc



*BOB ROCKWELL DUO / LIGHT BLUE

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bob rockwell(ts), jesper lundgaard(b)
1993/Steeplechase/

今度はデンマーク出身の名手、イェスパー・ルンゴー(b)とのデュオです。
色々と挑戦しているようで興味深く聴きました。

「Tea For Two」、「Squeeze Me」、「Love Walked In」、「Caravan」、
「Sweet Lorraine」、「Three Little Words」、「Crazy Rhythm」、「Light Blue」,etc



*BOB ROCKWELL QUARTET / IT'S ALL RIGHT WITH ME

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bob rockwell(ts),
duke jordan(p), jesper lundgaard(b), aage tanggaard(ds)
1990/Marshmallow/

マシュマロ・レーベルの第二弾はデューク・ジョーダン(p)との共演です。

スピード感とこの音圧!
明日を担うテナーにジョーダンが絶妙なサポート。
(帯中よりの抜粋)

「It's All Right With Me」、「Get Out Of Town」、「A Weaver Of Dreams」、
Prisoner Of Love」、「These Foolish Things」,etc



*BOB ROCKWELL QUARTET / RECONSTRUCTION

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bob rockwell(ts),
joe locke(vib), rufus reid(b), victor lewis(ds)
1990/Steeplechase/

前作にヴァイブのジョー・ロックが加わった作品。
よく歌い、艶のある音色、絶好調時の演奏が聴けます。
カルテットのバランスもいいです。

「All Or Nothing At All」、「How Long Has This Been Going On」、
「Love Eyes」、「Serenata」



*BOB ROCKWELL TRIO / TRIO

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bob rockwell(ts), rufus reid(b), victor lewis(ds)
1989/Steeplechase/

ボブ・ロックウェルでは一番よく聴いた愛聴盤でした。
ルーファス・リード(b)とのコンビネーションが素晴らしいです。

「When Fall In Love」、「Prisoner Of Love」、「Love Walked In」、「So In Love」



*BOB ROCKWELL QUARTET / NO RUSH

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bob rockwell(ts),
butch lacy(p), jesper lundgaard(b), jukkis uotila(ds)
1987/Steeplechase/

ボブ・ロックウェルのスティープル・チェースにおける初リーダー・アルバムです。
やや緊張感が感じられる演奏です。

「Embraceable You」、「Just In Time」


*BOB ROCKWELL QUARTET / LOVE EYES

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bob rockwell(ts),
jorgen emborg(p), jesper lundgaard(b), aage tanggaard(ds)
1984/Marshmallow/

ボブ・ロックウェルは豪快かつ力強いテナー・プレイが魅力です。
1945年オクラホマ生まれ、1983年からデンマーク在住。

「You And The Night And The Music」、「I See Your Face Before Me」、
「I'ts Easy To Remember」、「Love Eyes」、「Old Devil Moon」.etc


Bob Reynolds (ts) [B (sax)]

*BOB REYNOLDS QUARTET & QUINTET/ CAN'T WAIT FOR PERFECT

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bob reynolds(ts)
aaron goldberg(p), reuben rogers(b), eric harland(ds)
mike moreno(g)(1,4,5), david soler(g)(2,8)
2006/FRESH SOUND NEW TALENT/

1 Common Ground
2 Belief
3 Can't Wait For Perfect
4 Summer Night
5 First Steps
6 Fiction
7 Nine Lives
8 Intro
9 Last Ninute
10 The Escape

先週、「最近の愛聴盤」で紹介したRALE MICIC盤に参加していたボブ・レイノルズ(ts)を見つけました。
多分、これが初リーダー・アルバムだと思いますが全曲彼のオリジナルで気合が入っています。
スタイルとしてはどうなんでしょうか、ストレートながら改革派、守旧派、どちらにも属さない中間派かな。
音色は力強く合格点、フュージョン~スムース・ジャズ系の影響もかなり見受けられます。
表題曲の(3)「CAN'T WAIT FOR PERFECT」はファンク・ナンバーでグローバー・ワシントン・JRを彷彿とさせます。
今後はこちらの方向に進む可能性もあり、本人自身も分からない状態ではないかと思います。
現在の彼の音楽性を表した作品で、中途半端になるのか、個性になるのか、今後の展開が楽しみです。
いつもとはちょっと違ったプレイを聴かせるバックの改革派に属する3人も聴きものですよ。
アーロン・ゴールドバーグ(p)、リューベン・ロジャース(b)、エリック・ハーランド(ds)にとっては異色作、
曲によっては恐る恐る、手探り状態を感じさせますがそんなところがまた興味深いと思いました。
先物買いをしておきたいテナー奏者ではあります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Bob Mintzer (ts) [B (sax)]

*BOB MINTZER QUARTET / IN THE MOMENT

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bob mintzer(ts,bcl)
phil markowitz(p), jay anderson(b), john riley(ds)
2006/ART OF LIFE RECORDS/

1 Straight Ahead
2 Listen Here
3 Time After Time
4 Aha
5 Simple Song
6 What's The Word
7 Play Pretty
8 Blues
9 Forgiveness

多彩な音楽性を持つボブ・ミンツァー(ts)のストレイト・アヘッドなジャズ・アルバムです。
彼は「イエロージャケッツ」のサックス奏者として知られていて、ビックバンド畑にも強い。 作編曲者としての能力も高いです。
でも、時々はこういうアルバムも作りたくなるんでしょうね。
(1)「STRAIGHT AHEAD」はそのものズバリの曲名、(3)「TIME AFTER TIME」がただ1曲のスタンダード。
(2)「LISTEN HERE」ではエディ・ハリス(ts)の曲を取り上げています。
ミンツァーのR&Bやソウル・ジャズの原点がここいら辺にあるのかと思い、興味深かったです。
それだけにこの曲でのプレイが聴きものか。
その他のオリジナルもストレートな表現で聴き易くリラックスできます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* BOB MINTZER QUARTET / BOP BOY

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bob mintzer(ts,bcl),
steve kuhn(p), eddy gomez(b), steve gadd(ds)
2002/Leafage Jazz/

1 Blue Bossa
2 Bop Boy
3 Embraceable You
4 Francisca
5 Invitation
6 Re-Re
7 Runferyerlife
8 Speak Low
9 St.James Infirmary
10 Why Did I Choose You

ベテランのサックス奏者のスタンダード作品集が気になるのは私の病気です。
今作は多彩な音楽性を持つボブ・ミンツァー(ts)のスタンダード作品です。
ミンツァーは「イエロージャケッツ」のサックス奏者として知られていて、ビックバンド畑にも強い。
作編曲者としての能力も高いです。
演奏スタイルは同系統のマイケル・ブレッカー(ts)やボブ・バーグ(ts)に比べても遜色ありません。
スムーズな音色と変幻自在に変化する実力の持ち主です。

ここはメンバーにも興味を惹かれました。
ジャズ主流派の二人とフュージョン系中間派の二人の組み合わせです。
スティーブ・キューン(p)、エディ・ゴメス(b)&ミンツァー(ts)、スティーブ・ガッド(ds)は興味深いです。
キューンとガッドは初顔合わせとありました。
ちなみに今作のプロデューサーはニューヨーク在住のベーシストの中村照夫さんです。

全10曲は自身のオリジナル3曲とその他7曲の構成です。
異質の組み合わせはある種の緊張感が漂っているけどそれがまた魅力になっています。
4ビート・ジャズにおけるミンツァーとガッドの演奏に注目しました。
ミンツァーはまた管楽器シンセのウィンド・シンセサイザーやバス・クラリネットの名手でもあります。
表現の幅がグンと広がるのでコンテンポラリー・シーンのサックス奏者には必需品になりつつある楽器です。
そのバスクラの独特の音色は(9)、(10)で聴けました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



Bob Kindred (ts) [B (sax)]

*BOB KINDRED QUARTET / BLUE MOON

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bob kindred(ts)
john di martino(p), george mraz(b), ben riley(ds)
2004/VENUS RECORDS/

ボブ・キンドレッド(ts)は64歳、キャリア十分のベテランですが私はまったく知りませんでした。
知る人ぞ知る存在だったんでしょうね。
スタイルとしてはスイングとモダンの中間派、一口では言えない色々な表情を持っています。
選曲はデューク・エリントンの曲が3曲も入っているのが目を引きますがバラエティに富んでいます。
全体的にかなり濃厚な味付けなので好みが分かれるでしょうか。
私としてはあまり感情移入せずにモダンに聴かせる曲が良かったです。
そんなわけで(11)がベスト・トラック、比較的あっさり風味の(4)、(7)も印象に残りました。
なお、ジョン・ディ・マルティーノ(p)は同レーベルからロマンティック・ジャズ・トリオとして作品を出しています。

ジャズ・テナー・サックスの最もテナー・サックスらしい音が魅力のボブ・キンドレッド本邦デビュー!
スタン・ゲッツのロマンティシズム、ベン・ウェブスターのエモーショナルなどジャズ・テナーの王道を行く、
美しくも深いサウンドで情熱的に演奏!!
(帯中よりの抜粋)

「 Nothin' Till You Hear From Me」、「In A Sentimental Mood」、「Crazy He Calls Me」、
「Moon And Sand」、「Body And Soul」、「The Things We Did Just Summer」、
「If You Could See Me Now」、「Time On My Hand」、「Blue Moon」、「Warm Valley」、
「With The Wind And Rain In Your Hair」

(くつろぎ系)

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