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Bob Gordon (bs) [B (sax)]

*JACK MONTROSE WITH BOB GORDON / BY JACK MONTROSE

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jack montrose(ts), bob gordon(bs),
paul moer(p), red mitchell(b), shelly manne(ds)
1956Rec/Atlantic/

ジャック・モンテローズ(ts)とボブ・ゴードン(bs)の共演盤。
ウェスト・コースト・ジャズの貴重盤の一枚。

スタンダードは「When You Wish Upon A Star」 「Have You Met Miss Jones」

Bob Berg (ts) [B (sax)]

*BOB BERG / ANOTHER STANDARD

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bob berg(ts,ss)
david kikoski(p, ed howard(b), gary novak(ds)
randy brecker(tp), mike stern(g)
1997/Stretch/

ピン・ポーン、久し振りの大当たりです。
犬も歩けば棒にあたる、これだからやめられません。
チック・コリアがお気に入りのボブ・バーグのスタンダード作品集です。
私の大好きなシナトラのヒット曲をたくさん演奏してくれているのも嬉しい。
私が密か?に集めている、「ドラゴン流目立たないけどいいアルバム」の一枚です。
もろ、ジャズ・オタクのわたしの一面です。
こういうのは、余りマイナーな人ではいけないし、余りメジャーな人でもダメなのですねえ。
ある程度のジャズ・ファンにはよくある、いわゆる一人よがりというやつですよ。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(まじめ系)


*BOB BERG QUARTET /RIDDLES

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bob berg(ts)
jim beard(p), victor bailey(b), steve gadd(ds),
gil gold steein(acc), jon herington(g), john patitucci(b)
1994/Stretch/

ボブ・バーグ(ts)のストレッチ・レーベルの第二弾。
いわゆる谷間になる作品で見逃しがちになる傾向にあります。
フュージョン系の音作りは明らかにマイケル・ブレッカーを意識した作品だと思います。
プロデュースはピアノのジム・ベアード。

パット・メセニー、ミルトン・ナシメント、チック・コリア、ジェームス・テイラーのナンバーを含む実力派テナー・サックス奏者ボブ・バーグのストレッチ第2弾!
(帯中よりの抜粋)


*BOB BERG QUARTET / ENTER THE SPIRIT

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bob berg(ts)
chick dorea(p), david kikoski(p), jim beard(p),
james genus(b), dennis chambers(ds)
1993/Stretch/

ストレッチ・レーベル移籍第一弾。
師匠格のチック・コリアもゲストで共演しています。
3人のピアニストが聴ける徳用盤。
デヴィッド・キコスキが5曲、チックが3曲、ジム・ベアードが2曲の構成です。
キコスキのピアノにも注目しました。


*BOB BERG QUINTET / IN THE SHADOWS

bob berg(ts)
mike stern(g), jim beard(key), limcoln goines(elb), dennis chambers(ds),
will lee(elb)(4,5), randy brecker(tp)(1)
1990/Denon/

フュージョン色の強い一枚です。
マイク・スターン(g)、デニス・チェンバース(ds)が共演。
マイケル・ブレッカー(ts)をライバルとして競う。

「I Thought About You」、「Autumn Leaves」


*BOB BERG SEXTET / NEW BIRTH

bob berg(ts), tom harrell(tp),
ceder walton(p), mike richmond(b), al foster(ds), sam figueroa(per)
1978/XANADU/

ボブ・バーグの初リーダー・アルバムです。
純ハード・バップ・アルバム。

マイルス・グループ加入で一気に名を高めたボブ・バーグの若さ溢れる初リーダー作。
(帯中よりの抜粋」

「You're My Thrill」、「This Masquerade」

Billy Harper (ts) [B (sax)]

*BILLY HARPER QUINTET / SOUL ON AN ANGEL

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billy harper(ts)
francesca tanksley(p), clarence seay(b), newman taylor baker(ds)
eddie henderson(tp), john clark(frh)
2000/METROPOLITAN RECORDS/

1 Thine Is The Glory
2 Credence
3 It Came Upon A Midnight Clear
4 Let All The Voices Sing
5 Soul Of An Angel
6 Was It Here...Is It There ?

熱血漢、ビリー・ハーパーの新作です、ハーパー独特の熱いサウンドが楽しめます。
相変わらずの真っ向からのストレート勝負ですから、気持が良いです。
ここでもパワフルなプレイを聴かせてくれています。ファンにはたまりませんねえ。
もちろん、全曲オリジナル、決して自分のスタイルを変えようとはしません。
こういうジャズマンは今や本当に貴重な存在です。
ライブで最も聴いてみたいプレイヤーの一人ですが最近は日本に来ているのでしょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*BILLY HARPER QUINTET / IF OUR HEARTS COULD ONLY SEE

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billy harper(ts,vo), eddie henderson(tp),
francesca tanksley(p), clarence seay(b), newman baker(ds)
1997/DIW/

ビリー・ハーパー・クインテットの日本制作盤です。
野太いヴォーカルと共に、ここでも強烈な演奏が聴けました。

豪快なビッグ・トーンで歌うエネルギッシュ・テナーの雄ハーパーの魅力全開。
ソウルフルなサウンドにますます磨きがかかった待望の新作。
(帯中よりの抜粋)

「My One And Only Love」



*BILLY HARPER QUINTET / SOMALIA

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billy harper(ts), eddie henderson(tp),
francesca tanksley(p), louis spears(b), newman baker(ds)
1995/EVIDENCE/

ビリー・ハーパーが呪術的なアフリカン・リズムに乗って飛ばします。
熱い演奏はやや金太郎飴的ではあるけれど、どっぷりとハマる。
全5曲は全て自身のオリジナル。



*BILLY HARPER QUINTET / DESTINY IS YOURS

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billy harper(ts), eddie henderson(tp),
francesca tanksley(p), clarence seay(b), newman baker(ds)
1990/Steeplechase/

ビリー・ハーパーの熱い演奏が好きだ。

「My Funny Valentine」



* BILLY HARPER QUINTET / IN EUROPE

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billy harper(ts), everett hollins(tp),
fred hersch(p), louie "mbiki"speaks(b), horacee arnold(ds)
1979Rec/Soul Note/

1 Priestess
2 Calvary
3 Illumination

ビリー・ハーパーもまた典型的なコルトレーン派のテナー・サックス・プレイヤーです。
パワフル&エネルギッシュなノン・ストップ・パフォーマンスは好きな人にはたまりません。
直情的なストレート一本やりは強烈で最も熱いテナー・サックスを聴かせてくれます。
出自はアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズですが印象に残っていません。
私にとってハーパーはリー・モーガンの「The Last Session」(1972/Blue Note)が良かった。

全3曲は全てハーパーのオリジナルです。
(1)「Priestess」は15分、(3)「Illumination」は20分を超す長丁場です。
今作のもう一つの聴きどころは若き日のフレッド・ハーシュ(p)にあります。
今とは違うマッコイ・タイナーばりの熱いピアノに注目しました。

ハーパーの最大の魅力は呪術的なアフリカン・リズムにあると思います。
聴いているうちにだんだんと心が熱くなってくるんですよ。
延々と繰り返される強烈なリズムはまさに音楽が持つ力を実感します。
ちなみに呪術的なアフリカン・リズムといえばナイジェリアの闘士、フェラ・クティが忘れられません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

Bill Evans (sax) [B (sax)]

* BILL EVANS SEXTET / DRAGONFLY

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bill evans(ts), josh dion(ds,vo), ryan cavanaugh(banjos),
mitch stein(g), clifford carter(key), andy hess(ds),
steve lukather(g)(1,6), john medeski(org)(2), roger squitero(per)
etc
2011/BillEvans/

1 Madman
2 Time
3 Kinga And Queens
4 Tit For Tat
5 I Don't Know About Love
6 Forbidden Daffodils
7 Nothin' To Believe In
8 Lay It Down
9 Dirt County Breakdown
10 Dragonfly

サックスのビル・エヴァンスを聴くのも久し振りです。
ビル・エヴァンスといえばピアノですがこちらもフュージョン・シーンではよく知られています。
マイケル・ブレッカー、ボブ・バーグ、ボブ・ミンツァーと同系統の立ち位置になるかな。
リアル・ジャズからスムース・ジャズまで幅広い音楽性の持ち主です。
今作はジャケットのイラストに惹かれました。
ちなみにこのイラストはエヴァンス自身が書いたそうです。

全10曲は全て自身のオリジナルで占められています。
面白かったのはバンジョーが加わったことで新鮮なサウンドになっていることです
ロック的ヴォーカルとソウルフルなバック・コーラス、それにエネルギッシュなサックスやギターが絡む。
フュージョン特有の泣きのサックスやギターが鳴り響いてソウル&ファンキーな演奏を繰り広げています。
馴染みのあるスティーヴ・ルカサー(g)やジョン・メデスキ(org)も懐かしかったです。
私は一時期フュージョン系もよく聴いていたのでたまにはこういうのもいいなと思いました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



*BILL EVANS & RANDY BRECKER / SOUL BOP BAND LIVE

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bill evans(ts,ss), randy brecker(tp,vo), hiram bullock(g,vo)
david kikoski(key), victor bailey(b), steve smith(ds)
2004/BHM/

「2005年みんなのベスト3」でTさんから薦められたアルバムです。
最初は1枚にまとめられた日本盤を買おうと思ったのですが早くも在庫切れで廃盤の可能性もあるかも。
というわけで、輸入盤の2枚組を新たに注文して入手した次第です。
このように苦労して手に入れたアルバムは思い出に残るものです。
サックスのビル・エバンスはピアノのビル・エバンスと同姓同名で検索するのに困りました。
フュージョン、スムース・ジャズ界ではすでに知られた存在なのにだいぶ損をしていますね。
さて、このアルバムですがもうノリノリのソウルフルなファンク・バンドのライブ盤です。
ヨーロッパの各地を回ってのツアーでそれぞれのライブ会場は興奮の渦となっています。
メンバー的にも素晴らしいのでそれも当然、私はデヴィッド・キコスキーに一番の興味がありました。
迫力満点、熱気溢れる強力なソウル・バップ・バンドを楽しむことが出来ます。

(中間系)



*BILL EVANS / SOUL INSIDER

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bill evans(sax)
les mccann(vo), ricky peterson(org,p), dean brown(g)
john scofield(g), james genus(b), steve jordan(ds), etc
2000/ESC RECORDS/

ビル・エヴァンス(sax)の新作は全曲彼のオリジナルで力のこもったアルバムです。
ソウルフルでグルービーな演奏を聴かせてくれました。
正直言って驚きました。顔に似合わずこんなプレイも出来るのかという感じですね。
ノリノリで自然に身体が動いてしまいます。
ソウル・ジャズの大御所、レス・マッキャン(vo)も2曲に参加しています。
懐かしくて涙が出そうになりましたよ。

(くつろぎ系)



*BILL EVANS / TOUCH

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bill evans(sax)
wallace roney(tp), lee ritenour(g), chuck loeb(g),
jim beard(key), vinnie colaiuta(ds), victor bailey(b),
mark egan(b), dean brown(g), adam rogers(p), etc
2000/ESC RECORDS/

全曲、ビル・エヴァンス(sax)のオリジナルです。
バックにはフュージョン系のそうそうたるメンバーが名を連ねています。
癒し系アルバム。

Bernie McGann (sax) [B (sax)]

*PAUL GRABOWSKY & BERNIE McGANN / ALWAYS BALLADS

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paul grabowsky(p), bernie mcgann(sax),
philip rex(b), simon barker(ds)
2006/ABC Jazz/

オーストラリア・ジャズの一枚です。
「Always Ballads」とあるようにスタンダードのバラード集です。
勉強不足で両者共に初見でしたがあまりの内容の良さに驚きました。
オーストラリアのベテラン・ピアニスト、ポール・グラボウスキーと
ベテラン・サックス奏者、バーニー・マッガンの組み合わせです。

最初にジャケットを見た時に暗い感じのデュオ・アルバムかと思いました。
それで何度か手に取ったり棚に戻したりしたんだけど買って良かったです。
聴いてみると極上のワン・ホーン・アルバムが隠れていました。
この二人のコラボレーションは本当に素晴らしいです。
ベテランのスタンダード作品集にありがちな陳腐な内容は微塵もありません。
抜群のタイミングとタイム感覚・・・その聴き味の良さについ耳を傾けてしまう。
しっとりと落ち着いた表情を見せながらも各々の演奏が個性的だからです。
心に沁みるというよりは心に響いてくるものがありました。

マッガンはリー・コニッツ風味、実にクールでモダンなアルト・サックス奏者でした。
さらにあちこちでジョニー・ホッジスやポール・デスモンドの味も感じました。
歌うように吹く・・・テクニックも抜群で時々テナー・サックスのようにも聴こえます。
グラボウスキーの美しくも切れ味鋭い、よくスイングするピアノにも魅せられました。
多分、ピアノ・トリオ・ファンにはよく知られた存在なんでしょうね。

1曲目からグイと引き込まれて、心を鷲づかみにされるのは必定です。
スタンダードが新しい感覚で蘇ってくる。
これには参ったなぁ~。
真に「味わい深いアルバム」ってこういう作品だと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Bernd Reincke (bs) [B (sax)]

*BERND REINCKE QUINTET / ON THE RUSH

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bernd reincke(bs), sandra hempel(g),
martin hornung(p), oliver karstens(b), wolff reichelt(ds)
2006/YVP MUSIC/

私は知る人ぞ知るのバリトン・サックス・ファンです。
ジャズを聴き始めたきっかけがジェリー・マリガンだったのでその影響でしょうね。
バリトンのアルバムは見かければ手が伸びますが特殊な楽器なので今でも流通量は極端に少ないです。
これはドイツ人のバリトン奏者の作品、バーンド・レインケと読むのか、初めて聴きました。
本人も含めて若手のメンバーを揃えてのハード・バップ・アルバムです。
バリトン奏者のペッパー・アダムス~ゲイリー・スマリアンの流れを汲んでいるようです。
しかし、クールな音色でバリトン独特の低音を駆使するわけでもなくごく自然に演奏している感じがします。
この何気ないところが個性なのか・・・好印象の作品です。
もちろん、コルトレーン以降のモダンな味付けもあります。
ギターとのユニゾンで演奏されるテーマが心地良く、バックのピアノ・トリオも効果的なリズムを送り出しています。
1曲目の収録されたオリジナルの「17-46」が一番の聴きどころになりました。

(中間系)

Bennie Wallace (ts) [B (sax)]

*BENNIE WALLACE TRIO / THE NEARNESS OF YOU

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bennie wallace(ts), kenny barron(p), eddie gomez(b)
2004/ENJA/JUSTIN TIME/

ベニー・ウォレスもユニークなテナー奏者で以前はとっつきにくい演奏が多かったです。
マイ・ペースで良くも悪くも人を寄せ付けないところがありました。聴く方もけっこう構えていましたよ。
それが最近はすっかりと大人しくなりまして、「ウォレスよ、お前もか」という感がないでもありません。
ここではケニー・バロン(p)とエディー・ゴメス(b)をバックに彼流のスタンダードを聴かせてくれました。
私としては調子的に一枚を通して聴くのはちょっとつらい、もう少し尖がったところがほしかったです。
しかし安定感はありましたね、ベニー・ウォレス入門編としては申し分がないと思います。

「Come Rain Or Come Shine」、「Willow Weep For Me」、「Crazy He Calls Me」、「Cocktails For Two」、「Why Was I Born」、「The Nearness Of You」、「I'm OldFashioned」、「I've Grown Accustomed To Her Face」、「Some Other Spring」、「'Tis Autumn」

(中間系)



*BENNIE WALLACE QUARTET / MOODSVILLE

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bennie wallace(ts)
mulgrew miller(p), peter washington(b), lewis nash(ds)
2001/GROOVE NOTE/

1 I'll Never Smile Again
2 Con Alma
3 April In Paris
4 Milestones
5 When A Man Loves A Woman
6 Love For Sale
7 My Little Brown Book
8 I Concentrate On You
9 A Flower Is A Love Something

ベニー・ウォレス(ts)の新作はスタンダード作品集です。
個性派であるが故にある種のしつこさを感じるので、ちょっとキツイ方もいらっしゃるでしょうね。
ところが、このアルバムでは角が取れてまろやかな演奏になっています。
バックのメンバーにも恵まれて快調に飛ばしています。
特にマルグリュー・ミラー(p)の好調さが目立つのでより素晴らしい作品になりました。
ベニー・ウォレスの代表作になり得る一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*BENNIE WALLACE QUARTET / IN BERLIN

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bennie wallace(ts)
george cables(p), peter washington(b), herlin riley(ds)
2001/ENJA/

ベニー・ウォレス(ts)の新譜は1999年末のベルリン・ジャズ・フェスティバルのライブ盤です。
ジョージ・ガーシュイン作が3曲、オリジナル3曲、ハロルド・アレン作が1曲の構成です。
ウォレスの演奏は個性的で一度聞いたら忘れられない印象を残してくれます。
まさにワン・アンド・オンリーの世界を持っているプレイヤーです。
それだけに好き嫌いが出る作品でしょうがジャズ・アルバムとしては一級品だと思います。
ジョージ・ケイブルス(p)が良い味を醸し出しています。

「It Ain't Necessarily So」、「I Love You Porgy」、「It's Only A Paper Moon」、「Someone To Watch Over Me」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*BENNIE WALLACE QUARTET / SOMEONE TO WACTH OVER ME

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bennie wallace(ts)
mulgrew miller(p), peter washington(b), yoron israel(ds)
1999/ENJA/

ベニー・ウォレスのジョージ・ガーシュイン作品集です。
ウォレスは今までずっと我が道を行くという感じでやってきた人ですから、
彼はすでに独自の世界を持っていると思います。このアルバムでも十分個性的です。
時には刺激的、時にはクドク、スリルもあります。
私は1曲目から彼の世界に引き込まれてしまいました。
ワン・ホーンのテナー・サックスのアルバムとしてはとても新鮮に聴こえたからです。
その上、ピアノのマルグリュー・ミラーのプレイも光っています。
私は今までこんなに目立つミラーを聴いたことがありません。
ミラーについては過少評価をしていましたので改めなくてはいけませんねえ。
彼の代表作の一枚にもなると思います。

「Nice Work If You Can Get It」、「The Man I Love」、「Who Cares」、「Someone To Watch Over Me」、「I Was Doing All Right」、「How Long Has This Been Going On」、「It Ain't Necessarily So」、「I love You Porgy」、 etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(まじめ系)



*BENNIE WALLACE QUARTET / BENNIE WALLACE

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bennie wallace(ts)
tommy flanagan(p), eddie gomez(b), alvin queen(ds)
1998/Audioquest/

ワン・アンド・オンリーのユニークな世界を持つベニー・ウォレス(ts)。
独特の雰囲気を持っています。

「Serenade To Sweden」、「Moon Song」、「Over The Rainbow」、「So In Love」、「Prelude To A kiss」、「UMMG」、「Chelsea Bridge」

ここから↑に向かって怒涛の進撃が始まりました。
順番にトミー・フラナガン、マルグリュー・ミラー、ジョージ・ケイブルス、
ケニー・バロンと各ピアニストとの共演が楽しめます。

Benny Golson (ts) [B (sax)]

* BENNY GOLSON QUARTET / HORIZON AHEAD

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benny golson(ts),
mike ledonne(p), buster williams(b), carl allen(ds)
2016/HighNote/

1 Don't Get Around Much Anymore (D.Ellington/.R.Russell)
2 Jump Start (B.Golson)
3 Horizon Ahead (B.Golson)
4 Mood Indigo (D.Ellington/I.Mills/B.Bigard)
5 Domingo (B.Golson)
6 Lulu's Back In Town (A.Dubin/H.Warren)
7 Night Shade (B.Golson)
8 Three Little Words (B.Kalmar/H.Rudy)
9 Spoken Introduction
10 Out Of The Darkness, And Into The Light (C.Allen)

今作はベニー・ゴルソン(ts)の最晩年の作品になるかも知れませんね。
1929年生まれのゴルソンは今年で92歳になります。
今作の収録時は86歳か87歳だったのかな。
さすがに衰えは隠せませんがまだまだ元気な演奏を聴かせてくれました。
肉声も入っていてその落ち着いた語り口はゴルソンさんの穏やかな人柄を感じさせるものでした。
バックを務めたのはマイク・ルドン(p)、バスター・ウィリアムス(b)、カール・アレン(ds)のトリオです。
確か90歳の時に来日公演をすると聞いて驚いたけど結局体調不良で実現しなかった。
私がゴルソンさん(76歳時)を最後に見たのは2005年のB.N東京の来日公演でした。
ちょうどメンバーもこのままで10年過ぎても一緒に演ってるなんて嬉しいです。
「WHISPER NOT」の心地良い4ビートに酔い、テナーで聴く「I REMEMBER CLIFFORD」に泣けた。

私がゴルソンに最初に注目したのは「ジャズ・メッセンジャーズ」ではなかったです。
カーティス・フラー(tb)の人気盤の「Blues-ette」(Savoy/1958)でした。
ここでのゴルソン自作の「Five Spot After Dark」に心を鷲づかみにされました。
何ともジャズ・フィーリングに満ちたテーマとアンサンブルとハーモニーが素晴らしかったからです。
フラーのブルージーなトロンボーンにゴルソンのくねくねとした味わい深いテナー・サックスの響き、続くトニー・フラナガンのピアノも良かったです。

ゴルソンは演奏家というより作曲家としての評価が高いのも事実です。
交通事故で早世したクリフォード・ブラウン(tp)に捧げた「I Remember Clifford」は永遠のバラードです。
上記の「Five Spot」の他にも「Whisper Not」、「Stablemates」、「Blues March」、「Along Came Betty」、「Killer Joe」、「Are You Real ?」など、ジャズのスタンダードになっている曲も数多く書いています。

(中間系)



* BENNY GOLSON & CURTIS FULLER QUINTET + 2 / LEGEND OF JAZZ CLUB

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benny golson(ts), curtis fuller(tb),
benny green(p), dwayne burno(b), joe farnsworth(ds),
jimmy mcgriff(org), wayne boyd(g)
1999/M&I/

1 South Street Jam
2 My Funny Valentine
3 Cherokee
4 Five Spot After Dark
5 Ornithology
6 Lady Bird
7 These Foolish Things
8 Confirmation

ベニー・ゴルソン(ts)とカーティス・フラー(tb)の名コンビ・・・何をいまさらという気がないでもなかった。
でもトロンボーンはちょっと聴いてみたいと思いました。
ゴルソンとフラー・・・1960年前後の二人のコンビネーションは抜群でした。
フラーの不朽の名盤「ブルース・エット」はこの頃の代表作です。

全8曲はゴルソンのオリジナル2曲とその他6曲の構成です。
二人の共演ということになるとやっぱり外せないんだろうね。・・・「Five Spot After Dark」
(2)「My Funny Valentine」や(7)「These Foolish Things」のバラードが良かった。
ゴルソン独特のくねくねテナーとぼわんとしたフラーのトロンボーンは健在です。
ゆったりのんびりと聴きたいアルバムです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



*BENNY GOLSON QUINTET / TERMINAL 1

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benny golson(ts), eddie henderson(tp),
mike ledonne(p), buster williams(b), carl allen(ds)
2004/Concord/

この後の日本公演を見に行きました。
「ベニー・ゴルソン(ts)、マイク・ルドン(p)、バスター・ウィリアムズ (b)、カール・アレン(ds)です。
「WHISPER NOT」の心地良い4ビートに酔い、テナーで聴く「I REMEMBER CLIFFORD」に泣けた。
ゴルソンは今年で76歳、メインストリーム・オブ・ジャズの生き字引に会えたような気がします。」
とライブの感想を書いています。



*BENNY GOLSON TENOR SUMMIT / TENOR LEGACY

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benny golson(ts), braford marsalis(ts), james carter(ts), harold ashby(ts),
geoff keezer(p), dwayne burno(b), joe farnsworth(ds)
1996/Key'stone/

現在最高峰のテナー奏者達が、伝説のテナー・ナンバーを奏でる感動的なサックス・モニュメント。
(帯中よりの抜粋)

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

Benn Clatworthy (ts) [B (sax)]

*BENN CLATWORTHY & THEO SAUNDERS QUARTET / LIVE AT CHARLIE O'S JAZZ CLUB

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benn clatworthy(ts)
theo saunders(p), chris colangelo(b), jimmy branly(ds)
2007/TSM/

1 Lonnie's Lament
2 Poison Oak Blues
3 Sad Song
4 The Decider
5 Love For Sale
6 For My Mum
7 In Your Own Sweet Way

アメリカの西海岸のロスアンジェルスを中心に活躍するテオ・サウンダース・トリオにベン・クラトウォージィ(ts)が客演したライブ盤です。
1曲目にジョン・コルトレーンの曲を持ってきているのでコルトーレーン系の演奏であることが分かります。
明るく洗練されたにウエスト・コースト・ジャズをイメージするとちょっと違和感があるでしょうね。
思ったよりもずっと重量感のあるストレート・アヘッドなハードバップ・ジャズが聴けました。
ベンのコルトレーン・ライクなプレイ、テオ・サウンダースの力強いタッチと切れのあるピアノは魅力があります。
演奏内容からそれぞれの力量を十分に感じることが出来ました。最近は一ひねりあるものが多いので案外このようにストレートに楽しめるジャズは少ないかもしれません。
真っ向勝負が小気味いいです。
最後にデイブ・ブルーベックの曲があるのもいかにも現代のジャズかなと思います。
以前なら両極端のコルトレーンとブルーベックの曲を一緒に演るのはちょっと考えにくかったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Benjamin Herman (as) [B (sax)]

*BENJAMIN HERMAN QUINTET / HETEROGENEITY

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benjamin herman(as,c-melody sax), bert joris(tp)
misha mengelberg(p), jos machtel(b), joost van schaik(ds)
raynald colom(tp)*
2004/A-RECORDS/

1 Inhale, Exhale
2 Chin Chins At Tin Tin's
3 Rednosedistrikt
4 Miltown
5 Heterogeneity
6 Reef
7 Cleanhead
8 Allaboutcat
9 Budbomb
10 G.W*
11 Inhale, Exhale*

オランダのアルト・サックス奏者のベンジャミン・ハーマンは初めて聴きましたがユニークな音楽感を持っていて面白かったです。
エリック・ドルフィ(as)の曲を取り上げているようにベンジャミンはドルフィ・ライクな演奏も垣間見えます。
しかし、そう単純ではありません。
それよりはずっと明るくて爽やかな音色なので、独自の世界を持っていると思います。
ドルフィとリー・コニッツ(as)とのミックス・タイプかな、
それをどう感じるかが評価の分かれ目になるかもしれませんね。
切れ味鋭いアルトには魅力がいっぱいです。
オリジナルのテーマも一風変わっていて印象に残りました。
しかし、ここでの最大の聴きものはドイツの鬼才ミシャ・メンゲルベルグ(p)の参加にあると思います。
ミシャ・メンゲルベルグはアバンギャルド、フリー、現代音楽とその風貌と合わせて実に個性的です。
「2003年の横浜ジャズプロムナード」で日本が誇るフリー・ドラマーの豊住芳三郎さんとの共演を見ました。
即興による2人のコラボレーションが作り出す摩訶不思議な音楽空間に魅せられたのを覚えています。
ミシャの参加は(1)、(3)、(5)、(6)、(9)、バッキングでは数少ない音で最大の効果を出しています。
ここでは案外ストレートに演奏してくれていて親しみやすく、セロニアス・モンク(p)の影響もよく分かりました。
特にミシャ自身のオリジナルの(6)の「Reef」は4分弱の小品ながらベンジャミンとのデュオで素晴らしいです。
ベンジャミンとミシャがひねていますがリズム・セクションがオーソドックスで安定しているのでその分救われています。
総崩れになるところでギリギリ踏み止まっているというか、
絶妙かつ微妙なバランスの上に成り立っている作品です。
その危なっかしさが最高の魅力と言えます。
ピアノレスのカルテット演奏もまたバート・ヨリス(tp)の好演もあり結構な仕上がりです。
今年のベスト3候補の一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*BENJAMIN HERMAN TRIO / CAFE ALTO

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benjamin herman(as,c-melody sax),
jos machtel(b), joost van schaik(ds), etc
2004/A-RECORDS/

ベンジャミン・ハーマン(as)のピアノレス・トリオ作品。
アヴァンギャルドな感性を持つアルト奏者で個性的です。

「My Shining Hour」、「My Ideal」、「Panonoca」、
「Witchcraft」、「Get Out Of Town」

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