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Ari Ambrose (ts) [A (sax)]

* ARI AMBROSE QUINTET / RETROSPECT

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ari ambrose(ts), alex norris(tp),
jeremy manasia(p), jay anderson(b), donald edwards(ds)
2016/SteepleChase/

1 Last Stand (A.Ambrose)
2 Sophisticated Lady (D.Ellington)
3 Back Road (K.Dorham)
4 Retrospect (A.Ambrose)
5 Gone With The Wind (A.Wrubel)
6 Escapade (K.Dorham)
7 Just One Of Those Things (C.Poter)

アリ・アンブローズ(ts)を聴くのは2枚目で最初はステフェン・リレイ(ts)とのピアノレス・双頭バンドでした。
そういうことでアンブローズの純粋なリーダー作を聴くのは初めてです。
初めてじっくりと聴いてみましたが「これは~、いいぞ~」と思いました。
1曲目からグイグイと引き込まれていく自分がそこにいました。
アンブローズがいかに「SteepleChase」の看板テナー・サックス奏者になったのかの理由がよく分かりました。
ジョン・コルトレーン~ファラオ・サンダースのパワフル&スピリチュアルの王道を踏襲しています。
深くて重いテナー・サックスの音色、バラードの表現力も秀逸です。
メンバーがまた良くてアレックス・ノリスのトランペット、ジェレミー・マナシアのピアノにも痺れました。
今年の「ベスト3」の有力候補になるのは間違いありません。

全7曲は自身のオリジナル2曲とその他5曲の構成です。
バランスも良く、よく考えられた選曲だと思います。
ちなみにケニー・ドーハム(tp)の曲は近年再評価されているようで演奏する人が多くなりました。

テナー奏者のサングラス・ジャケは多いけど絶対にハンク・モブレイ(ts)を意識していると思います。
「俺もいつかはやってみたい」・・・なんてね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*ARI AMBROSE & STEPHEN RILEY QUARTET / TENER TREATS TWO

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ari ambrose(ts), stephen riley(ts),
jay anderson(b), matt wilson(ds)
2009/SteepleChase/

テナー・サックスが2本のピアノレス・カルテットですが面白そうなので買ってみました。
最初は慣れていないせいか、その重たいサウンドがしっくりきませんでした。
でも、聴いているうちに「段々良くなる法華の太鼓」みたいになってきました。
そしてハマりました・・・万人向けじゃないですがいいですよ。
以前なら2テナーと聞けば「あ~、テナー合戦ね」で済みましたがこれは違います。
2テナーによるバトルも人気でしたが、これは対決ではなくて協調スタイルです。
同じ楽器のハーモニーとアンサブルが新鮮なので、これも流行しそうな気がします。
注目のアリ・アンブローズとステフェン・リレイ・・・タイプの違う二人のテナー奏者の共演。
ここではクールで軽いテナー(リレイ)と野太く重いテナー(アンブローズ)の組み合わせになっています。
私がまず聴きたかったのは(2)「WAVE」と(5)「SCRAPPLE FROM THE APPLE」でした。
ボサノバはテナー向き、チャーリー・パーカーもサックス奏者の登竜門なのでスンナリ聴けました。
その他では(3)「BACK HOME IN INDIANA」の掛け合いと
(7)「HOW HIGH THE MOON」でのコラボレーションが聴きどころです。
ちなみに今作はこの組み合わせの2枚目のアルバムだそうです。

(まじめ系)



* ARI AMBROSE QUARTET / ON ANOTHER DAY

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ari ambrose(ts),
joe magnarelli(tp), gary versace(org), mark ferber(ds)
2006/SteepleChase/

1 Band
2 Who Can I Turn To ?
3 Clueless
4 I Fall In Love Too Easily
5 Samsara
6 Never Let Me Go
7 Vai Chegar
8 On Another Day
9 If I Had You

「SteepleChase」の看板テナー・サックス奏者、アリ・アンブローズの作品です。
ここはメンバーが気になりました。
アンブローズ(ts)とジョー・マグナレリ(tp)のジャズ王道のフロント2管。
同じく「SteepleChase」のハウス・ピアニスト、ゲリー・バーサスのオルガンが気になります。
才人マーク・フィーバーのドラムスがどう絡んでくるかに興味がありました。

全9曲は自身のオリジナル5曲とスタンダード4曲の構成でバランスはとれています。
オルガンをバックにしたひと味違うハード・バップ・ジャズが聴けました。
アンブローズはジョン・コルトレーン~ファラオ・サンダースのパワフル&スピリチュアルの王道を踏襲している。
マグナレリの切れ味鋭いトランペットとアンブローズの深くて重いテナー・サックスの相性がいいです。
アンブローズの多彩な表現力は素晴らしいと思う。
残念だったのはバーサスのオルガンにベース・ラインが感じられなかったこと。
でも、その分フィーバーの多弁なドラムスが大活躍しています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Archie Shepp(ts) [A (sax)]

*ARCHIE SHEPP QUARTET / DEJA VU

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archie shepp(ts)
harold mabern(p), george mraz(b), billy drummond(ds)
2001/VENUS/

アーチー・シェップの新譜はフランスをテーマにしたバラード集です。
現在のシェップはアメリカとフランスのパリで半々の生活をしているようですね。
相変わらずの野太い男性的なトーンは他の追随を許さない圧倒的な迫力があります。
時にはある種のしつこさを感じさせますがこの音色にはハマってしまいます。
今回も「ワーッ、またか」と思いながら知らず知らずのうちに聴き入ってしまいました。

「What Are You Doing The Rest Of Your Life」、「Putite Fleur」、「Les Feuilles Mortes」、
「L' Ame Des Poetes」、「Gigi」、「April In Paris」、「Sous Le Ciel De Paris」、「Deja Vu」

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*ARCHIE SHEPP QUARTET / TRUE BLUE

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archie shepp(ts,vo)
john hicks(p), gorge mraz(b), billy drummond(ds)
1999/venus/

バラードシリーズの3作目ですが、さすがにその存在感は、圧倒的です。
今、これだけ迫力のあるテナーを吹ける人は、ほとんどいませんね。
ジョージ・ムラツのベースは、聞かせます。
個人的には、アーチ―・シェップのボーカルは勘弁してほしいです。

「Lonnie's Lament」、「Every Tme We Say Goodbye」、「Time After Time」、
「All Or Nothing At All」、「But Beautiful」、「Que Reste-t-ii De Mos Amoours」、
「Blue Train」、「A Little Surprise For The Lady」、「I Want To Talk About You」

(中間系)



*ARCHIE SHEPP QUARTET / TRUE BALLADS

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archie shepp(ts),
john hicks(p), george mraz(b), idris muhammd(ds)
1997/venus

アーチー・シェップのバラード・シリーズの2作目。
今、これだけ迫力のあるテナーを吹ける人は、ほとんどいませんね。
2匹目のドジョウですがやっぱりいいです。3匹目もあります。

「The Thrill Is Gone」、「The Shadow Of Your Smile」、「Everything Must Change」、
「Here's That Rainy Day」、「La Rosita」、「Nature Boy」、「Yesterdays」、
「Violets For Your Furs」

(中間系)



* ARCHIE SHEPP QUINTET / SOMETHING TO LIVE FOR

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archie shepp(vo,ts),
john hicks(p), george mraz(b), idris muhammad(ds),
steve mccraven(ds)
1996Rec/AMJ/

1 A Flower Is A Lovesome Thing
2 My Foolish Heart
3 Strange Fruit
4 You're Blase
5 Something To Live For
6 Georgia On My Mind
7 Hello,Young Lovers
8 California Blues

ジョン・コルトレーンの後継者といえばアーチー・シェップとファラオ・サンダースが双璧だと思っています。
シェップとファラオ、サム・リバースやアルバート・アイラーは実にユニークで孤高のジャズ・マンといえます。
そんな中で後のテナー奏者に多くの影響を与えたウエイン・ショーターもまた重要な位置を占めています。

自分を表現して相手に伝えるには人の声が一番いいですね。
シェップもそれが分かっていて時々は歌を歌っていました。
悪声で下手ですが何か訴えるものは感じるんです。

今作はアーチー・シェップのヴォーカルをフューチャーしたアルバムです。
発売時にはゲテモノ的、キワモノ的評価だったので手が伸びず、今になってようやく聴く気になりました。
最初はちょっと気持悪かったけど我慢して聴いていたら個性的で面白くなりました。
みなさんも聴いたら意外にクセになるかもしれませんよ。

(中間系)



* ARCHIE SHEPP & ERIC LE LANN QUINTET / LIVE IN PARIS

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archie shepp(ts), neric le lann(tp),
richard clements(p), wayne dockery(b), stephen mccraven(ds)
1996/Arcade/

1 Delicated To Bessie Smith
2 Hope Two
3 The Man I Love
4 Ask Me Now
5 Circle
6 Twins Valse
7 Things Ain't What They Used To Be

アーチー・シェップ(ts)紹介の最後のアルバムです。
シェップとフランスのトランぺッターのエリック・ル・ランの共演盤です。
シェップは管楽器奏者との共演が少ないので貴重な一枚といえます。

全7曲はシェップ2曲、ルラン2曲、その他3曲の構成です。
トランペットとテナー・サックスの王道2管クインテットのハード・バップ・アルバム。
ライブ盤なのでシェップの生の息吹がそのまま伝わってきます。
もちろん若い頃の激しさはないけれど音楽そのものを楽しんでいる気がする。
モンクの(4)「Ask Me Now」のバラード、(1)と(7)ではシェップの歌声も聴けました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*ARCHIE SHEPP QUARTET / BLUE BALLADS

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archie shepp(ts)
john hicks(p), george mraz(b), idris muhammad(ds)
1995/VENUS/

遂にアーチー・シェップの全編バラード・アルバムが完成、
ブルーなムードを持つ美しいバラードを集めてシェップが丹精込めてブルーなバラード世界を
完璧に描き出したピュアーなバラード・アルバムの極致。
(帯中よりの抜粋)

「Little Girl Blues」、「More Than You Know」、「Blue In Green」、「Blue And Sentimental」、
「Cry Me A River」、「If I Should Lose You」、「Alone Together」

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



* ARCHIE SHEPP QUARTET / I DIDN'T KNOW ABOUT YOU

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archie shepp(ts,as,vo),
horace parlan(p), wayne dockery(b), george brown(ds)
1990/Timeless/

1 Go Down Mosea (Let My People Go)
2 I Didn't Know About You
3 Billie's Bossa
4 Hot Hpuse
5 The Good Life
6 Now's The Time
7 Ask Me Now

ちょっと濃い味のバラードを聴きたくなってアーチー・シェップを選んでみました。
ホレス・パーラン・トリオをバックにしたライブ盤です。
シェップにしては奇をてらうところもなく比較的あっさりとストレートに吹いていると思いました。
特にバラードはビブラートを効かせ過ぎて「おぇ~」という時もあるけれどそれも少ないです。
もっともここが好みの分かれ道になるかもしれないけど。
独特のタイミングとタッチを持つパーランとの相性はいいと思います。
ただヴォーカルはやっぱり今一つでした。

(中間系)



* ARCHIE SHEPP & NIELS=HENNING ORSTED PEDERSEN / LOOKING AT BIRD

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srchie shepp(ts), niels-henning orsted pedersen(b)
1980/SteepleChase/

1 Moose The Mooche
2 Embraceable You
3 Ornithology
4 Billie's Bounce
5 Yardbird Suite
6 Blues For Alice
7 How Deep Is The Ocean
8 Confirmation

先週に続いてアーチー・シェップ(ts)のデュオ・アルバムです。
今回の相手はニールス・ペデルセン(b)です。
シェップのチャーリー・パーカー作品集です。
聴いていて思うのはバードはやはりシェップにとっても「永遠のあこがれ」だったということ。
シェップも若い頃は一所懸命にバードの後姿を追っていた。

全8曲はバード作が5曲とその他3曲の構成です。
ペデルセンのベース・ラインに乗ってシェップが縦横無尽に展開する。
やっぱり何もかもが素晴らしいと思いました。
バードの(8)「Confirmatin」は難曲でサックス奏者が上手くなると必ずやりたがる曲です。
シェップもずいぶんと練習したと思いますよ・・・味わい深い演奏を聴かせてくれました。
ここでのペデルセンもまた聴きどころになりました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



* ARCHIE SHEPP & HORACE PARLAN / GOIN' HOME

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srchie shepp(ts), horace parlan(p)
1977/SteepleChase/

1 Goin' Home
2 Nobody Knows The Troubles Seen
3 Go Down Moses
4 Steal Away To Jesus
5 Deep River
6 My Lord What A Morning
7 Amazing Grace
8 Sometimes I Feel Like A Motherless Child
9 Awing Low, Sweet Chariot
10 Come Sunday

未紹介のアーチー・シェップ(ts)が何枚かあるのでしばらく続けたいと思います。
今作はデュオ・アルバムで相手はホレス・パーラン(p)です。
シェップ&パーランは一見、異色の顔合わせで私は合わないのではないかと思いました。
でも、1曲目の表題曲「Goin' Home」を聴き始めた途端にそれが危惧に終わったことを確信しました。

全10曲はトラディショナルな曲が中心で1曲(10)のみデューク・エリントンの作品です。
デュオの性格上どうしてもバラードが中心になりますね。
この日のシェップは体調が良かった・・・。
つい我慢出来ずにゴリゴリになるクセも出さずにキッチリと吹き切っています。
シェップの良さを十分に引き出したパーランはさすがの力量の持ち主です。
それでいてパーランの目立たず騒がすの控えめなピアノも最高です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



* ARCHIE SHEPP QUARTET / BALLADS FOR TRANE

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archie shepp(ts),
albert dailey(p), reginald workman(b), charles persip(ds)
1977/Denon/


1 Soul Eyes
2 You Don't Know What Love Is
3 Wise One
4 Where Are You ?
5 Darn That Dream
6 Theme For Ernie

一枚のアルバムが後世に与える影響はどうなんだろう?
「ジョン・コルトレーンのバラード」は後のテナー・サックス奏者のお手本になった。
多くのサックス奏者が同じようなアルバムを作っています。
そしてそのほとんどがコルトレーンに捧げる形になっている。

今作はシェップのそんなアルバムです。
コルトレーンはシェップが師と仰ぐ存在なので当たり前といえば当たり前かな。
シェップのバラード奏法が満喫出来ました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



* ARCHIE SHEPP & LARS GULLIN QUINTET /THE HOUSE I LIVE IN

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archie shepp(ts), lars gullin(bs),
tete montoliu(p), niels-henning orsted pedersen(b), alex riel(ds)
1963/SteepleChase/

1 You Stepped Out Of A Dream
2 I Should Care
3 The House I Live In
4 Sweet Georgia Brown

アーチー・シェップ(ts)もまたヨーロッパに多くの録音を残しています。
そんな中の一枚ですが特にここはメンバーが凄いです。
まだシェップはフリー・ブラック・ジャズの雄「ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブ」に在籍していました。
つまりバリバリのシェップがヨーロッパの精鋭達と共演したスタンダード作品集です。
それだけに興味深く、貴重なアルバムと言えると思います・

スウェーデン出身のラース・ガリンはヨーロッパを代表するバリトン・サックス奏者です。
最初に聴いた時にはその時期ヨーロッパにこんな名手がいたのかと驚かされました。
テテ・モントリューはスペインの天才ピアニストで当時は一番知名度が高かった。
テテに大きな影響を受けたのがミシェル・ペトルチアーニ(p)だと思っています。
ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセンはデンマークのベーシストでです。
ヨーロッパのベーシストは60年代にこのニールス・ペデルセンの登場で一気に注目されることになりました。
強靭、強烈なベース・プレイという表現はペデルセンから始まったと思います。
アレックス・リールはデンマーク出身のヨーロッパを代表するドラマーです。
つまりここはオール・ヨーロピアン・リズム・セクションがバックに控えていたということになりますね。
これだけのメンバーのライブってどうなんだろう?・・・直に熱気と空気を味わいたい。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Antonio Hart (as) [A (sax)]

*ANTONIO HART QUARTET / ALL WE NEED

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antonio hart(as,ss,fl),
shedrick mitchell(p,org), lonnie plaxico(b), billy kilson(ds),
jimmy heath(ts)(5,7), michael mossman(tp)(5), etc
2004/Downtown Sound/

ゲストのジミー・ヒース(ts)とマイケル・モスマン(tp)が参加する(5)が圧巻。
続く(6)のフルートのエキゾチックなバラードがまたいいです。

全10曲、自身のオリジナル8曲とジミー・ヒースが2曲を提供しています。



*ANTONIO HART / AMA TU SONRISA

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antonio hart(as,ss,fl)
yosvany terry(ts), steve nelson(vib)
kevin hays(p), richie goods(b), camille gainer(ds), etc
2001/ENJA/

1 For Amadou
2 Ama Tu Sonrisa
3 Distant Cousins
4 Wayne's Lament
5 Forward Motion
6 Have You Met Miss Jones
7 Somewhere
8 Peace, Love And Light
9 Grover Washington Jr
10 El Professor

アントニオ・ハート(as)が4年振りに出したエンヤ移籍の第一弾です。
全10曲、オリジナルが8曲、スタンダードが2曲の構成です。
ワールド・ミュージック&ジャズに挑戦した意欲作です。
そのパワフルで刺激的な音色は健在なので十分に聴き応えがあります。
ピアノのケヴィン・ヘイズも絶好調とみました。
ウエイン・ショーターや意外ですがグローバー・ワシントン・ジュニアに捧げた曲もあります。
現在の彼の音楽性を披露していて飽きずに聴き通すことが出来ました。
コンテンポラリーな作品にも時々こういう好盤が隠されているので侮れないのです。
特に表題曲の「アマ・トゥ・ソンリサ」はエキゾチックなテーマを持つ印象的な演奏で、
私は何度も繰り返し聴いてしまいましたよ。
ジャケットの雰囲気はどうもイマイチですが中味はずっと濃いです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*ANTONIO HART / HERE I STAND

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antonio hart(as,ss),
james hurt(p,org), john benitez(b), nasheet waits(ds),
shirley scott(org,p), robin eubanks(tb), amadou diallo(ts),etc
1997/GRP Records/

アントニオ・ハートはキャノンボール・アダレイやゲイリー・バーツ系のアルト奏者。
ジャズ・メッセンジャーズやロイ・ハーグローブとの共演で知られています。
そんな彼の音楽性を表したアルバムです。
オルガン入りや比較的大きな編成のコンテンポラリーなサウンドが聴けました。

全9曲は2曲を除いて自身のオリジナルです。
「Flamingo」、「Ven Devorame Otra Vez」

Andy Snitzer (ts) [A (sax)]

*ANDY SNITZER QUARTET / ALFIE'S THEME

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andy snitzer(ts)
alain mallet(p,org), james genus(b), clarence penn(ds)
chuck loeb(g)(4,5)
2002/VIDEOARTS/

MJQのコンテンポラリーなサックス奏者、アンディ・スニッツアーの新譜です。
ソニー・ロリンズ(ts)の「アルフィーのテーマ」からジャズの名曲が並んでいます。
ロリンズ、キャノンボール、タレンタイン、サンボーン等に捧げた意欲作だそうです。
それなりに楽しめましたがゴールド・ディスクにするにはちょっと安易のような気がしました。

「Alfie's Theme」、「Mercy Mercy,Mercy」、「Tener Madness」、
「Softly As In A Morning Sunrise」、「Super Star」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*ANDY SNITZER QUARTET / SUGAR

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andy snitzer(ts)
alain mallet(p,org), james genus(b), clarence penn(ds)
2001/VIDEOARTS/

アンディ・スニッツアーの6年振りの新作だそうです。
最近では、マンハッタン・ジャズ・クィンテットでの活躍が有名でしょうか。
ポストマイケル・ブレッカーとのことらしいですがマイケルよりはやわらかくまろやかな音色の持ち主です。
ここで演奏されているのはスタンリー・タレンタイン、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーンのオリジナルを含めアンディの全体像がつかめる構成になっています。
聴き易さ優先の日本制作盤なので気楽にくつろいで聴けるアルバムに仕上っています。

「Suger」、「You Don't Know What Love Is」、「Moritat」、
「Blue Train」、「A Song For You」、etc

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(中間系)



*ANDY SNITZER / SOME QUIET PLACE

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andy snitzer(ts,key)
bob james(p), philippe saisse(p), chuck loeb(g)
chris botti(tp), david charles(per), shawn pelton(ds), etc
1999/COUNTDOWN/UNITY/

アンディ・スニッツアーのスムース・ジャズ、こちらはケニー・Gのテナー・サックス版です。
やっぱり、どうしても売れ筋のアルバムには似てしまうのでしょうか。
全曲オリジナルでアレンジからプローデュースもやっていますか、力のこもった作品です。
共演もボブ・ジェイムス(p)、フィリップ・セス(p)、クリス・ボッチ(tp)、チャック・ローブ(g)と豪華。
これもまたくつろぎのひと時にはお薦めの一枚です。

(くつろぎ系)

Andy Scherrer (sax) [A (sax)]

*ANDY SCHERRER / SECOND STEP

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andy scherrer(sax)
william evans(p), isla eckinger(b), dre pallemaerts(ds)
2000/TCB/

アンディー・シェーラーのスイス盤です、デュスク・ユニオンの通信販売で購入しました。
ジョン・コルトレーン・カルテットを彷彿とさせる重量感のあるジャズを聴かせてくれています。
まあ、2番煎じはまぬがれませんがそのパワフルでストレートな演奏は好感が持てます。
最近はこのような直球勝負も聴いていませんので意外に新鮮な感じがしましたね。

スタンダードは「Stardust」の1曲です。

(まじめ系)

Andreas Gidlund (ts) [A (sax)]

*ANDREAS GIDLUND QUARTET / PRESS PLAY PLEASE

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andreas gidlund(ts,bs)
fabian kallerdahl(p,rhodes), mattias gronroos(b), lars kallfelt(ds)
2007/IMOGENA RECORDS/

1 Press Play Please
2 Waltz Transatlantic
3 Dedicated Fool
4 Windy City
5 Lovely Day
6 Happy Times
7 Where It All Started
8 Busride
9 In A Sentimental Mood

Andreas Gidlund(ts)は初見、これは面白いアルバムだと思いました。
ハード・バップとコンテンポラリー・ジャズの味付けが上手くミックスされていて楽しめました。
3曲を提供しているFabian Kallerdahlがピアノとローズを駆使してサウンドに変化を持たせています。
彼の参加がここでの決め手、実質的には二人の双頭バンドと言えると思います。
最後の「IN A SENTIMENTAL MOOD」ではオーソドックスなサックス奏者の表情も見せてくれました。
現在の若いジャズ・メンにはこのように幅広い音楽性を持つプレイヤーも多いですね。
当然、ジャズの歴史や奏法については勉強済みで加えて色々なジャンルの音楽を聴いてきています。
情報社会ではワールド・ワイドな音楽情報を瞬時にして受け取ること事が出来ますから。
どこで誰がどんなことをやっているかも一目瞭然なので吸収するのも早いです。
映像の情報も早いのでビジュアル的な影響も大きいでしょうね。
新しいジャズのスタイルを模索するのはいつの時代でも大切なことだと思っています。
そういった意味でもお勧めの作品になります。
なお、ジャケットが折り込み式になっていて目新しく、これも新鮮な感覚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

Alex Graham (as) [A (sax)]

*ALEX GRAHAM SEXTET / BRAND NEW

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alex graham(as), jim rotondi(tp), steve davis(tb),
david hazeltine(p), rodney whitaker(b), carl allen(ds)
2008/ORIGIN/

ジャケットがジャケットなので一瞬引きましたが中身はハード・バップ・テイストが詰まっていました。
アレックス・グラハム(as)は初見ですが共演者を見たら入手せざるを得ません。
ジム・ロトンディ(tp)、スティーヴ・デイビス(tb)、デヴィッド・ヘイゼルタイン(p)、
ロドニー・ウィテカー(b)、カール・アレン(ds)という生唾ものの組み合わせです。
このメンバーによるスタンダード・ナンバーが聴けるのは魅力十分です。
フロント3管の美しいアンサンブルとハーモニー、ゆったりとした自然体のアルバム作りに好感を持ちました。
一番の聴きどころは(9)「SKYLARK」でピアノとデュオで演奏されるバラードです。
キャノンボール・アダレイを彷彿とさせるところに彼が只者ものではないことの証明になります。
自作の(2)「PIG PIG」はジャズロック調のテーマをもつカルテット演奏で面白かったです。
スタンダードでは(3)「ALL THE THINGS YOU ARE」~(4)「WHERE OR WHEN」~
(5)「FOR THE LOVE OF YOU」~(6)「JUST YOU, JUST ME」が続きますがこれが実に心地良い流れです。
アレックス・グラハムの今後の成長を期待したいと思います。
共演者ではジム・ロトンディ、デヴィッド・ヘイゼルタイン、カール・アレンが好調とみました。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(中間系)

Alessandro Scala (ts) [A (sax)]

*ALESSANDRO SCALA QUARTET / VIAGGIO STELLARE

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alessando scala(ts,ss),
nico menci(p,rhodes), paolo ghetti(b), stefano paolini(ds),
guest : fabrizio bosso(tp,flh)(3,5,7,8,9), roberto rossi(tb)(1,4)
2013/Schema/

アレッサンドロ・スカラは初見、以前チェックしたことがあったけどその時はパスしました。
スカラはイタリアのテナー奏者・・・ここはファブリジオ・ボッソ(tp)の名前で手が伸びました。
全11曲は1曲をのぞいて自身のオリジナルです。

イタリアン・ハード・バップの一枚ですがノリが良くファンク・ジャズの味わいもあります。
リズム優先で粗さも目立つけれど、なにしろご機嫌な演奏を聴かせてくれました。
一部では多重録音もやっていますがこれはあんまり感心しません。
スカラの憧れは(2)「Dexter Blues」とあるようにデクスター・ゴードンのようですね。
(11)でも同じ曲が聴けるけど内容はまったく違います。
(2)のテナー&ピアノに対する(11)のソプラノ&ローズ・・・この聴き比べも面白かった。

トロンボーンのロベルト・ロッシは(1)「Mood」と(4)「Isola Del Sola」で聴けます。
ボッソは(3)「Viaggio Stellare」、(5)「Easy Song」、(7)「Jazz Club」など、
(8)「Lemon Funk」は8ビート、ローズ入りの典型的なファンキー・ナンバーです。
これがカッコ良かった。
スカラは中々の名手で(10)「My Sound」のオーソドックなプレイにも注目しました。
スマートなスタイルと華麗なサウンドでこちらにも魅力があります。
何曲かで聴かせるソプラノ・サックスも達者です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

Alan Barnes (as,bs) [A (sax)]

*ALAN BARNES & SCOTT HAMILTON WITH THE DAVID NEWTON TRIO
/ ZOOTCASE

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alan barnes(as,bs), scott hamilton(ts)
david newton(p), matt miles(b), steve brown(ds)
2006/WOODVILLE RECORDS/

1 Zootcase
2 Stella By Starlight
3 Bean Soup
4 Stardust
5 I'll Remember April
6 Do Nothing 'till You Hear From Me
7 On Green Dpolphin Street
8 My Ideal
9 Just One Of Those Thing
10 Disorder At The Border

アラン・バーンズは初見、アルト・サックスとバリトン・サックスを両刀遣いのようです。
バリトンだけならもっと早くチェックできていたと思います。
デヴィッド・ニュートン(p)は何枚かサイドで聴いたことがあります。
このアルバムの購入のきっかけは当然ながらスコット・ハミルトン(ts)です。
それで「今週のジャケット」にもハミルトンを採用したというわけです。
曲目構成は馴染みのあるスタンダードにズート・シムズ(ts)とコールマン・ホーキンス(ts)が2曲、これは明らかにハミルトンを意識した選曲だと思います。
コールマン・ホーキンス~ベン・ウエブスターともう一方はレスター・ヤング~ズート・シムズ、この二つのラインを融合させてやや下卑た?味付けをするとハミルトンのスタイルになります。
好きも嫌いも、良くも悪くも独自のスタイルを確立したと言えます。
案外目立たないけど彼はワン・アンド・オンリーの世界を持っていると思っています。
内容は推して知るべし、誰でもが予想する通りのサウンドです。
近年日本盤ではエディ・ヒギンス(p)と共演することが多く、新作ではケン・ぺプロフスキー(ts)とも競演。
どちらかというと日本ではバランスを重視するけれど欧米はずっとストレートな作風です。
ジャム・セッションやバトル・セッションの歴史も長く、やはり欧米盤は一味違います。
ちょっと粗い作りだと思いますが、スイング感や真っ向勝負のぶつかり合いの醍醐味はより刺激的です。
日本の「和の世界」と欧米の「主張の世界」の違いがここでも生きている感じがしました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

Al Cohn (ts) [A (sax)]

*AL COHN QUARTET / STANDARDS OF EXCELLENCE

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al cohn(ts),
herb ellis(g), monty budwig(b), jimmie smith(ds)
1984/Concord/

アル・コーン(ts)を中心にした渋いカルテットのスタンダード作品集。

「Russian Lullaby」、「When Your Lover Has Gone」、「O Grande Amor」、
「You Say You Care」、「I Want To Be Happy」、「Embraceable You」、
「I Remember You」、「When Days Is Done」,

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