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Dexter Gordon (ts) [D (sax)]

*DEXTER GORDON QUARTET / SWISS NIGHT

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dexter gordon(ts),
kenny drew(p), niels-henning orsted pedersen(b), alex riel(ds)
1975/SteepleChase/

スイス、チューリッヒでのライブ盤です。
バックはケニー・ドリュー・トリオ・

スタンダードは「Tenor Madness」、「Wave」、「You've Changed」、
「Days Of Wine And Roses」



*DEXTER GORDON QUARTET / BOUNCIN' WITH DEX

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dexter gordon(ts),
tete montoliu(p), niels-henning orsted pedersen(b), billy higgins(ds)
1975/SteepleChase/

テテ・モントリュー・トリオをバックにデックスが吠える。
全員が凄い存在感を発揮しています。

スタンダードは「Billie's Bounce 」、「Easy Living」



*DEXTER GORDON QUARTET / SOMETHING DIFFERENT

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dexter gordon(ts),
philip catherine(g), niels-henning orsted pedersen(b), billy higgins(ds)
1975/SteepleChase/

デクスター・ゴードンの豪快なテナー・プレイは健在です。
ギターはフィリップ・カテリーン。

スタンダードは「Polkadots And Moonbeams」



*DEXTER GORDON / SLIDE HAMPTON / A DAY IN COPENHAGEN

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dexter gordon(ts), slide hampton(tb), dizzy reese(tp),
kenny drew(p), niels-henning orsted pedersen(b), art taylor(ds)
1969/MPS/

デクスター・ゴードン(ts)、スライド・ハンプトン(tb)、ディジー・リース(tp)が揃い踏み、
バックがケニー・ドリュー・トリオという豪華版です。

スタンダードは「You Don't Know What Love Is」「What's New」、
「The Shadow Of Your Smile」



*DEXTER GORDON QUARTET / THE MONTMARTRE COLLECTION

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dexter gordon(ts),
kenny drew(p), niels-henning orsted pedersen(b), al heath(ds)
1967/Black Lion/

コペンハーゲンのカフェ・モンマントルのライブ2枚組。
この店は滞欧中のデックスにとってホーム・グラウンドというべきライブ・スポット。
それだけにリラックスした好演奏を繰り広げている。
カムバック後のデックスはきわめて安定したパフォーマンスを見せてくれるが、
ここで聞かれる演奏も例外ではない。
長尺の演奏が多いが流れ出るフレーズは間然することなく飽きさせない。
当時のヨーロッパで最良のリズムセクションを得た、ワン・ホーン・カルテットの名盤である。
(解説よりの抜粋)

「For All We Know」、「Doxy」、「Like Someone In Love」、「Body And Soul」、
「There Will Never Be Another You」、「Come Rain Or Come Shine」、
「Misty」、「But Not For Me」、「Take The "A" Train」、etc



*DEXTER GORDON QUINTET / ONE FLIGHT UP

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dexter gordon(ts), donald byrd(tp),
kenny drew(p), niels-henning orsted pedersen(b), art taylor(ds)
1964/Blue Note/

パリ録音盤。
18分に及ぶ名曲「タニア」のソロが圧巻。
デックスの張り切りぶりが伝わってきます。

スタンダードは「Darn That Dream」



*DEXTER GORDON QUARTET / OUR MAN IN PARIS

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dexter gordon(ts), bud powell(p), pierre michelot(b), kenny clarke(ds)
1963Rec/Blue Note/

60年代最もジャズを愛した街パリで10年振りの再会セッションを果たした
テナー・サックスのデクスター・ゴードンとジャズ・ピアノの神様バド・パウエルによる愛すべきスタンダード集。
(帯中よりの抜粋)

これはある意味奇跡的なアルバムでしょうね。
ヨーロッパに渡ったデクスター・ゴードンがモダン・ピアノの祖バド・パウエルと
モダン・ドラムの祖ケニー・クラークとの共演が可能になりました。
まだバド・パウエルも元気でした。
私が特に嬉しかったのはケニー・クラークの参加です。
アルフレッド・ライオンさん、よくぞこの録音を残してくれましたという感じかな。

「Scrapple From The Apple」、「Willow Weep For Me」、「Broadway」、
「Stairway To The Stars」、「A Night In Tunisia」



*DEXTER GORDON QUARTET / A SWINGIN' AFFAIR

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dexter gordon(ts),
sonny clark(p), butch warren(b), billy higgins(ds)
1962Rec/Blue Note/

名作「ゴー!」直後、S・クラーク以下同一メンバーによって吹き込まれた姉妹アルバム。
(帯中よりの抜粋)

「Don't Explain」の名演が聴けます。
この後デックスはヨーロッパに渡る。

「Don't Explain」、「You Stepped Out Of A Dream」、「Until The Real Thing Comes Along」



*DEXTER GORDON QUARTET / GO

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dexter gordon(ts), sonny clark(p), butch warren(b), billy higgins(ds)
1962Rec/Blue Note/

デクスター・ゴードン(ts)の人気盤。
(1)「チーズ・ケーキ」はあまりにも有名、バックはソニー・クラーク・トリオです。

スタンダードは「Love For Sale」

Denis Deblasio (bs) [D (sax)]

*DENIS DEBLASIO QUINTET / WHERE THE JADE BUDDHA LIVES

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denis diblasio(bs,fl), jim mcfalls(tb),
ron thomas(p), paul klinefelter(b), joe mullen(ds)
2007/Art Of LifeRecords/

デニス・ディブラシオは初見、バリトン・サックス・クインテットに惹かれました。
それもバリトン&トロンボーンの組み合わせならそのままジェリー・マリガン&ボブ・ブルックマイヤーですね。
マリガン&ブルックマイヤーならピアノレスですがここではピアノが加わっているので一味も二味も違います。
デニスは2006年に亡くなったメイナード・ファーガソン・ビック・バンドに在団、作編曲も提供していたようです。
そのせいか、オリジナルも凝っていてサウンドもハーモニーも興味深いものでした。
クールながら最先端のジャズ・スタイルでそれもバリトン絡みだけに実に新鮮です。
オリジナルが中心でジャズ・スタンダードといえるのは(5)「SONG OF INDIA」だけです。
ここではフルートを聴かせてくれますがエキゾチックなオリエンタル・ムードで面白かったです。
ロン・トーマス(p)はパット・マルティーノ(g)のグループで活躍していましたが彼の美しいピアノも聴きどころ。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(まじめ系)

David Sills (ts) [D (sax)]

* MICHAEL KANAN & DAVID SILLS DUO / THE SWEETEST MELODY

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michael kanan(p), david sills(ts)
2012/Gut String/

1 Wrap Your Troubles In Dream
2 All The Things You Are
3 Gone With The Wind
4 Get Out Of Town
5 Blues In Ten
6 Sweet And Lovely
7 I Let A Song Go Out Of My Heart
8 I'll Be Seeing You
9 How Little We Know
10 Stairway To The Stars
11 Milestones

「The Sweetest Melody」の表題に惹かれて入手しました。
それに中堅プレイヤーのマイケル・カナン(p)とデヴィッド・シルズ(ts)の組み合わせにも興味を引かれた。
デュオ・アルバムも数多く存在するけれど私は刺激的であるほど面白いと思っています。
ガチンコ勝負のぶつかり合いがいいです。

全11曲は(5)のシルズのオリジナルを除いてスタンダード曲の構成です。
思ったよりずっと大人しい仕上がりでした。
淡々と流れていく・・・二人は多分、同じような感覚を持つミュージシャンだと思います。
優等生的で調和重視型は刺激を求める私にはちょっと合わなかったです。

(くつろぎ系)



*DAVID SILLS SEXTET / GREEN

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david sills(ts,fl), gary foster(as), larry koonse(g)
michael kanan(p), putter smith(b), tim preasant(ds)
2007/ORIGIN RECORDS/

1 Melon Head
2 Fontok
3 Prelude To A Kiss
4 For Us
5 Moon And Sand
6 Salsipuedes
7 Summer Cloud
8 Green
9 Sills Sails
10 Flat Days
11 Survival
12 Desert Passes

デヴィッド・シルズ(ts)は初見、オーソドックスなメインストリーム・ジャズを目指しているようです。
安心して聴けるので、こういった回顧主義的なサウンドはいつの時代でも一定の支持を得るものです。
もっとも懐かしい感じのサウンドとはいっても新しい感覚が加味され録音も違うので新鮮に聴くことができます。
日本で言う、いわゆる「温故知新」ですね。
この作品を印象付ける自作の(1)「MELON HEAD」、スタンダードの(3)「PRELUDE TO A KISS」、フルートで演奏されるラテン風味の(5)「MOON AND SAND」など、聴きどころも多いです。
フロントが3人になるとアンサンブルの妙が楽しめ、シルズの音楽監督としての力量も問われます。
「最近購入したアルバム」で紹介したジェーン・モンハイト盤に参加していたマイケル・カナン(p)やギターのラリー・クーンズが注目を集めそうです。
若手に混じってベテランのゲイリー・フォスター(as)が参加してしているのが一工夫されているところで
これは嬉しかったです。
ただ、78分超の録音時間はちょっと長いか。
ところでこのジャケットですが写真の感じが似ているのでこのサーフ・ライダーはシルズ本人かも知れません。
だとするとこちらも相当な腕前でプロ級と言えます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

David Sanchez (ts) [D (sax)]

*DAVID SANCHEZ / TRAVESIA

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david sanchez(ts)
miguel zenon(as), edsel gomez(p), hans glawischnig(b)
antonio sanchez(ds), pernell saturnino(con)
2001/SONY/

注目すべきテナー・サックス奏者のデヴィット・サンチェスの新作です。
プロデュースはサンチェス自身で10曲中3曲が自己のオリジナルです。
アルトの成長株のミゲール・ゼノンが2曲を提供しています。
ウェイン・ショーターの作品「PRINCE OF DARKNESS」から始まる一連の演奏は
ラテン・リズムに乗りながらもジャズ・テイスト溢れる内容になっています。
軽快なラテン・ジャズとは一線を画したかなりシリアスな作品です。
サンチェス(ts)~ゼノン(as)のソロを堪能するには最適な一枚でしょう。
エドセル・ゴメス(p)、アントニオ・サンチェス(ds)を中心にしたリズム・セクションも健闘しています。

(まじめ系)



*DAVID SANCHEZ / MELAZA

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david sanchez(ts,ss)
edsel gomez(p), hans glawschnig(b), antonio sanchez(ds)
miquel zenon(as), branford marsalis(ts), etc
2000/SME/

プエルトリコ生まれのサックス奏者、ダヴィッド・サンチェスの5枚目のリーダー・アルバムです。
私がデビュー時から注目しているプレイヤーの一人です。
前作の「オブセシオン」ではブランフォード・マルサリスをプロデューサーに迎えて、
初のストリングス入りのラテン・ジャズでした。
ラテン・ジャズをやることは彼の経歴からもしごく自然な成り行きだったと思っています。
この前作品はグラミー賞にもノミネートされたそうです。
新作はその傾向を踏襲したものですがよりパワフルな演奏内容になっています。
ラテン・ジャズとしては骨っぽい硬派なアルバムです。

(中間系)



*DAVID SANCHEZ / OBSESION

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david sanchez(ts), edsel gomez(p), john benitez(b)  
adam cruz(ds), pernell saturnino(per), george young(fl), etc
1998/SME/

私が注目しているデビッド・サンチェスの新作(リーダーの4枚目)です。
彼の母国のプエリトリコの曲を取り上げたラテン系でも珍しいアルバムです。
アメリカ人のやるラテンとは、どことなく違うような気がしますね。
この種のアルバムとしては良い方だと思うけれど、1枚通して聴くのは辛いものがあります。
急がし過ぎるのか、私にはどうもアップ・テンポが合わないからです。
ストリングスがバックの「SONANDO CON PUERTO RICO」や
「ESSA MULHER」という曲はとてもキレイで心に沁みます。
この2曲を聴きますと、これからもデビッド・サンチェスには期待してしまいます。

(中間系)



*DAVID SANCHEZ QUINTET / STREET SCENES

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david sanchez(ts), kenny garrett(as), danilo perez(p),
john benitez(b), larry grenadier(b), charnett moffett(b),
clarence penn(ds), horacio"el negro"hernandez(ds), etc
1996/Sony/

ニュー・ジェネレーション・テナー、ダヴィッドの第三弾。
ゲストにカサンドラ・ウィルソン(vo)、ケニー・ギャレット(as)を迎え、
ラテン・ビートに乗って、強烈にブロウ&スイング。
(帯中よりの抜粋)



*DAVID SANCHEZ QUINTET / SKETCHES OF DREAMS

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david sanchez(ts), roy hargrove(tp),
danilo perez(p), david kikosko(p),
john benitez(b), larry grenadier(b), adam cruz(ds), etc
1995/Sony/

ビ・バップにラテンが見え隠れするダヴィッドの二作目。
ロイ・ハーグローブ(tp)、ダニーロ・ペレス(p)と作ったNY最新ジャズ事情。
(帯中よりの抜粋)

「Falling In Love With Love」、「It's Easy To Remember」、「Little Melonae」



*DAVID SANCHEZ QUARTET / THE DEPARTURE

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david sanchez(ts),
danilo perez(p), peter washigton(b), andy gonzalez(b), leon parker(ds),
tom harrell(tp)
1994/Sony/

デヴィッド・サンチェスの初リーダー・アルバムです。
強烈な印象を残したので「しばらく追いかけてみようか」と思いました。

(中間系)

「Woodyn' You」、「I'll Be Around」

David Sanborn (as) [D (sax)]

*DAVID SANBORN / CLOSER

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david sanborn(as)
larry goldings(elp,org), gil goldstein(elp)(8), mike mainieri(vib)
russell malone(g), christian mcbride(b), steve gadd(ds)
luis quintero(per), lizz wright(vo), bob sheppard(ts,ss)(8)
2004/VERVE/

1 Tin Tin deo
2 Senor Blues
3 Don't Let Me Be Lonely Tonight
4 Smile
5 EnChantment
6 Ballad Of The Sad Young Men
7 Another Time, Another Place
8 Capetown Fringe
9 Poinciana
10 You Must Believe In Spring
11 Sofia

デビッド・サンボーン(as)のヴァーヴ移籍2枚目のアルバムです。
フュージョンも好きだった私はサンボーンやマイケル・ブレッカー(ts)はリアルタイムで聴いてきたので特別の思い入れがあります。
やはりサンボーンにはこのようなコンテンポラリー路線の方が似合っていると思います。
さすがに若い頃のようなアタックの強さや切れはなくなってきましたが、円熟した枯れた味わいを聴かせてくれるようになりました。
特にバラードの表現にそれを強く感じることが出来ます。
リズ・ライト(vo)をゲストに迎えた(3)では持ち味の泣きアルトを存分に聴かせてくれました。
サンボーンのボーカルのバッキングは昔から定評のあるところで本当に惚れ惚れします。
(4)、(6)、(10)はそれぞれが3分台の魅力が凝縮されたバラード。
それに絡むラッセル・マローンのギターが実に効果的です。
サンボーンの抜群のアルト・プレイが聴ける一枚だと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*DAVID SANBORN / TIMEAGAIN

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david sanborn(as)
gil goldstein(p), ricky peterson(key), russell malone(g)
christian mcbride(b), steve gadd(ds), don alias(per)
luis quintero(per), mike mainieri(vib), randy brecker(tp,flh), etc
2003/VERVE/

デヴィッド・サンボーン(as)の新譜はジャズ・ヒット曲のカバーが中心になっています。
ハービー・マン(fl)やメル・トーメ(vo)で有名な「カミン・ホーム・ベイビー」から「ハーレム・ノクターン」、「イズント・シー・ラブリー」、「シュガー」、「テキーラ」などを聴かせてくれました。
切れ味鋭い音色で聞き手の心に迫ってきますので新しい息吹を感じます。
メンバーの豪華さも魅力。
日本での人気も抜群ですね。ジャズ・ファンのみならず幅広い音楽ファンに支持されています。

(くつろぎ系)



*DAVID SANBORN / INSIDE

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david sanborn(as)
marcus miller(b,key,ds,etc), don alias(per), michael brecker(ts)
wallace roney(tp), ricky peterson(org), cassandra wilson(vo)
lalah hathaway(vo), sting(vo), etc
2000/ELEKTRA/

1 Corners
2 Daydreaming
3 Trance
4 Brother Ray
5 Lisa
6 When I'm With You
7 Naked Moon
8 Cane
9 Ain't No Sunshine
10 Miss You

デヴィッド・サンボーン(as)のライブを見たのでこの新作を良く聴いています。
実にサンボーンのアルバムを購入したのは20年振りになるでしょうか。
久し振りに聴いてみて吹き過ぎていないところに好感を持ちました。
ライブでもそれは感じましたしこの新作からは4曲ほどが演奏されました。
プロデュースはマーカス・ミラーでここでも5曲を提供しています。
この作品はヴォーカルを上手に組み合わせていて構成も申し分ありません。
これほど豪華なゲスト陣はちょっとないでしょうねえ。
多分みなさんも楽しめると思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* DAVID SANBORN / HEART TO HEART

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david sanborn(as),
don grolnick(p), herb bushler(b), steve gadd(ds),
david spinozza(g), hugh mccracken(g), mike mainieri(vib),
richard tee(p,org), anthony jackson(b),
gil evans(arr), arthor blythe(ss,as), george adams(ts,fl),
lou soloff(tp), jon faddis(tp), etc

Side A
1 Solo
2 Short Visit
3 Theme From "Love Is Not Enough"
Side B
1 Lotus Blossom
2 Heba
3 Sunrise Gospel
4 Anywhere I Wander

デヴィッド・サンボーン(as)はフュージョン・シーンにおいて絶大な人気を誇りました。
サンボーン独特の「泣きアルト」は衝撃的だったです。
「え~、何だこの吹き方は、ちょっと気持悪いかも」の評価も多かったと思います。
当然ですね、今までそんな吹き方をするアルト・サックス奏者はいなかったわけだから。
今では当たり前のように誰でもが吹いてます。
モダン・ジャズのアルト・サックス奏者の系図を振り返ってみると。
ジョニー・ホッジス、ベニー・カーター~チャーリー・パーカー、リー・コニッツが四天王になるかな。
次にジャッキー・マクリーン、キャンボール・アダレイ、フィル・ウッズ、アート・ペッパー、ポール・デスモンド等が続く。
何でこんなことを書いたかというとサンボーンのルーツは誰だろうか?と気になりました。
一番近いのはキャノンボール・アダレイでしょうね・・・中でも「Mercy,Marcy,Marcy」(1966)に注目しました。
ソウル&ファンキーでノリの良さを考えるとそうなると思います。
その他のアルト奏者ではレイ・チャールス・バンドで活躍したR&B系のハンク・クロフォードが近いかも知れません。

サンボーンもまたエリック・ゲイル(g)同様にゲストに呼ばれることが多くて多忙を極めていました。
そんなことからこの頃は人気の割に自身のリーダー・アルバムが少ないです。
今作は貴重な一枚になりますね。
ドン・グロルニック(p)、ハーブ・バシュラー(b)、スティーヴ・ガッド(ds)のトリオを中心にデヴィッド・スピノザ(g)、ヒュー・マクラッケン(g)、マイク・マイニエリ(vib)、リチャード・ティー(p,org)、アンソニー・ジャクソン(b)、ギル・エヴァンス(arr)等々。
共演者も当時のフュージョン・シーンの人気者を集めていて一聴の価値があります。

(くつろぎ系)

David Pietro (as) [D (sax)]

*DAVID PIETRO QUINTET / FORGOTTEN DREAM

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david pietro(as), ben monder(g),
kenny werner(p), dave holland(b), bill stewart(ds)
1995/Moo/

多くの有能なミュージシャンがひしめき合うNYジャズ・シーンから登場した期待のサックス奏者。
デイブ・ホランド(b)、ビル・スチュアート(ds)といった実力派を起用して生まれたコンテンポラリー・ジャズの佳作。
(帯中よりの抜粋)

「If I Should Lose You」

David Newman (ts) [D (sax)]

* DAVID "FATHEAD" NEWMAN SEXTET / THE BLESSING

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david "fathead"newman(ts,fl), steve nelson(vib), peter bernstein(g),
david leonhardt(p), john menegon(b), yoron israel(ds)
2009/High Note/

1 SKJ
2 Someone To Watch Over Me
3 As Time Goes By
4 Manha De Carnival
5 Smile
6 Romantic Night
7 Chelsea Bridge
8 Whispers Of Contentment
9 The Blessing

秋にはのんびりゆったりとしたジャズが聴きたい。
昼下がりのコーヒー・タイム。
こんな時はベテラン・テナー・サックス奏者のスタンダード作品集が一番です。
パッと思い浮かぶのはスコット・ハミルトンやヒューストン・パーソンだけどちょっと食傷気味になっています。
他に誰かいないかと思ったらデヴィッド・ニューマンの名前が出てきました。

ニューマンはレイ・チャールス・バンドで活躍していたのでソウル色は十分です。
でも年を取ってもストレートアヘッドな作品が多くて意外に甘いものは少ないですね。
ニューマンのこれほどくつろいだ作品は珍しいと思います。
なぜならヒューストン・パーソンがプロデューサーに名前を連ねていました。
私が大好きなムード・ジャズの一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* DAVID "FATHEAD" NEWMAN SEPTET / CITYSCAPE

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david newman(ts,as,f;l), winston byrd(flh,tp), howard johnson(bs),
benny powell(tb), david leonhardt(p), john menegon(b), yoron israel(ds)
2006/HighNote/

1 Goldfinger
2 Pharoah's Gold
3 A Flower Is A Lovesome Thing
4 Bu Bop Bass
5 Here Comes Sonny Man
6 It Was A Very Good Year
7 Flankin
8 Sneakin' In
9 Suki Duki

現在の私の癒し系テナー奏者は3人います。
スタンリー・タレンティン、ヒューストン・パーソン、とこのデヴィッド・ニューマンです。
ちょっと若いけどスコット・ハミルトンもその中に入れてもいいかもしれません。

全9曲はメンバーのオリジナルが4曲とその他5曲の構成です。
今作はいま時は珍しいセプテット(7重奏団)編成になっています。
当然ながら分厚いアンサンブルやハーモニーが聴けました。
1曲目の「Goldfinger」は007の映画の主題歌ですね。
アービン・ドレイクの名曲(6)「It Was A Very Good Yea」もシブい選曲です。
ニューマンの達者なフルートはラテン・ムード一杯の(2)と(7)で聴けました。

(中間系)



*DAVID "FATHEAD" NEWMAN QUINTET / I REMEMBER BROTHER RAY

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david "fathead" newman(ts), steve nelson(vib)
john hicks(p), john menegon(b), winard harper(ds)
2005/NIGHNOTE/

こちらはデヴィッド・”ファットヘッド”・ニューマン(ts)のレイ・チャールス(vo)のトリビュート・アルバムです。
彼が以前、レイ・チャールスのバンドで活躍していたのは良く知られていますね。
リズム&ブルース色が強く、相当に濃厚な仕上がりになっています。
「最近の愛聴盤」のヒューストン・パーソン(ts)との聴き比べはけっこう面白かったです。
パーソンがクールであっさり味ならニューマンはファンキーで濃い目の味付けです。
メンバー的にはジョン・ヒックス(p)、スティーヴ・ネルソン(vib)が参加のこちらの方に軍配を上げます。
特に(2)の「GEORGIA ON MY MIND」や(7)の「RUDY」が聴きどころになっています。
典型的なテキサス・テナーの力強いバップ・テナーが楽しめますよ。

(中間系)



* DAVID "FATHEAD" NEWMAN QUARTET & QUINTET / SONG FOR THE NEW MAN

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david newman(ts,fl), curtis fuller(tb)(except 2,4,5),
john hicks(p), john menegon(b), jimmy cobb(ds)
2004/HighNote/

1 Visa
2 Time After Time
3 Shakabu
4 Song For The Newman
5 Passing Through
6 Fast Line
7 Lonesome Head
8 When I Fall In Love
9 This I Dig Of You

デヴィッド・ニューマンもまた近年の私の癒し系テナー奏者の一人です。
2004年のハイノート作品、この頃ニューマンは1年に1枚のペースで吹き込んでいます。
彼をハイノートに紹介したのがヒューストン・パーソン(ts)のようでパーソンがプロデューサーに名を連ねています。
ニューマンは元々がR&B系のテナー奏者でレイ・チャールス・バンドで活躍していたのは良く知られています。
ここはメンバー的にかなりジャズっぽい感じを予想しました。
ジョン・ヒックスのピアノにジミー・コブのドラムス、フロント2管の相手がカーティス・フラー(tb)です。

全9曲は自身のオリジナルが2曲とスタンダード2曲とその他5曲の構成です。
その他の曲にはチャーリー・パーカー(as)、ハービー・マン(fl)、ハンク・モブレイ(ts)が含まれていました。
何となくニューマンの好みが分かるような気がします。・・・「なるほどそうなのか」なんてね。
私は作品の選曲からプレイヤーの音楽性を想像するのが好きなのでそれがジャズ聴きの楽しみのひとつでもあります。
ニューマンの達者なフルートは(4)で聴けました、テナーでは(2)、(5)、(8)が良かったです。
特にハービー・マンの「Passing Through」(フルートじゃないのがミソ)と「When I Fall In Love」は絶品でした。
予想は見事に外れました。・・・立派なムード・ジャズです。・・・やはり一流のジャズ・マンは何でも出来る。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)



* DAVID "FATHEAD" NEWMAN QUARTET / THE GIFT

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david "fathead"newman(ts,as,ss,fl), john hicks(p),
bryan carrott(vib), buster williams(b), winard happer(ds)
2003/HighNote Records/

1 The Gift
2 Don't Let The Sun Catch You Crying
3 Off The Hook
4 Unspeakable Times
5 Little Sonny's Tune
6 Lady Day
7 Unchain My Heart
8 Ksue

「David "Fathead" Newman」 の2003年作品です。
先日紹介した「THE BLESSING」(2009)が良かったので、同じHighNoteレーベルをもう一枚買ってみました。
もう少しソフトで甘めを予想したけどキッチリと演奏しています。
ニューマンはここでテナー、アルト、ソプラノ、フルートを駆使してマルチ・プレイヤーとしての実力を見せてくれました。
特に驚かされたのがフルートの上手さで、今までじっくりと聴いたことがなかった。
(1)、(7)で聴けますが「Unchain My Heart」のフルート版は面白かったです。
ハービー・マン(fl)も真っ青かも知れませんよ。

共演者ではヴァイブのブライアン・キャロットが聴きどころになりました。
こちらは洗練された爽やかな印象で久々のヴァイブラホンの音色は新鮮な感じがしました。
ジョン・ヒックス(p)も2006年には亡くなってしまったので晩年のヒックスを聴くことが出来ます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*DAVID 'FATHEAD' NEWMAN / DAVEY BLUE

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david newman(ts,as,fl), bryan carrott(vibes)
cedar walton(p), david williams(b), kenny washington(ds)
2002/HIGH NOTE/

懐かしいデヴィッド・ニューマン(ts)の登場です。
元々がR&B系のテナー奏者でレイ・チャールスとの共演が長かったプレイヤーです。
自身のオリジナルが3曲、メンバーのシダー・ウォルトン(p)が1曲その他4曲の構成です。
なんかこういうアルバムを聞くとホッとしますね。
適当にジャズで、適当にR&Bで、適当に甘くて、ちょうど良い湯加減て言うんでしょうか。
身体が自然に動いてしまうような楽しいジャズです。聞いていても疲れませんよ。
このハイノート・レーベルはソウル色の強い作品を出してきますが私の好みでもあり注目しています。

「A Child Is Born」、「Freedom Jazz Dance」

(中間系)



*DAVID NEWMAN QUARTET / STRAIGHT AHEAD

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david newman (ts,as,fl)
wynton kelly(p,), paul chambers(b), charlie pership(ds)
1960Rec/Atlantic/

今作も再発廉価盤の一枚です。
デヴィッド・”ファットヘッド”・ニューマンは1933年テキサス生まれ、
2009年に75歳で亡くなっています。

デヴィッド・ニューマンといえばレイ・チャールス・バンドで知られたサックス奏者ですね。
ハンク・クロフォードと双璧です。
豪快なテキサス・テナーの流れを汲んでパワフル&ソウルフルな演奏スタイルの持ち主です。
テナー、アルト、フルートを駆使するマルチ・プレイヤーでもあります。
ジャンルを問わない幅広い音楽性を持ち、ノリもいいのでオルガン奏者との共演も多い。
しかしながら「Fathead」というニック・ネームはどうなんでしょうね。
親しみを込めた呼び方だと思うけど・・・。

今作はR&B系のニューマンがストレートなジャズに挑戦した作品です。
題名の「ストレート・アヘッド」は「ファットヘッド」に引っ掛けたネーミングかな。
ここではバックのウィントン・ケリー・トリオにも魅力があります。
ドラマーがジミー・コブからチャーリー・パーシップに変わっていますが、
予想通り、素晴らしい演奏を披露してくれました。
ウィントン・ケリーは勿論ですがポール・チェンバースが凄いです。

ニューマン2枚目のリーダー・アルバムは思ったよりずっと良かった。
全6曲は自身のオリジナル3曲とその他3曲の構成です。
(3)「Night Of Nisan」とバラードの(5)「Summertime」では達者なフルートが聴けました。
これがまた上手い・・・表現力豊かで驚きましたよ。
私的ベスト・トラックは(4)「Cousin Slim」ですが(1)「Batista's Groove」も聴きどころ。
ソウルフル、グルービーな雰囲気で聴き味は最高です。
ポール・チェンバースの惚れ惚れするベース・プレイが聴けました。
スイング感溢れるウィントン・ケリーのソロやバッキングも素晴らしくて、
オスカー・ピーターソン~ウィントン・ケリーの流れが確かに存在したことを確認しました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

David Murray (ts) [D (sax)]

*DAVID MURRAY QUARTET / LIKE A KISS THAT NEVER ENDS

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david murray(ts,bcl)
john hicks(p), ray drummond(b), andrew cyrille(ds)
2001/JUSTIN TIME/

デヴィット・マレイの新作はパワー・カルテットと命名してきました。
このところ、やや甘いものを聴いていたので重厚なジャズが新鮮に聞えます。
たまにはこういう伝統的でオーソドックスなジャズを聴かないといけませんね。
表題曲はマレイお得意のラテン・ナンバー、やはりサウンドがパワフルでズシリときます。
全7曲中、マレイ作が5曲、ドラモンドが1曲、モンク1曲の構成です。

(まじめ系)



*DAVID MURRAY OCTET / OCTET PLAYS TRANE

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david marray(ts), craig harris(tb), ravi best(tp),
rasul siddik(tp), james spaulding(as,fl),
d.d.jackson(p), jaribu shahid(b),marc johnson(ds)
2000/Justin Time/

デヴィッド・マレイ八重奏団によりジョン・コルトレーン作品集。

「Giant Steps」、「Naima」、「The Crossing」、「India」、
「Lazy Bird」、「A Love Suprreme」



*DAVID MURRAY QUARTET / LONG BOODBYE

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david marray(ts), d.d.jackson(p), santi debriano(b), j.t.lewis(ds)
1997/DWI/

マレイが親友だった故ドン・プーレンへの追憶を込めて演奏する極めつけのプーレン作品集。
ピアノはプーレンの後継者D・Dジャクソン。
(帯中よりの抜粋)



*DAVID MURRAY BIG BAND / SOUTH OF THE BORDER

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david marray(ts), sonelious smith(p), fred hopkins(b), tani tabbal(ds), etc
1995/DWI/

90年代のビッグ・バンド界をリードするデヴィッド・マレイ・ビッグ・バンドの第二弾。
最高のソロイスト達が空前のスケールで自由自在にスイングするサウンドの魔法。
(帯中よりの抜粋)

「St.Thomas」



*DAVID MURRAY SEXTET / THE TRIP

david marray(ts), robert irving(org), bobby broom(g),
daryl thompson(g), darryl jones(b),toby williams(ds), etc
1994/DWI/

R&Bにロックやレゲエの味付けは強烈なサウンドを形成しています。
異色作・・・マレイはこういうのも好きなんだろうね。
ファンは付いていくのが大変です。



*DAVID MURRAY QUARTET / SHAKILL'S Ⅱ

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david marray(ts), don pullen(p), bill white(b), j.t.lewis(ds)
1994/DWI/

ドン・プーレンのオルガンをフューチャーしたマレイのオルガン・カルテット第二弾。
(帯中よりの抜粋)

これもよく聴いたアルバムの一枚です。



*DAVID MURRAY QUARTET / SAXMEN

david marray(ts), john hicks(p), ray drummond(b), andrew cyrille(ds)
1993/Sony/

マレイの先達トリビュート盤。
「Lester Leaps In」、「St. Thomas」、「Billie's Bounce」、
「Bright Mississippi」、「Broadway」、「Central Park West」



*DAVID MURRAY QUARTET / FOR AUNT LOUISE

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david marray(ts), john hicks(p), fred hopkins(b), idris muhammad(ds)
1993/DWI/

現ジャズ界最高のテナー奏者の風格を感じさせるマレイのスタンダード・カルテットの決定盤。
ジョン・ヒックス・トリオの完璧なサポートで豊かに鳴り響くテナーの快感。
(帯中よりの抜粋)

ケニー・ドーハムの名曲「ロータス・ブロッサム」が聴けます。

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*DAVID MURRAY QUARTET / TENERS

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david marray(ts), dave burrell(p), fred hopkins(b), ralph peterson jr(ds)
1993/DWI/

コルトレーン・アイラー、ロリンズなど偉大な先達の名曲に挑戦。
(帯中よりの抜粋)

「Equinox」、「Ghosts」、「Chelsea Bridge」、「St. Thomas」



*DAVID MURRAY QUARTET / SHAKILL'S WARRIOR

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david marray(ts), don pullen(p), stanley franks(b), j.t.lewis(ds)
1991/DWI/

個性派ピアニスト、ドン・プーレンを含むデヴィッド・マレイ・カルテット。
ファンキー&ソウルな演奏が聴けます。
有名なプーレンの「Song From The Old Country」はここが初演か。



*DAVID MURRAY QUARTET / MINGS SAMBA

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david marray(ts), john hicks(p), ray drummond(b), ed blackwell(ds)
1989/PORTRAIT/

マレイの作品の中でもよく聴いた一枚です。



*DAVID MURRAY QUARTET / LOVERS

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david marray(ts), dave burrell(p), fred hopkins(b), ralph peterson jr(ds)
1988/DWI/

デヴィッド・マレイ初のバラード集。
(帯中よりの抜粋)

「In A Setimental Mood」

David Liebman (ts) [D (sax)]

*DAVID LIEBMAN TRIO & QUARTET / LIEB PLAYS WILDER

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david liebman(ts,ss,fl), marius beets(b), eric ineke(ds)
marc van roon(p)(4,6,10)
2005/CHALLENGE RECORDS/

1 Where Is The One ?
2 Winter Of My Discontent
3 Trouble Is A Man
4 If Love's Like A Lark
5 The Wrong Blues
6 The Lady Sings The Blues
7 Moon And Sand
8 Just As Though You Were Here
9 Wile We're Young
10 A Long Night

デイブ・リーブマン(ts)がヨーロッパのサックス奏者に与えた影響は非常に大きいと思っています。
ジョン・コルトレーン(ts)系のテナー奏者ですが自己のスタイルを持っていてジャズ界に確固たる地位を築いています。
作品にはそれほど恵まれていないこともあって日本では過小評価の最たるジャズマンかもしれませんね。
リッチー・バイラーク(p)との相性は抜群でECMレーベルを中心にして一連の作品群があります。
ここではAlec Wilderの作品を取り上げていて、トリオ編成を中心に独自の音楽性で聴かせてくれました。
トリオ・フォーマットの狙いはソニー・ロリンズ(ts)の有名盤の”A Night At The Village Vanguard"だそうです。
一癖ありますが、じっくりと聴き込むと実に味わい深いものがあります。
メンバーのマリアス・ビーツ(b)とマーク・ヴァン・ローン(p)はすでにお馴染みのプレイヤーですね。
しかし、ここでの最大の聴きものはエリック・アイネケのドラミングで、それこそ目立たないけど素晴らしいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



*DAVID LIEBMAN QUARTET / THE ELEMENTS WATER

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david liebman(ts,ss),
pat metheny(g), cecil mcbee(b), billy hart(ds)
1998/ARKADIA/

水をテーマにしたデイブ・リーブマンの意欲作。
リーブマンとパット・メセニーの共演が実現しました。



*DAVID LIEBMAN QUARTET / SETTING THE STANDARD

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david liebman(ts,ss),
mulgrew miller(p), rufus reid(b), victor lewis(ds)
1992/RED/

一味違ったリーブマンのスタンダードが聴けます。
バックの3人も素晴らしい。

「Milestones」、「Old Devil Moon」、「Without You」、
「I Didn't Know What Time It Was」、「Invitation」、「Nica's Dream」



* DAVID LIEBMAN TRIO / CLASSIC BALLADS

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david liebman(ss), vic juris(g), steve gilmore(b)
1991/Candid/

1 Out Of Nowhere
2 If I Should Lose You
3 Dancing In The Dark
4 Skylark
5 Stella By Starlight
6 My Funny Valentine
7 On Green Dolphin Street
8 Angel Eyes

デイヴ・リーブマン(ts,ss)のこのジャケットを見た時リーブマンにしては派手と思いました。
それに写真の「ナタリー」って誰だ?と思いました。
まず今作は組み合わせが面白かったです。
リーブマンはソプラノ・サックス1本で演奏していますがギター、ベースとのトリオです。
ソプラノ、ギター、ベースのトリオって聴いたことがあったかどうか、珍しいことは確かですね。

全8曲はジャズの古典的なスタンダードのクラシック・バラード集です。
トリオでじっくりとしっとりと歌い上げられていて素晴らしかったです。
ソプラノ・サックスでこれほどのバラード集はそうは聴けないのではないかな。
つくづくリーブマンは名手だと思います。
たださすがにソプラノ1本では疲れるので2、3曲のテナーが入ればもっと良かったかもしれない。

ところで「ナンシー」ですがリーブマンの義母だそうです。
ナンシーさんはジャズ好きだったそうで以前こんな曲をリクエストされたらしいです。
たしかに玄人好みのシブい選曲ではありますね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* DAVID LIEBMAN & RICHARD BEIRACH DUO / DOUBLE EDGE

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david liebman(ss,fl,ts), richard beirach(p)
1985Rec/Storyville/

1 Naima
2 Round Midnight
3 India
4 On Green Dolphin Street
5a Lover Man
5b Some Other Time
6 Oleo

デイブ・リーブマンはマイルス・バンド出身のコルトレーン派のテナー・サックス奏者です。
リッチー・バイラークは1970年代に頭角を現したチック・コリア系の多彩なピアニストです。
リーブマンとバイラークの共演作は多く、いわば盟友の関係にあります。
そんな二人のデュオ作品は何枚かあるけれど今作はその中の一枚です。
実力があって気心が知れている二人のスタンダード作品が悪かろうはずがありません。

全6曲はモダン・ジャズの名曲も多いです。
ジョン・コルトレーン(ts)、セロニアス・モンク(p)、ソニー・ロリンズ(ts)の曲が演奏されています。
才人二人の濃密なコレボレーションが聴きどころになりました。
バイラークのピアノは静謐で幻想的な雰囲気を持っていて、ヨーロッパの土壌に合っていたと思う。
リーブマンのサックス奏法は個性的で一度聴いたら忘れられない味があります。
うねったり、かすれたり、多弁になったり、超クールな感覚もあって、クセになる独特の奏法です。
それが何ともたまらないんですよ。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

David Binney (as) [D (sax)]

*DAVID BINNEY QUINTET / CITIES AND DESIRE

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david binney(as), mark turner(ts)
craig taborn(p), thomas morgan(b), dan weiss(ds)
2006/CRISS CROSS/

1 Lisbon
2 London
3 Intro To Toronto
4 Toronto
5 Los Angeles
6 Intro To Carpinteria
7 Carpinteria
8 Intro To Rome
9 Rome
10 Montreal
11 Intro To Miami
12 Miami
13 New York City

新進アルト・サックス奏者、デヴィッド・ビネイの作品です。
全曲、都市の印象を綴ったオリジナルで占められ、相手にマーク・ターナー(ts)を迎えた意欲作です。
マーク・ターナーが入ると曲調が一気に先進のジャズ・シーンになってしまいます。
このサウンドは多くの若いジャズ・メンが目指すところでもあるのでしょう。
「ひさしを貸して母屋を取られる」感がないでもありませんが、成長過程ではやむを得ません。
作りはかなり凝っていて、全員が活躍の場を与えられていて十分に楽しめました。
もっとも、リスナーの誰でもがすんなり受け入れられるというものでもありません。
ところで「CARPINTERIA」って何処って調べてみました。
カリフォルニア州のサーフィンで有名なビーチを持つということでした。
日本の地名がないのがちょっと寂しいですね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

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