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Everett Greene (vo) [E (vocal)]

* EVERETT GREENE / MY FOOLISH HEART

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everett greene(vo), houston perspon(ts),
norman simmons(p), ray drummond(ds), kenny washington(ds)
1998/Savant/

1 When Did You Leave Heaven
2 I'm Falling For You
3 Everything I Have Is Yours
4 If I Were A Bell
5 I Want To Talk About You
6 My Foolish Heart
7 Don't Worry 'Bout Me
8 You Are Too Beautiful
9 Hello Young Lovers
10 The Very Thought Of You

エヴェレット・グリーン(vo)は初見、男性ヴォーカルは珍しいので「どんなもんか」と手が伸びました。
グリーンはやわらかな低音の魅力で伝統的な男性ヴォーカルの系図の中にいると思います。
この流れはソフトなバリトン・ボイスの持ち味をバラード唱法に生かしたヴォーカリスト達です。
男性ジャズ・ヴォーカルの王道の一つでビリー・エクスタインやジョニー・ハートマンがいます。
グリーンは真面目に丁寧にじっくりと歌い上げているところにも好感が持てました。
ベストには表題曲にもなった(6)「My Foolish Heart」を上げておきます。
バックのヒューストン・パーソン(ts)・カルテットもムード満点でばっちりと決まっています。

(くつろぎ系)

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Lady Kim (vo) [L (vocal)]

* LADY KIM / AUTUMN LEAVES

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lady kim(vo),
richard wyands(p), paul brown(b), grady tate(ds)(vo 6,10),
eric alexander(ts)(3,8,10)
2005/Eighty-Eight's/

1 Autumn Leaves
2 Bye Bye Blackbird
3 Willow Weep For Me
4 Tynin' times
5 Corcovado
6 What Difference A Day Made
7 In The Dark
8 Moanin'
9 Midnight Sun
10 Just The Two Of Us
11 One For My Baby

レディ・キム(vo)の今作は発売時に話題になりました。
でも当時はヴォーカル盤に目が向いていなかったのでパスしてしまいました。
バックにリチャード・ワイアンズ(p)、ポール・ブラウン(b)、グラディ・テイト(ds,vo)のトリオ。
ヴォーカリストとしての評価も高いテイトとのデュオも(6)、(10)の2曲で聴けました。
3曲にゲストのエリック・アレキサンダー(ts)にも魅力があります。
キムはボストン育ちですが当時はカナダのモントリオールに住んでいたとのことです。
目標がカーメン・マクレエ(vo)ということで聴いていると「なるほどなぁ~」と思います。
歌が上手くジャズの深みにハマる人ほどビリー・ホリディ(vo)やマクレエへと向かう。
R&B系を含む選曲も良く考えられていて十分に楽しめました。
録音の良さも特筆出来ます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Norman Simmons (p) [N (piano)]

* NORMAN SIMMONS QUINTET / THE ART OF NORMAN SIMMONS

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norman simmons(p), eric alexander(ts),
henry johnson(g), paul west(b), paul wells(ds)
2000/Savant/

1 I'm Your Boogie Man (N.Simmons)
2 Joe (N.Simmons)
3 There Are Such Things
4 My Silent Love
5 Siffed (N.Simmons)
6 Harlem Nocturne
7 6 AM (N.Simmons)
8 The Hour Of Parting
9 Medley:
I'm Getting Sentimental Over You
Roscoe Franbro (N.Simmons)

シカゴ派の重鎮ピアニスト、ノーマン・シモンズの作品です。
作編曲者としてあるいはヴォーカリストのバック・ピアニストとしての評価が高かった。
60年代はジョニー・グリフィン(ts)やカーメン・マクレー(vo)などと共演しています。
今作はエリック・アレキサンダー(ts)との共演盤なので気になっていました。
そういえば去年同じシカゴ派の重鎮ピアニストだったハロルド・メイバーンも亡くなってしまった。
伝統あるシカゴ・ジャズ・ピアノの流れはデヴィッド・ヘイゼルタインあたりが引き継ぐでしょうか。

全10曲は自身のオリジナル5曲とその他5曲の構成で作曲者としての個性も出ています。
その他の5曲は美しいバラード中心、有名曲やレア曲などを絡めてシモンズの選曲センスが光ります。
特に(3)「There Are Such Things」はトミー・ドーシー楽団のフランク・シナトラの歌が好きだった。
シカゴ派のジャズマンの多くはある種のアクの強さを感じるけどシモンズは穏やかでスマートです。
シモンズのコンポーザーとしての才能も高くどの曲もキッチリと練り上げられた作品になっています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系

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BLACK ART JAZZ COLLECTIVE (grp) [B (group)]

* BLACK ART JAZZ COLLECTIVE / ARMOR OF PRIDE

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wayne escoffery(ts), jeremy pelt(tp), james burton 3(tb),
xavier davis(p), vicente archer(b), johnathan blake(ds)
2018/HighNote/

1 Miller Time (J.Blake)
2 Armor Of Pride (W.Escoffery)
3 Awuraa Amma (J.Pelt)
4 The Spin Doctor (J.Burtonl)
5 And There She Was, Lovely As Ever (J.Pelt)
6 Pretty (J.Pelt)
7 When Will We Learn (X.Davis)
8 Black Art (W.Escoffery)

「BLACK ART JAZZ COLLECTIVE」は初見、こわもてのジャケットとフロント3管に惹かれました。
フロント3管と言えば「ジャズ・メッセンジャーズ」や「ジャズテット」がよく知られています。
前者はフレディ・ハバード(tp)、ウェイン・ショーター(ts)、カーティス・フラー(tb)の組み合わせ。
後者はアート・ファーマー(tp)、ベニー・ゴルソン(ts)、カーティス・フラー(tb)がメンバーでした。
共にフラーのトロンボーンが重要な位置を占めているのが分かります。
それまではトランペットとテナー・サックスかアルト・サックスのフロント2管が主流でした。
モーダルなサウンドをもう一歩進めたのが3管による分厚いアンサンブルで自然の流れだったと思う。

近年の3管編成と言えばエリック・アレキサンダー(ts)を中心にした「ワン・フォー・オール」が知られている。
こちらは白人のグループでエリック(ts)、ジム・ロトンディ(tp)、スティーヴ・デイヴィス(tb)の3管、デヴィッド・ヘイゼルタイン(p)、ジョン・ウィーバー(b)、ジョー・ファーンズワーズのリズム・セクションです。

今作はウェイン・エスコフェリー(ts)、ジェレミー・ペルト(tp)、ジェームス・バートン(tb)のフロント3管、ザヴィール・デイヴィス(p)、ヴィセンテ・アーチャー(b)、ジョナサン・ブレイク(ds)のリズム・セクションです。
全8曲は全てメンバーのオリジナルでプロデュースはペルトとエスコフェリーの二人になっています。
内容はそのまんまの「ジャズ・メッセンジャーズ」のスタイルで現代的なハード・バップ・サウンドです。
上記の「ワン・フォー・オール」に比べると「ブラック・アート・ジャズ・コレクティヴ」にはズシンと響く重厚さがある。
個人的にはザヴィール・デイヴィスのピアノとジョナサン・ブレイクのドラミングが聴きどころになりました。
なお収録時間の約45分はちょっと短いと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

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Jane Bunnett (ss,fl) [J (sax)]

* JANE BUNNETT & MAQUEQUE / ON FIRM GROUND / TIERRA FIRME

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jane bunnett(ss,fl)
danae olano(p,vo), tailin marrero(b,elb,vo), yissy gareia(ds),
mary paz(per,vo), joanna majoko(vo), etc
2019/Linus/

1 The Line-up
2 Monkey See Monkey Do
3 Momentum
4 On Firm Ground
5 Havana At Night
6 Sky High
7 The Occurance
8 Re-united
9 Broken Heart
10 Mystery Of Jane's House
11 Pa' Con Paz
12 Music In The Soul

カナダのジェーン・バネット(sax,fl)は初見、1956年生まれのトロント出身です。
今作は昨年の「みんなのベスト3」でKさんが話題にしていたものです。
先日紹介したポンチョ・サンチェス(cng)でも書きました。
最近私の興味はアフロ・キューバン・リズムというか、ラテン・ジャズに向かっています・
それも純ジャズ路線ではなくてリズムが主になるアルバムが対象です。
バンド名は「マケケ」で今作が私の琴線に触れました。

全12曲は全てメンバーのオリジナルでバネット以外は全員若いキューバンミュージシャンです。
プロデュースはバネットの夫でトランペット奏者のラリー・クレーマーです。
女性だけのアフロ・キューバン・バンドって珍しいと思いますがどうなのかな。
でもメンバー全員がパワフルにエネルギッシュに疾走する。
強力なアフロ・キューバン・リズムに乗ってご機嫌ななラテン・ジャズが展開されています。
私的ベストはジャングル・ムードのバラード(9)「Broken Heart」で聴きどころになりました。
みんなの気合が伝わってくるようでジャズ作品としても十分に通用する内容になっています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* JANE BUNNETT & HILARIO DURAN / CUBAN RHAPSODY

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jane bunnett(fl,ss), hilario duran(p)
2011/ALMA Records/

1 Lagrimas Negras
2 Son De La Loma
3 Longina
4 Quirino Con Su Tres
5 Contradanzas
1)La Tedezco
2)El Panuelo De Repa
3)Los Tres Golpes
4)Tarde En La Habana
6 Maria La O
7 Almendra
8 New Danzon
9 Sherezada
10 Danza Lucumi

* JANE BUNNETT & MAQUEQUE / ON FIRM GROUND / TIERRA FIRME (2019/Linus)
のアフロ・キューバン・サウンズを聴いて以来、カナダのジェーン・バネット(fl,ss)は気になるプレイヤーでした。
その彼女がキューバ出身の重鎮ピアニスト、ヒラリオ・デュランとの共演盤ということで手が伸びました。
多分、キューバ音楽のデュオ作品は初めてだと思います。
キューバのピアニストならゴンザロ・ルバルカバは大好きだったし、チューチョ・バルデスもよく聞きました。

メドレーを含む全10曲はキューバの良く知られた楽曲を二人がしっとりと演奏するという嗜好です。
実に落ち着いていて大人のキューバン・ミュージックを聴かせてくれています。
クラシックに相通じるところもあって静かでロマンティックな雰囲気を味わうことが出来ました。
ただリズム楽器が入っていないので好みが分かれるとは思います。

(くつろぎ系)


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Lucio Terzano (b) [L (bass)]

* LUCIO TERZANO QUARTET / SO IN LOVE
THe Music Of Cole Porter

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lucio terzano(b),
pirtro tonolo(ss,ts), paolo birro(p), luigi bonafede(ds)
2004/Splasc(H)/

1 Dream Dancing
2 So In Love
3 Every Time We Say Goodbye
4 I Get A Kick Out Of You
5 From This Moment On
6 I Concentrate On You
7 Get Out Of Town
8 I've Got You Under My Skin
9 You Do Something To Me

ルチオ・テルザノ(b)初見、ここはコール・ポーター作品集に手が伸びました。
コール・ポーターはジャズメンやヴォーカリストの人気が高くてそれこそ多くの作品集が出ています。
何しろ曲が良いので誰が演奏しても上手く聴こえてしまうところがミソかもしれない。
永遠に語り継がれていく名曲の数々にはスタンダード・ナンバーとしての絶対的な価値があります。

イタリアの名手達によるポーターズ・メロディもまたゆったりと伸びやかで癒されました。
上品なワン・ホーン・カルテットは安定感十分、落ち着いていてしっとりとした演奏が聴けました。
BGMで聴いていると時間の経つのを忘れてしまいそうになるほどです。
大好きな(3)「Every Time We Say Goodbye」も最高だった。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

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Akiko Tsuruga (org) [A (organ)]

* AKIKO TSURUGA TRIO / SWEET AND FUNKY

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akiko tsuruga敦賀明子(org), eric johnson(g), vince ector(ds),
wilson"chenbo"corniel(per)(1,3,5,6,7)
2006/M&I/

1 Meanie Queenie
2 Dig
3 Aweet And Lovely
4 Stormy Weather
5 Saving All My Love For You
6 Where Is The Love
7 Polka Dots And Moonbeams
8 Mushi-Mushi
9 Booga Lou
10 Broadway

敦賀明子(org)さんは初見、日本人女性のオルガン奏者の作品は珍しいと思いました。
私はオルガン好きですが女性オルガニストといえばシャーリー・スコット位しか知りません。
敦賀さんはニューヨークのハーレムから活動の場を広げてきたらしい。
ハーレムはオルガン・ジャズのメッカであり、そこで認められたのならその実力に疑いはないです。

今作は彼女の2枚目のリーダー作になります。
全10曲は自身オリジナル4曲とその他6曲の構成です。
オルガン本来のブルージー、グルービー、粘っこさを期待すると今ひとつかもしれません。
あくまでないものねだりですがね、でも楽しいアルバム、これだけ弾ければ十分だとも言えます。
元々がピアニストとの両刀遣いでもあり、オルガンではスマートさがその持ち味になります。
それを生かすには選曲が決め手になると思いました。
ポップ系のホイットニー・ヒューストンの(5)やフュージョン系のラルフ・マクドナルド(per)の(6)が秀逸です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

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Anastasia Lyutova (vo) [A (vocal)]

* ANASTASIA LYUTOVA & THE BAND / SOME LIKE IT JAZZ

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anastasia lyutova(vo),
sergey baulin(ts), alexey podymkin(p), vladimir koltsov-krutov(b),
alexey bekker(ds), roman sokolov(fl)(4)
2019/Venus/

1 Some Like It Hot (M.Malneck/I.A.L.Diamond)
2 It Ain't Necessarily So (G.Gershwin/I.Gershwin)
3 Out Of The Past (B.Golson/J.Hendricks)
4 AFlower Is A Lovesome Thing (B.Strayhorn)
5 Fascination Rhythm (G.Gershwin/I.Gershwin)
6 Love You Madly (D.Ellington)
7 Harlem Nocturne (E.Hagen/M.Torme)
8 I Concentrate On You (C.Porter)
9 Satin Doll (D.Ellington/B.Strayhorn)
10 Lush Life (B.Strayhorn)
11 I Can't Believe That You7re In Love With Me (J.Mchugh/C.Gaskill)
12 Sunny (B.Hebb)
13 Why Don't You Do Right (J.Mccoy)

アナスタシア・リュトヴァ(vo)は初見、ロシア出身の25歳、期待のヴォーカリストのようです。
今レーベルのロシア出身の歌手としてはアンナ・コルチナ、アレキサンドラ・シャキナに続く3人目になるかな。
コルチナとシャナキは聴いたことがあるけどアルバムは持っていません。
英語圏以外の国の人が歌うジャズ・ヴォーカルはどうしてもジャズっぽく歌いたくなる傾向にあります。
お手本がビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、カーメン・マクレー、アニタ・オデイなど、
男ならナット・キング・コール、フランク・シナトラ、メル・トーメ、チェット・ベイカー、ジョン・ヘンドリックスなど。
しょうがないけどここを如何に抑えて自然にストレートに歌えるかにかかっていると思います。
自分らしく普通に歌えればいいんだけどこの案配がすごく難しいです。
ここのアナスタシア・リュトヴァの場合は案外ストレートに歌えているんじゃないかな。
実力者が揃うバック・ミュージシャンの好演が大きいと思う。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

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Poncho Sanchez (conga) [P (conga)]

* PONCHO SANCHEZ AND HIS LATIN JAZZ BAND / TRANE'S DELIGHT

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poncho sanchez (cga,vo,per),
francisco torres(tb,vo,arr), ron blake(tp,fhn), robert hardt(as,ts,fl),
andy langham(p), rene camacho(b,vo), joey deleon(per ),
giancarlo anderson(bong,per), ross schodek(b), etc
2019/Concord Picante/

1 Soul Bourgeoisie (H.Laws)
2 Liberia (J.Coltrane)
3 The Feeling Of Jazz (D.Ellington/B.Troup/G,T.Simon)
4 Giant Steps (J.Coltrane)
5 Si Te Dicen (O.I.Guiliani)
6 Sube (A.langham)
7 Blue Train (J.Coltrane)
8 Yam'mote (P.Sanchez/F.Torres)
9 Poncho Sanchez Medley #2 (P.Sanchez/etc)
10 Trane's Delight (J.Coltrane)
11 Tobo Termino (B.Manrigue)

ポンチョ・サンチェス(conga)のラテン・ジャズ・バンドは一度聴いてみたいと思っていました。
実は最近私の興味はアフロ・キューバン・リズムというか、ラテン・ジャズに向かっています・
それも純ジャズ路線ではなくてリズムが主になるアルバムが対象です。
そういう意味では今作はピッタリのアルバムでした。

今アルバムはジョン・コルトレーン(ts)のトリビュート・アルバムです。
全11曲はトレーン作が4曲と自身のオリジナル2曲、その他5曲の構成です。
固いことは言わずにトレーンをラテン・リズムで演奏するとこういうことになります。
チャカポコのリズムが心地良い、至極楽しいアルバムに仕上がっていました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

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Max Roach (ds) [M (drums)]

* CLIFFORD BROWN & MAX ROACH QUINTET / STUDY IN BROWN

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clifford brown(tp), harold land(ts),
richie powell(p), george morrow(b), max roach(ds)
1955/Emarcy/

Side A
1 Cherokee
2 Jacqui
3 Swingin
4 Lands End
Side B
1 George's Dilemma
2 Sandu
3 Gerkin For Perkin
4 If I Love Again
5 Take The A Train

クリフォード・ブラウン(tp)&マックス・ローチ(ds)・クインテットはモダン・ジャズ史上重要なグループの一つでした。
ブラウニーはマイルス・デイヴィス(tp)とは持ち味もスタイルも違うけれど唯一マイルスに対抗できるトランぺッターだった。
歌うように舞うように流れるように吹く、そのふくよかでまろやかな音色は他の追随を許しません。
ブラウニーはたった25歳の若さでここでも共演しているリッチー・パウエル(p)と共に交通事故で亡くなりました。
将来を嘱望されていたリーチー・パウエルはバド・パウエル(p)の弟でこちらも弱冠24歳の若さでした。
このグループには後にマイルス・コンボ入りを断ったソニー・ロリンズ(ts)が加わっています。

今作を選んだのは先週のトニー・ウィリアムスのアルバム紹介でマックス・ローチの名前が出て来たからです。
ここではマックス・ローチの古典的な名ドラミングが聴けます。
ブラウニーはもちろんのこと、パウエルのピアノや若きハロルド・ランドのテナー・サックスも聴きどころになります。

(中間系)

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Paul Chambers (b) [P (bass)]

* PAUL CHAMBERS QUARTET / BASS ON TOP

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paul chambers(b),
kenny burrell(g), hank jones(p), art taylor(ds)
1957/Blue Note/

Side A
1 Yesterdays
2 You'd Be So Nice To Come Home
3 Chasin' The Bird
Side B
1 Dear Old Stockholm
2 The Theme
3 Confessin'

ポール・チェンバース(b)は33歳の若さで亡くなっています。
薬と酒の不摂生が原因と言われています。
マイルス・デイビス(tp)・クインテットのベーシストして確固たる地位を築きました。
メロディックなベース・ラインとタイムのキープを目指していた。
モダン・ベーシストのラインは大きく分けて2つあると思っています。
一つはオスカー・ぺティフォードでもう一つはレイ・ブラウンです。
チェンバースはぺティフォードに近いですがレイ・ブラウン的な流れも受け継いでいます。
現代ベーシストはまた大雑把ですがブラウン系とチェンバース系のどちらかだと思っています。

さてチェンバースにはブルーノートに3枚のリーダー作(BN1534, BN1564, BN1569)があります。
早世してしまったので「よくぞ残してくれた」と思います。
今作は名実共にチェンバースの代表作と認められる1枚です。
特に「Yesterdays」における解釈と表現力はこの曲のベスト・プレイとして上げてもいいと思う。
この曲のメロディ・ラインをアルコ(弓弾き)で聴いた時のショックは今でもよく覚えています。
ここではケニー・バレルの軽快で切れのあるギターがとてもいいです。
ベースが主体になるとどうしても重たくなりがちになるけどちょうど良い緩衝剤になっています。

(中間系)

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Charles Mingus (b) [C (bass)]

* CHARLES MINGUS QUINTET / PITHECANTHROPUS ERECTUS

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charles mingus(b),
jackie mclean(as), J.R.monterose(ts), mal waldron(p), willie jones(ds)
1956/Allantic/

Side A
1 Pithecanthropus Erectus
2 A Foggy Day
Side B
1 Profile Of Jackie
2 Love Chant

「直立猿人」・・・私が最初に買ったチャールス・ミンガス(b)のレコードです。
ミンガスの代表作にして個性的なサウンド構成、印象的なジャケットにもインパクトがありました。
ミンガスの最大の功績はジャズに起承転結を持つ物語性や劇場的な要素を持ち込んだことです。
集合分散を繰り返しながらフリーフォームに音楽を完成させていくやり方は斬新でした。
これがその後のフリー・ジャズの原型にもなったのは間違いないと思っています。
最初に聴いた時にはスムーズに入ってこなくて気持悪いというか、馴染めなかったです。
ミンガスの太いベース・ラインを中心にしてマクリーン(as)とモントローズ(ts)が立ち上がる。
野生的で重厚な演奏と根っこに流れる独特なスイング感は一筋縄ではいきません。
A面の「直立猿人」や「A Foggy Day」もいいけれどB面の「Love Chant」が意外にロマンティックで面白い。
聴く人を選ぶので好き嫌いが分かれるけど、ユニークで強烈なミンガス・サウンドは魅力があります。

何といってもミンガス・バンドに在籍したメンバーが凄いです。
ピアノ:マル・ウォルドロン、ホレス・パーラン、ポール・ブレイ、ジャッキー・バイヤード、リチャード・ワイアンズ、ドン・プーレン等々。
トランぺッター:ジョニー・コールズ、テッド・カーソン、ジャック・ウォルラス等々
トロンボーン:ジミー・ネッパー等々
サックス:ジャッキー・マクリーン(as)、エリック・ドルフィー(as)、ジョン・ハンディ(as)、チャ―ルス・マクファーソン(as)、J.R.モントローズ(ts)、ブッカ―・アービン(ts)、ローランド・カーク(ts)、クリフォード」・ジョーダン(ts)、ジョージ・アダムス(ts)、ペッパーアダムス(bs)、ハミエット・ブルーイェット(bs)、ジェローム・リチャードソン(ss,bs)等々
ドラムス:ほぼダニー・リッチモンドの一人舞台ですがウィリー・ジョーンズ(ds)、マックス・ローチ(ds)などが共演しています。

名前を見ていると個性派揃いでホントに面白いです。
主流派からはちょっと外れているプレイヤーが多いですが、私はこの人達が大好きで良く聴きました。
その後の活躍を見ればミンガスのリーダーとしての能力の高さがここに示されています。

(まじめ系)

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Zoot Sims (ts) [Z (sax)]

* ZOOT SIMS / NEW BEAT BOSSA NOVA Vo.1 & Vol.2

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1-8:New Beat Vossa Nova Vol.1
zoot sims(ts), ron odrich(fl,cl), phil woods(cl,as), gene quill(as,cl),
jim hall(g), kenny burrell(g), art davis(b), sol gubin(ds),
ted sommer(per), willie rodriguez(per)

9-18:New Beat Vossa Nova Vol.2
zoot sims(ts), ron odrich(fl,cl), jerry sanfino(fl,cl), phil bodner(fl,cl),
sol schlinger(cl), jim hall(g), barry galbraith(g), milt hinton(b),
willie rodriguez(per), sol gubin(per), tommy lopez(per), ted sommer(per)

19-23 Bonus Tracks*
1962/Colpix/

1 Ricardo Bossa Nova Part 1 2 Ricardo Bossa Nova Part 2
3 Cano Canoe 4 Cantando A Orquestra
5 Ciume 6 Maria Ninguem
7 Sem Saudades De Voce 8 Barquinho De Papel
9 Bernie's Tune 10 Poquito Cantando
11 Tickle Toe 12 Lonesome Road
13 Instant Samba 14 They Call The Wind Maria
15 Lover Come Back To Me 16 Nature Boy
17 Reaching For The Moon 18 Don't Fool With Love
19 *I Got Rhythm 20 *Recado Bossa Nova (Vocal Version)
21 *Don't Fool With Love 22 *You And I
23 *Zing Went The Strings Of My Heart

ズート・シムズ(ts)もまたウエスト・コースト・ジャズの人気プレイヤーの一人でした。
同じ西海岸の人気バリトン・サックス奏者のジェリー・マリガンとは共演歴が長かったです。
ズートは1925年生まれ、カリフォルニア州イングルウッド出身、1985年59歳で亡くなっています。
レスター・ヤング派のテナー・サックス奏者でウディ・ハーマン楽団のセカンド・ハードで名を成しました。
セカンド・ハードの4サックスはズート(ts)、スタン・ゲッツ(ts)、ハービー・スチュワード(ts)、サージ・チャロフ(bs)がメンバーです。
ジャケットに「New Beat Bossa Nova」とあるようにボサノバは新しいリズムとしてこの頃からジャズ界を席巻することになります。
ボサノバの吹き込みは今作のズートの方が早かったけどやわらかな音色を持つゲッツの「イパネマの娘」に軍配が上がった。
よりクールな演奏を聴かせるズートのボサノバを満喫できるアルバムで貴重です。

(くつろぎ系)

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Conte Candoli (tp) [C (trumpet)]

* CONTE CANDOLI & ART PEPPER / MUCHO CALOR

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conte candoli(tp), art pepper(as), bill perkins(ts),
russ freeman(p), ben tucker(b), chuck flores(ds),
jack costanza(bongos), mike pscheko(bongos)
1958/Andex/

1 Mucho Calor
2 Autumn Leaves
3 Mambo De La Pinta
4 I Remenber April
5 Vaya Hombre Vaya
6 I Love You
7 Mambo Jumbo
8 Old Devil Moon
9 Pernod
10 That Old Black Magic

コンテ・カンドリ(tp)&アート・ペッパー(as)のラテン盤です。
最近のマイ・ブームになっている50~60年代の「ラテン・リズムを聴く」の一環で選んでみました。
カンドリ、ペッパー、ビル・パーキンス(ts)のフロント3管、特にパーキンスの参加が貴重だと思います。
3人共にビックバンド畑出身でウディ・ハーマンやスタン・ケントンといった一流のビックバンドで演奏していた。
ラス・フリーマン(p)、ベン・タッカー(b)、チャック・フローレス(ds)のリズム・セクション。
ウエスト・コースト・ジャズの代表的なメンバーと言えます。
ボンゴが加わって一気にラテン色が濃くなりました。
実にスマートでオシャレな感覚、軽快で爽やかなウエスト・コーストの風に吹かれているようです。
カンドリやペッパーの演奏はそれこそクール・ジャズそのものです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

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